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321.カロリー仲間と美味しいどら焼き

どらがしあんあんのどら焼きは美味しいのです。

あとパッケージ可愛い。

サクラマチクマモトの地下に売ってあります。

 エーデルの方は命に別状はない。エーデルが助けすら呼べない状態にあったのは蜂のせい。エーデルが下通で何をしていたのかは直接聞けていないが推測は可能。エーデルが生存できたのは熊本城の井戸という特殊な地形のお陰。


 新たに懸念事項として挙がっていた蜂を運んでいた烏、はエーデルの気配を探してあの場に蜂を落としていたのだろうとのことで、シロノ曰くエーデルがあの場にいなくなったなら、もう現れることも無く、自然消滅をする可能性が最も高いので、一応警戒はしておくが、重要視はしない事になった。


 ついでにクロエに身体欠損の回復が出来る魔法を教えたのは、実際に別世界で同じ事象を起こす魔法を使った話を聞きたかったからと言う事だったので、それに付いては後日聞き取りとなった。

 クロエはサトルをじとっと睨んだが、サトルは視線をそらして知らないふりをした。


 聖女エーデルに付いてはこれでおしまい。

 あとはエーデルを通常の異界人の流入として対応していく。

 今回も手動はクロノスで行う。


 それを決めてしまって一息つく。


 ちょっとした休憩にはちょっと下甘味が必要と、ユカリがキッチンからお菓子の箱を持ってくる。

 熊本の伝統工芸品「花手箱」に似せたパッケージで、箱の中には掌に握り込めるサイズの小ぶりなどら焼きがぎっしりと入っている。

 それを一箱丸っとユカリの前に置き、もう一箱をどうぞとツカサ達に差し出す。


 サトルが無言でシロノをテーブルに置いて席を立ち、キッチンへ。


「甘い物食べる時はお茶用意しよっかって事だろうね」


 苦笑するツカサの言葉を受けてと言うわけではないだろうが、サトルはキッチンから五百ミリリットルのペットボトルを人数分持ってくると、再びキッチンに行き、今度は袋から出してそのまま使えるレタスと千切りキャベツといくつかのドライフルーツの詰め合わせを持ってきた。

 野菜とフルーツはクロノとシロノ用だ。


「食べながら話すでもいいけど、口を開くときは逐一飲み込んでからにしろよ? 口に物入れながら喋るような行儀悪いことしたら怒るからな?」


 サトルの注意にはいはいと笑って返事をするユカリ。

 心はもうすでに甘味に染まっているようだ。


「せめて……ちゃんと返事くらいはしてくれ」


 ユカリが甘味の前では無法な振る舞いをするのは今更なので強く言えないサトル。

 そもそもユカリが甘味を求めているのは、今日エーデルを救出した時に異能を使ったからだ。

 クロノス社に帰って来てからは簡易に黄色いパッケージのドリンクとカロリーバーでカロリーを摂取していたようだが、それだけでは足りていなかったようだ。


「んふふふふ、はあ、やっぱり餡子は美味しいねえ」


「餡子以外は?」


 どら焼きを頬張り幸せそうなユカリ。

 ツカサも同じようにどら焼きを齧りながら問えば、ユカリは良くぞ聞いてくれましたとばかりに胸を張る。


「クリームもバターも好きだよ」


 そして手の中の半分になったどら焼きに目を落とし、にまっと笑ってさらに。


「あ、あと小麦粉もー」


「結局甘い系の物なら何でも好きと」


 膝の上のシロノに手ずからレタスを食べさせながら、サトルは呆れたように言う。


 クロノもサトルに食べさせてほしいと、クロエの膝からテーブルに飛び乗り、にじにじと近付いてくるのを、シロノが後ろ足を踏み鳴らして威嚇する。

 サトルはそんなシロノを撫でてなだめながら、クロノにドライパパイアを食べさせる。

 シロノは瑞々しい物が好きで、クロノは味が濃い物のが好きなので、食べさせる野菜とフルーツを間違えないように気を付けながら与えるサトル。


 自分が間食するよりも、兎たちに食べさせる方に夢中になってるサトルに、今度はユカリが苦笑する。


「そうだね、甘いのは何でも好き」


 クロノがいなくなったので軽くなった膝にほっと一息つきながら、クロエもどら焼きを手に取る。

 色々と言いたいことはあるが、自分はサトルほどクロノもシロノも面倒を見て上げてないしなと、仕方ないねと納得する。


「栄養補助食品で賄えないのかな? むう……僕は蜂楽饅頭の方が好きだ」


 齧ったどら焼きの甘さに、ちょっとだけ眉間に皺を寄せるクロエ。

 どら焼きは挟んである外側が甘くない方が好きなので、外側もしっかり甘いうえに餡子たっぷり系どら焼きは好みの範疇外だなと唇を尖らせる。

 小振りだからこそ、一口で満足させ得る味を目指したのだろうと不満ながらも納得するクロエ。


 ユカリは三つ目のどら焼きを飲み込んで、さらに四つ目に手を伸ばす。

 サトルはどら焼きに手を付けず兎たちの世話。ツカサは二つ食べたところで今日はもう甘い物はいいらしい。クロエは好みではないのでこれ以上手を付けないだろう。

 余った分のどら焼きも自分が食べれるかなと、少し嬉しそうにユカリは頷く。


「うんうん、好みの問題なら仕方ないのかな? でも栄養補助食品はねえ、確かにカロリー摂れるよ? それに美味しくないってわけでもない。けど、満足はできないんだよねえ。あ、カロリーメイトのチョコ味は定期的に食べたくなる……でもね、心が死ぬから」


 味が美味しくないとは言わない。寧ろチョコ味だフルーツ味だメイプル味だと、好みのフレーバを喧々諤々に言い合う人間がいるのも分かるくらいユカリにとっては好ましい味だった。

 しかし保存性を高めたカロリーなメイトは、食べれば食べるほど口の水分を奪い、飲み込もうとする喉を詰まらせ、飲み込むために口にした水分が無駄に腹を膨らませる。

 人の五倍も六倍も食べるので、それが余計に苦痛に感じるのだ。


 特にチーズ味は駄目。

 甘さが足りない。

 貴方は私の心に優しくなかったの、ごめんなさい、さようなら。

 ユカリは死んだ目をしながら、心の中でカロリーなメイトのチーズ味にさよならを告げる。


「死ぬんだね」


「うん……あれを十箱は、唾液と心が死ぬ」


 そんなに食べるならそりゃそうだと、その場の誰もが思わずにはいられなかった。

異能に必要な栄養は別にカロリーだけじゃないので、ソイジョイと迷ったけどカロリーメイトの方が単純にカロリー高いのでカロリーメイトにしたけど、たぶんユカリさんはソイジョイの方が好き。

inバーでもよかったかもしれない。

サトルさんはinゼリーの方が好き(胃に優しい)。

ツカサさんは栄養補助食品よりもコンビニパスタと総菜パン食べる。結構子供舌でジャンク好き。


本日の更新もこれだけ。

明日も一回更新です。

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