想像と現実
一つの書き込みが入った。
……
26 :名無しのオカルトマニア:
しかし、
俺も異世界ファンタジーのアニメとかよく見るが、
現実でああいうのを見ると、
どう考えたら良いのかわからなくなる。
……
俺も同じことを思っていた。
想像と現実では違いすぎるのかもしれないと。
昔、誰かに聞いたことがある。
「富士山は遠くから見ている分にはキレイな山だけど、
近くから見ると、荒々しいごつごつとした山だ」
と……。
その時は、へぇというぐらいの感覚しかなかったが、
大学に入って、
悪い意味でのギャップが精神的にキツイことを思い知らされた。
俺はある大学教授に憧れて、その教授が在籍する大学に入学した。
教授は頭がよくクール。
そんな印象だった。
論文も読み込んだし、
本も買った。
しかし現実は、
パワハラとセクハラの常習犯。
おまけに金の亡者。
そして頭の良さは、
ただの狡賢さだと知った。
俺は
「遠くから見ておけばよかった」
と後悔した。
その後、
教授に大学で備品が紛失した件の犯人扱いされ、
居づらくなり中退した。
その後、
教授はセクハラと不正がバレ、
解雇&逮捕された。
……
27 :名無しのツボ民:
そうだな。
ギャップを見るのはキツイよな。
通販の商品に、
※画像はイメージです。
と書かれているのと同じだな。
28 :すらいむ:
パケ買いしたら、失敗したとか。
SNSのプロフ画像が盛り過ぎだったとか。
写真を加工しすぎだろう。
リアルと現実がバグってんぞ。
って件と同じ。
29 :名無しのオカルトマニア:
そうか。
これがパネマジ。
現代における魅惑の画像で誘引する魔法か。
……
「なぁ。話……脱線してないか?」
俺は尋ねた。
「そうね。何か書き込んだ方がいいんじゃない」
ジュノは答えた。
……
30 :さすらいの自宅警備員:
ありがとう。
ちょっとスッキリしたよ。
しかし、
今回の失敗の原因は何だったのだろう。
31 :異世界運ちゃん:
配送の仕事をしているワシの経験から言うとやな。
なんやろ。バイパスがないっていうか。
接続地点がない感じやな。
ほなな。
32 :名無しのツボ民:
おい。
31の異世界運ちゃんって、あいつか?
33 :すらいむ:
異世界絡みだから、
乗っかってきたのか?
34 :名無しのオカルトマニア:
しかし、
バイパスがない。
接続地点がない感じ。
これヒントかもな。
……
「この書き込みどう思う?」
俺は尋ねた。
「少し意味がうまく取れないのだけど、その3人の接点がないということなのじゃないの?」
ジュノは答えた。
接点がない……。
3人とも近い立場だ。
ちょっと待てよ。
知り合いの男同士で、
夢の話なんかするか?
俺は書き込みを続けた。
……
35 :さすらいの自宅警備員:
ちょっと教えてくれ。
知り合いの男同士で、
夢の話なんかするか?
領主、騎士団長、副団長で
36 :名無しのツボ民:
立場的にしにくいだろうな。
弱気に見られたら、
終わりな立場同士だ。
37 :すらいむ:
バイパスがない。
接続地点がない感じ。
それがビンゴそうだな。
38 :名無しのオカルトマニア:
たしかに、
それはありえる。
3人が同じ夢を見ていた。
これを相談して、
同じ夢を見たのが、
わかるということは最低限必要かもしれない。
39 :さすらいの自宅警備員:
夢の話って。
誰だったらする?
40 :ながしの女:
私女だけど、
彼氏か、
仲の良い友達。
あと占い師とかあるかも。
41 :名無しのツボ民:
俺は夢のことを話した経験といえば、
子供の頃に、
怖い夢を見たのをおばあちゃんとかに話した経験はある。
友達とか、上司とか部下とか、
そこらへんには男の場合、
あまりしないかもしれない。
見栄とか社会的立場があるから。
……
そうか……。
夢を見たと相談する間柄って、
限られているのか。
ちょっと待てよ。
割と仲の良い家族3人ならどうだ?
……
42 :さすらいの自宅警備員:
仲の良い家族3人ならどうだ?
43 :ながしの女:
母親と娘、父親という関係なら、
いけるかも。
44 :名無しのツボ民:
それはありえる。
例えば、領主とその妻、その娘ならありえそう。
息子なら、ちょっと難しいかもしれない。
45 :すらいむ:
息子が難しいのは、俺も同意。
ただ小さい子供なら、可かもしれない。
46 :名無しのオカルトマニア:
あのさ。
オカルトマニアの俺としては、
夢見の巫女とかいるから、
神官と巫女、神官長とかは、親和性が高いかもしれない。
神のお告げ的な。
……
なるほど。
この路線か……。
「見てくれ」
俺は言った。
「面白いわね」
ジュノは答えた。
「そうか……」
俺は呟いた。
「ところで相沢剛士。
あんた名前なんていうの?」
ジュノは尋ねた。
「剛士だけど、てかお前さっき相沢剛士って言わなかったか?
つか、お前なんで俺の名前知ってるんだ」
俺は尋ねた。
「それで、なんて読んだらいい?相沢剛士」
ジュノは答えた。
「なんでもいいよ」
俺は言った。
「じゃあ、なんでもいいよ。よろしくね。私はジュノって呼んで」
ジュノは笑顔を見せた。
「ちょっとまて!なんでもいいよ。は名前じゃないよ」
俺は言った。
「わかった。なんでもいいよ。は名前じゃないよ。よろしくね。」
ジュノは答えた。
「もうヤヤコシイな。俺の名はツヨポンでいいよ」
俺は言った。
「わかった。ツヨポンでいいよ」
ジュノは答えた。
「ちょっと待て、お前わざとやってるだろ。
俺の名前を呼ぶときは、ツヨポン」
俺は言った。
「わかったわ。ツヨポン」
ジュノは答えた。
「ところで、お前なんで俺の言葉がわかるんだ。俺もお前の言葉がわかるし」
俺は尋ねた。
「そりゃそうよ。私日本人だもん」
ジュノは答えた。
「えっまじ?」
俺は尋ねた。
「ウソに決まってるでしょ。こっちに来る時に、神様にパスをつなげてもらったの」
ジュノは答えた。
「パス?」
俺は尋ねた。
「そうパス。縁の糸みたいなものだけど、ようはあなたとは会話が通じるのよ。
便利でしょ」
ジュノは答えた。




