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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第二十一章

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確かにそうだな

 使者が孫権の元から許昌に帰還するなり、朝廷に報告した。

 その報は直ぐに鄴にいる曹操に届けられた。

「くくく、力を持ってわたしを打ち倒すがいい、か」

 報告を聞いた曹操は怒るでもなく、不敵に笑うのであった。

「挑発に我慢できず、とうとう兵を挙げるか。若いな」

 曹操は思惑通りに進んでいるので、顔を綻ばせていた。

「さっさと降伏の証を許昌に送っていれば、このような事にならなくなったであろうに」

 曹操はそう述べた後、報告した者を下がらせて、荀攸達を呼んだ。


 程なく、曹操がいる部屋に程昱、荀攸。田豊、沮授、賈詡が参った。

 郭嘉はまだ許昌にいるので、参加する事が出来なかった。

「丞相。参りました」

 程昱が頭を下げると、他の者たちも同じように頭を下げた。

「よく来た。早速だが、孫権がとうとう兵を挙げるようだ」

「孫権がっ」

 曹操の言葉を聞いて、程昱達は驚いていた。

「とうとう、兵を挙げましたか」

「思っていたよりも早いと取るべきか、それとも遅いと取るべきか」

「しかし、こちらの挑発に耐える事が出来なかった事には、変わりないな」

 程昱達は話していると、田豊が曹操に話しかけてきた。

「丞相。孫権が兵を挙げるという事は、荊州の襄陽にもこの事を伝え、蔡瑁にも出陣の準備をさせましょう」

「蔡瑁に? 何故だ?」

 曹操としては自分が兵を率いて、揚州に攻め込むつもりであった。

 荊州にいる曹仁には益州への対処として出陣させず、襄陽に残らせるつもりであった。

 蔡瑁も同じように出陣させないつもりであった。

「先の赤壁の戦いで、孫権の水軍は壊滅状態で未だに再建できていないでしょう。兵を運ぶ事はできるだけの数は用意できるでしょうが、水上戦をするだけの数は無いでしょう。ですので、荊州水軍で攻撃させれば、孫権は手も足も出ないでしょう」

「成程な。流石だ田豊」

 田豊の策を聞いて、曹操は称賛しつつ直ぐに策通りに行うことにした。

「それと、敵は恐らく合肥に攻め込むでしょう。ですので、先遣隊として送った張遼達に何かしらの指示を送るべきです」

「まさにそうだな。では、すぐに指示書を書くとしよう」

 曹操はそう言って、筆と硯と代筆させる者を用意しようとしたが、程昱が話に入ってきた。

「丞相。張遼と李典達ではきちんと指示に従えるか不安です。誰か目付に送ってもよいと思います」

「目付だと? 張遼も李典も楽進も儂に仕える忠実な者達だぞ。儂が指示書を送れば、素直に従うであろう」

「恐れながら、李典と楽進の二人は古参ですが、張遼は二人に比べますとまだ仕えて新しいと言えます。ですので、指示書を送っても素直に従うかどうかわかりません」

「ふ~む。それもそうか。では、誰か目付として送るか」

 程昱の意見を聞いた曹操はすぐに誰を送るか話し合った。

 その話し合いを聞きながら、程昱はこれなら問題ないだろうと思い、内心で安堵していた。

 

 孫権が兵を挙げるという報は、陳留にいる曹昂の耳にも入ってきた。

 丁度家臣達を交えた評議を行っている時に届けられたので、家臣達は全員聞くことができた。

「孫権が兵を挙げるか。兵力差を考えれば無謀だと思うがな」

 報を聞いた曹昂は無茶な事をするなと思っていた。

「確かにそうですな。支配下に治めている土地にいる男を集めても、五万もいないでしょう」

「丞相は十数万は動員できる。これは勝ったも同然だな」

 家臣達は、最早曹操勝つだろうと予想していた。

 そんな中で、劉巴は呟いた。

「しかし、どうして孫権は何故降伏しなかったのでしょうな。さっさと降伏する意思を見せていれば、このような事にならなかったでしょうに」

 劉巴が思わずというよりも、不思議に思っているようであった。

 趙儼も同じように思ったのか、似たような顔をしていた。

「ふふふ、劉巴では分からんだろうな。だが、わたしは孫権の気持ちがよく分かるぞ」

 劉巴の呟きに、呂布が笑っていた。

 まさか、笑われる事だと思っていなかったので、劉巴は眉を顰めていた。

「ほう、では呂将軍は孫権が降伏しない気持ちがわかるのですか?」

「無論」

 劉巴の問いに、呂布は即答した。

「孫権が丞相に降伏しないのは、気に入らぬからだ。孫権とて、一度は天下を取ろうと思い乱世を駆け抜けていたのだ。戦に敗れたとはいえ、そう簡単にその野望を捨てる事などできん。だというのに、丞相は従わせようと圧力を掛けていた。それで余計に気に入らなくなり、こうして兵を挙げる事になったのだろう」

 呂布が自分の予想を交えながら、孫権の気持ちを語っていた。

 それを聞いて、他の者達も同じように納得した。

 と同時に、内心でこう思っていた。

(((丞相に対して反乱を起こし、抵抗しつづけた者が言うと説得力があるな)))

 同じくその場にいた高順は呆れているのか、天井を見上げていた。

「・・・・・・ともかく、孫権が兵を挙げると分かったのだ。こちらも兵を送るとしよう。そちらの方は頼んだぞ」

 曹昂は龐統を見つつ述べると、龐統も分かっているとばかりに頷くのであった。

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― 新着の感想 ―
首がつながったままの恩公がいうと説得力ありすぎw
呂布は史実に比べて良い空気吸ってるようで良き
呂布を飼い慣らし続けてる曹昂ってやっぱり凄いね。
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