表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放ですか?別に構いませんけど。  作者: しましまにゃんこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/36

33 春の気配

 ◇◇◇  


「まぁ、ユリウス殿下が側にいてくださったら嬉しいわ」

 無邪気に、にこにこと微笑むテレサ。

「……一生ですよ?」

「ええ。ずっと一緒にいて下さいね」

(だって、ユリウス殿下は初めてできたお友達だもの……)

 けれど、

「テレサ嬢!愛してます!!!一生大切にしますから!」

 感極まったユリウスに、いきなり抱き上げられ、くるくると回されるテレサ。

「殿下!おめでとうございます!」

「想いが通じてよかったですね!殿下!」

「ありがとう、皆!」

 わぁ〜と上がる歓声に、あれっと思うテレサ。

(えっと、今愛してるって言われたってことは、もしかして、さっきのはプロポーズだったのかしら)

 はたと気が付くテレサ。けれども、泣きながら喜んでいるユリウスの顔を見て、まぁいいか、と思い直す。


 最初から、ユリウスはずっと、テレサのことを大切にしてくれたから。

 幼い頃、足の治療をしてあげた男の子を思い出す。そう言えばあのときも、ちょっぴり涙ぐんでたなぁ。

「私、殿下のこと思い出しました。神殿の裏庭で、転んで足を怪我してた男の子、ですよね」

「君には、カッコ悪い所ばかり見られてるな……」

 顔を赤く染めるユリウス。

「いいえ。痛みを我慢して、偉いなって思いました」

「実はあのとき、君に恋したんだ。ずっと、優しい君の姿が忘れられなかった。天使みたいだって、本気で思ったんだ」

「あんなに、ボロボロだったのに?」

「君はいつだって、最高に綺麗だ」

 ユリウスの真っ直ぐな言葉に、テレサも思わず頬を染める。

 その様子をみて、ますます盛り上がるメイドたち。

「すぐに結婚式の準備を!」

「いえ、まずは陛下に報告しないと!」


 そこに、ローレンス領から到着したレオンとイザベルが、カールに連れられてやって来た。

 ユリウスに、抱き締められているテレサを見て、目を剥くレオン。


「ちょっ!何やってるんですか!姉さまから離れてくださいっ!」

「あらあら……」

 すっかり元気になったイザベルを、さりげなくカールがエスコートする。

「イザベル、長旅でしたが、疲れていませんか?」

「ええ。ありがとう、カール」

 いつの間にか名前で呼び合っている二人にも、イライラするレオン。

「ちょっ!そこも!息子の前でイチャイチャするのやめてよね!」

 そこかしこで、春の気配が訪れていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>いつの間にか名前で呼び合っている二人  えええ…!?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ