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転生先は大空でした  作者: 高木 藍
第五章 私には普通ではない学校と貴族には普通の学校

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貴族院の部屋にて

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 「システィーナ様、間もなく到着致します。こちらをご覧ください」


 テスの指し示す方を見ると、外の景色が映し出された。流石にお城よりは小さいが、幾つもの塔が建っている建物が見えた。


 「こちらが貴族院にございます」


 大きな門は開かれており、馬車が次々と中へ入っていく。そのまま飛んで行く者もいた。私の馬車は門を横切る。


 「あら?中へ入らないのかしら?」

 「特別高位の王族は、この門は使いません。専用の門がございます。今の貴族院で使うのはシスティーナ様とレイモンド様のみにございます」


 …レイモンドって、エルサザール様の孫ね。


 「どうして、分けるのかしら?」

 「やはり、防犯目的が最もな理由かと」

 「そうなのですね」

 

 画面を見ると、さっきの門よりは小さいが金で装飾された門が見えてきた。


 「システィーナ様、到着いたしました」


 テスが扉を開ける。


 扉を抜けると、数人がバッテンポーズで待っている。馬車の横には見たことのない男性が、私をエスコートすべく手を出している。


 「お初にお目にかかります。ウルフレッド・フリアと申します。姫様の警護を致します」


 …歯が眩しい、爽やかイケメン。あの領主様の子ね。姫様とか、セレスティナ母様を呼ぶカインみたいで、むず痒い。


 差し出された手を取って、馬車から下りる。


 「ウルフレッド、システィーナですわ。宜しくね」


 ウルフレッドにエスコートされて、バッテンポーズで待つ人達の所へ向かう。  


 「システィーナ様、貴族院長のコルスフォルト・アトワーフ・アルトスと申します」

 「システィーナ・アトワーフ・ベレナルフでございます。院長先生、宜しくお願いします。シュラーリア様の身心と共に」


 …学園長、誰かに似てる。


「エストラーダ・アトワーフ・ルルーシェでございます。1年生の学年主任を務めます。シュラーリア様の身心と共に」


 怒ると恐そうな、キリッとした才女なエストラーダ先生。


 「ルルーシェ先生、宜しくお願いします」

 

 私もバッテンポーズで挨拶する。


 「入学式までこちらでお待ちください」


 ルルーシェ先生に案内されて、部屋に通される。


 「こちらはシスティーナ様のお部屋になりますので、今日からご利用ください。私は失礼致します」


 そう言うと、ルルーシェ先生は去っていった。



 「ねぇ、テス。私は離宮から通うのに、部屋があるの?」

 「左様にございます。高位王族のみ個室が与えられます。お金を払えば、高位貴族も借りられますが、別塔になります。この部屋は王の家族か、それに準ずる王族のみに与えられる部屋でございます。この部屋のある塔には、限られたものしか入れません」

 「レイモンドの部屋はどこなの?」

 「この下の階でございます」

 「この階には私達と、レイモンド様、レイモンド様の従者しか入る事はできません。主人であるシスティーナ様が特別に許せば、他の者も入れますが」

 「…セキュリティバッチリだね」

 「せきゅりてぃですか?」


 ―しまった。前世の言葉だった。


 「何でもないのよ。しっかり防犯されていて安心だわ」

 「この部屋は、セレスティナ様が在籍時に使われていたそうです。この塔の近くの池で父とセレスティナ様が出会うきっかけがあったらしいです」

 

 …何か面白い話がありそうだね。今度カインに聞いてみよ


 「お母様と同じ部屋を使えて光栄ですわ」


 因みに、ウルフレッドは扉の外を警護していて、カロリーネは扉の内側に居る。


 「テス、ウルフレッドを呼んで頂戴。皆でお茶を飲みましょう」

 「従者と主人が同じテーブルを囲むなんて…」


 テスが驚いて拒否する。


 「これから私の安全を守る二人と、身の回りを世話するテスと、先ずは親睦を深めたいの。信頼関係を築く為にね」


 私はニコッとテスに、笑いかけた。


 「…畏まりました」


 テスは飛び上がると、扉を出て、ウルフレッドを呼んできた。


 「さぁ、お座りなさい。テスは悪いけれど4人分のお茶をお願いね」

 

 ウルフレッドとカロリーネは戸惑いながら腰掛けた。テスは手早くお茶を淹れると、席についた。


 「ウルフレッド、カロリーネ、それからテスタロッサ。今日から貴族院で宜しくお願いね」

 「御意」「こちらこそ宜しくお願い致します」「誠心誠意務めます」


 「さぁ、お茶を飲みましょう」


 お茶とお菓子を食べながら、考えるのは愛称だ。


 「テスタロッサはテスだからいいとして、ウルフレッドじゃ長いでしょう?何て呼べばいいかしら?ご家族は何てお呼びになるの?」 

 「家では『ウルフ』ですね」

 「ウルフ…うーん。レッドはどう?そう呼んでいいかしら?」

 「勿論でございます」

 

 ニカッと笑う。


 「カロリーネはどうかしら?」

 「私は『カロー』とか『リーネ』と呼ばれております」

 「テスはリーネと呼んでいたわね」

 「はい。幼い頃からそう呼んでおります」

 「では、呼びなれたリーネでいいかしら?」

 「はい、光栄です」


 「では、改めてレッド、リーネ、テス。宜しくね」


 「「宜しくお願い致します」」


 それから、お呼びが掛かるまで、レッドから領主様のシスティーナ推しがヤバイ話とか、メルやテス、リーネの幼い頃の話を聞いたりした。


 …レッドもリーネも当たりが柔らかいし、信頼出来そうね。良い人を着けてもらったね


 人選した大人達に感謝しつつ、従者とのお茶会を楽しんだ。



中々進みません…

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