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第9回 おとちゃんでひゃあっ!

今日は休日。

研究室では四姉妹がどこに行くかの相談をしている。


「…喫茶店に…いきたい…です…。」

「私はアイスクリーム食べたいです〜♡」

「最近新しいアクセでたらしいんだよねー!」

「…八百屋にいきたいです。」

みんながびっくりしてデータちゃんを見る。


「…フルーツのデータが足りていません。データを集めたいです。」

「承認。」

アール所長は嬉しそうに上下にふわふわしている。



研究室からちょっと歩くと喫茶店がある。

カウンターの中で働いている見覚えのあるお団子ヘアの女の子が見えた。


「あれっ!おとちゃんじゃん!どうしたの!?」

ちょっと日焼けした女の子が働いている。


「あれ!エキスじゃん!!可愛くない!?このエプロン。」

「超かわいいじゃん!」


「…あの…エキスちゃん…こちらは…?」

「あー!友達のおとちゃん!いろんなところで働いててさ!」


「あー、この人たちがエキスの言ってた四姉妹ね。データちゃんは会ったことあるよ!」

「…おとさんのデータもなかなかに良いデータが取れます。」


「そうだ、みんななんか飲んでく?」

おとちゃんのエプロンがなびいた。


「…私は…ココアを…。」

「紅茶をください〜♡」

「レモンスカッシュで!!」

「オレンジジュースを。」


しばらくするとそれぞれの飲み物が運ばれてくる。

ラボちゃんにココアを差し出すときにおとちゃんは目が合った。


「このカップめっちゃ可愛くない!?」

「…ひゃ…花柄が…かわいいです…。」


飲み物を飲んだあと、ぷかぷかしていたアールちゃんが戻ってくる。

「次はアイスクリームですね♡」


アイスクリームショップに近づくと見覚えのある赤髪の団子頭が見えている。

「あれ!おとちゃん?」

「エキスじゃん!」

「…10分前に会いました。」


「可愛くない?!このユニフォーム!」

「めっちゃ可愛い!」

エキスちゃんの髪が輝いている。


「…あの、さっき…会ったばかりじゃ……。」

「喫茶店で会いましたね〜。」

「掛け持ち!このジェラート可愛くない?!ほら食べてって!」

「…ひゃあ…。…いただきます…。」

「…移動速度が計算と合いません。理解不能ですがジェラートは美味しいです。」


いつの間にかアール所長がおとちゃんの頭に乗っている。


「じゃあ、次はアクセ見よ!新作出たんだってさ!!」

さらに歩いていくとみんなの足が止まる。


「…あの、私の眼鏡…曇ってないですよね…?」

「…不可解な人物が私にも見えます。」

「なんか赤くて、お団子ヘアの〜。」

「おとちゃんだよね?!なんでもういるの!?」


「ほら、このブレスレット可愛くない!?ラボちゃんに似合うって絶対!」

ラボちゃんにアクセを見せる。


「で、エキスはこれで、オブちゃんはこれ、データちゃんこれね。」

三人にもそれぞれ手のひらにあるアクセを広げている。


「アールちゃんはこのアクセね。」

ネームプレート部分にピンバッジが光っている。


あっという間におすすめアクセサリが出揃った。


「いやいやいや!ちょっと待ってって!!」

「…物理的に不可能な早さです。異常値検出です。」


おとちゃんはラボちゃんにブレスレットをそっと当てている。

「やっぱめっちゃ可愛い!」


ラボちゃん袖で顔を半分隠している。

【ブオ】



「なんかおかしかったけど可愛いアクセ気に入ったし!」

「このアクセ、デスっちにつけても可愛いかしら〜?」

「…つけること自体、許容範囲を超えています。」

「…たまには…こういうのも…いいかも…。」

アール所長は空中でくるくる回転している。


「…では、フルーツを買ってかえりま……不合理です。」

視線の先にはおとちゃんが立っている。

「…ひゃあっ!」


「らっしゃい!!ねえ、このキウイ可愛くない!?」

「…キウイ、ですか…?」

「この産毛とまんまるな顔。美味しいから食べていってよ!」


切り分けられたキウイをみんなでつまんでいる。

「…たくさんのビタミン。記録できました。」

「なんかちょっと色違うけどおいしい!!」

「…酸味があって…酸っぱいけど口に広がって…。」


「確かにこの形、可愛くみえてきました〜。」

「でしょ!でもラボちゃんの方が可愛いけど!」

ラボちゃんがの顔が真っ赤になる。


「…これもなかなか良いデータが取れました。」

「マジでウケるんだけどー!!」

エキスちゃんの髪が金髪に変わっていた。


——しばらくして研究所に戻ると



「…ひゃああっ!」

「あら、おとさん、また早いですね〜。どうしたんですか〜?」

「今日の記録したデータ可愛いかなって!」

「…データは開示していないのですが。」

「ごめん!おとちゃんに横流ししちゃったんだよねー!キャハ!」

金髪に変わったエキスちゃんの髪が揺れている。


「ラボちゃんの反応超可愛くない!?いいじゃん、見せてよ!!」

「…仕方ないですね、今回だけですよ。(秘蔵のデータを久々に出しましょうか)」

「…えっ…おとちゃんに…見せるん…ですか……?」


【ブオオオオーーーー】


アール所長はぷかぷか浮いている。

「可愛い継続中。」

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