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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十四章

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とりあえず会うか

 水鏡。

 これはあくまでも名称の様なものだ。

 本当の名前は司馬徽。字を徳操と言う人物鑑定家として名を博した男であった。

 曹昂達はとりあえず会う事にし、兵に大広間に連れて来ると共に龐統を呼んで来る様にと命じた。


 少しすると、大広間にある上座に座る曹昂の左右には劉巴、趙儼、司馬懿、法正の四人が控えていた。

 司馬徽が来たと聞いた曹昂達は会うのが楽しみなのか、少しソワソワしていた。

 其処に兵が男性を連れて来た。

 長旅をしてきた為か、服は旅塵に塗れていたが、清廉で優雅な雰囲気を感じさせた。

 布で纏めている髪にも白い物が混じっていた。

 杖を持っている手と、威厳がある中に優しい容貌に皺が刻まれていた。

 丸い目には穏やかな光を宿していた。

「お初にお目にかかる。司馬徽。字を徳操と申します」

 兵に案内された司馬徽が上座に座る曹昂に名乗り上げて一礼する。

「御高名はかねがね伺っております。水鏡先生。この様な地まで足をお運び頂き、この曹昂。感謝の言葉しかございません」

 一礼する司馬徽に曹昂も頭を下げるのであった。

 兵が一礼して下がると、曹昂は司馬徽をジッと見た。

(見た所、父上とそんなに変わらない歳だな。一説によると生年がわたしと其処まで変わらないと聞いた事があるけど、違うようだな)

 この説は司馬徽の生年や年齢を推測できるような記述は少ないから出たと言われている。

 司馬徽が兄と慕う龐徳公が163年生まれで、司馬徽がその十歳年下で、龐徳公と同じ一族の龐統よりも五歳上という『襄陽記』という地方志に書かれているので、そう言われている。

 だが、この『襄陽記』は東晋の歴史家の習鑿歯が書いたある地方の自然や社会の各方面の歴史と現状とを記述した総合的な著作なのだが、割と早く散逸してしまった事に加えて、いいかげんな部分があるとも評されているので、事実かどうか分からないと言えた。

(まぁ、年齢など大した問題ではない。問題は、此処に何をしにきたのかだよな)

 弟子の龐統に会いに来たのか、それとも何かしらの用があって来たのかが分からなかった。

 それが分からないので曹昂達は不気味に思っていた。

「・・・・・・ふむ。良い顔をしている。流石は曹孟徳の後を継ぐ御方と言うべきだ。好し」

「水鏡先生にそう言われるとは嬉しい限りです」

 返事をしながら内心で、本当に良しと言っていると思う曹昂。

 余談だが、司馬徽は口癖で何を言われても「好」と答えていた為、その態度から『好好先生』という熟語が生まれた。

 意味はお人好し、はっきりした見方を持たず、悪い人と闘う勇気のない者、事の当否を問わず,ただ人と争わないように努める人という例えに使われる。

「して、本日はどの様な御用で参ったのでしょうか?」

「本日こうして参ったのは、わたしが目を掛けている弟子の一人で鳳雛がこちらに仕えたと聞きましたので、その顔を見に参りました」

「そうでしたか。今人を遣り龐統を呼びに行かせておりますので、暫しお待ちを」

「お気遣い頂き感謝いたします。ふむ、中々に見所がある用だ。好し好し」

 司馬徽はニコニコしながらそう述べた。

 その態度を見て、本当に龐統に会いに来ただけなのだろうかと思ってしまう曹昂。

 やがて、龐統が大広間に辿り着くと、司馬徽に対して深々と一礼した。

「先生。お久しぶりにございます」

「うむ。お主も元気そうで何よりだ。好し好し」

 挨拶してくる龐統を見て、嬉しそうに笑みを浮かべながら口癖を呟く司馬徽。

 その後、二人は言葉を交わした後、龐統と共に大広間に後にした

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― 新着の感想 ―
 すいません、ニ行目を誤字脱字報告した者です。  小説の表現に口を出すのはあまり良くないと分かってるのですが、さすがに『名称』は表現が軽すぎで小説の完成度が落ちそうなので、ついつい誤字脱字報告してしま…
[良い点] 安全確認が好きそう
[一言] 史実では誰にも仕えなかったヨシッ!先生が曹昂に仕えるルートがあるとしたら…曹操陣甘味派閥への参戦か?w
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