第34話 嵐の前の静けさ
バラン村の税金が以前の半分になり村のみんなの生活はさらに余裕が出て暮らしやすくなった。
村のみんなは俺のおかげだと言ってくれるが正直俺は何もしていない。
ゼニールとゲーバ大臣と二言三言話しただけだ。
まあ何はともあれ村長として最悪な事態を招くことがなくてよかった。
『あんた本当に今回はなんにもしてないわね』
お前が言うな。
そもそもエクスカリバーが余計な言動をとらなければ面倒なことにはならなかったんだか――
『はーい反省してまーす』
全然反省してないだろ、お前。
☆ ☆ ☆
ゼニールのこともすっかり忘れ、また平穏無事な毎日が続いていたある日のこと。
家の裏にある牛舎で牛の世話をしているといつものようにザジーが俺を「おじさんっ」と呼んで駆けてきた。
「どうしたザジー?」
「村の入り口でなんか変な恰好したお兄さんがおじさんのこと探してたよ」
「変な恰好?」
「うんっ。とんがった帽子かぶってて真っ黒な服着てた」
誰だろう?
ザジーの説明ではよくわからない。
俺は作業を切り上げ村の入り口へと向かった。
するとそこには、
「っ!?」
「お久しぶり……です」
少し前まで同じパーティーの一員だったゾーンが立っていた。
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