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転生先は大空でした  作者: 高木 藍
第五章 私には普通ではない学校と貴族には普通の学校

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要注意人物

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 馬車に乗りながら、一覧をみる。信用していい人は、あと一人。


 ―ええと、アルバート・アトワーフ・アトワテス5年生。これは知らない家名だね。家名3つは王族か。宮廷魔術師団長の甥。この人関係には関わった事はないな。デインお兄様の上司の甥か。この宮廷魔術師団長はどんな王族なんだろう?ま、それは後にしよう。

 次は要注意人物ね。キャローリン・スペロニル1年生。スペロニル子爵の次女。スペロニル子爵はガラファド公爵派。


 …ダレソレ??


 「ねぇ、テス。ガラファド公爵ってご存知?」

 「ああ…ガラファド公爵でございますね。父から注意する様に言われています。ガラファド公爵は先王妹の長男です。現王の従兄弟に当たります。ただ、先王妹はガラファド公爵が幼い頃に儚くなっておられるので、現王の流れは殆どございません。第二王子推進派の中でも、特に第一王子を廃嫡させようとしていた一派がありまして、ガラファド公爵はその中のトップです」


 …要するに、アルベティウス様の天敵って事ね。覚えたぞ。ガラファド公爵&スペロニル子爵


 「第二王子推進派の中でもガラファド公爵達は、第二王子が預かり知らぬ所で、色々画策していた様です。幼いアルベティウス様に対して、酷い態度だったとか。ルサルジウス殿下が、立太子して一見鳴りを潜めていますが、虎視眈々と第一派閥を狙っているそうです」

 「なるほどね。私は、ガラファド公爵関係を警戒すればいいのね?」

 「ガラファド公爵一派は勿論警戒対象ですが、それだけではありません。中立派でも野心の強い人達は危ないですし、下位の貴族は殆ど危険です」

 「下位の貴族はどうして?」

 「下位の貴族で高位貴族と繋がりの薄い者達は、繋がろうと必死です。万が一失敗したら、誘拐して監禁される恐れもあります」


 ―なにそれ。マジ怖いんですけど。


 私の顔が引き攣る。


 「もう少し目を通すわね」


 ―続きを見てみよう。ジキスハルト・カーヴァー1年生。カーヴァー辺境伯の三男。ガラファド公爵派。ふむふむ。次、アドルフォス・アトワーフ・ガラファド5年生。ガラファド公爵次男。やベェのがいた。ギルデロイ・ボスコン1年生。ボスコン侯爵長男。中立派だがガラファド公爵を追い落とそうと急進してきた一派。少しでも多くの高位王族を取り込もうとしている。なるほどねぇ。しかし、セレスティナ母様が、大人しく傀儡になるとでも、思ってるのかな?

 んで、次。エスメラルダ・アトワーフ・アトワジール1年生。中立派のトップ、アトワジール公爵の長女。

 後は、全体的に下位の貴族は注意。覚えきれるか心配だ。


 私が不安げな表情をしていると、テスが言った。


 「貴族院でシスティーナ様は最も高貴な御方です。物怖じする事なく、堂々となさってください。要注意人物は、家名だけ何となく頭に入れて下されば、私がお手伝い致します」


 真っ直ぐな瞳で、テスが私を見た。頼もしい目だ。


 「有り難うね。とても頼りになるわ。テスが一緒で本当に良かった」

 

 二人で話していると、馬車への入室を求められる声がした。


 「少々お待ちください」 


 テスが扉へ近付く。私はテスが淹れてくれたお茶を一口飲んだ。


 すると、テスと一緒にやって来たのは、フェリオルフだ。フェリオルフの後にも1人居るようだ。


 「フェリオルフ、お久しぶりです。如何かなさったの?」


 フェリオルフって呼び捨て何だかむず痒い。


 「システィーナ様、失礼致します。貴族院の間、システィーナ様を警護致します、騎士見習いをご紹介いたします」


 フェリオルフに促され、一人の少女が進み出た。


 「カロリーネ・ユニスヴェール・ルスツと申します。シュラーリア様の身心と共に」

 

 …あ、さっきの信用していい人欄にあった名前。


 「カロリーネ、システィーナです。宜しくね。カインの姪なのね」

 「はい。カインバルド叔父様には幼い頃からお世話になっております」

 「…と言う事は、テスの従姉妹?」

 「はい。リーネは私の妹の様な存在です。しかし私と違い、剣術も魔法も中々にございます」


 テスが姉の顔になっている。


 「フェリオルフ、カロリーネはどうなの?」

 「はっ。まだ幼くはございますが、この年齢にしては腕の立つ者でございます。カロリーネは女性ですので、基本的にシスティーナ様のお側を離れません。貴族院にて、男性の警護も一人付けます」

 「貴族院では従者は一人だけなのでは?」

 「安全を守るためなら必要ですので。彼等が貴族院を卒業してからも専属になるかは、本人とシスティーナ様次第ですので」

 

 …使える人物に育つか見極めろって事ね。


 「…そうなってくれる事を願いますわ」


 カロリーネは、少し赤味がかった茶色の瞳と髪に、ダークレッドの翼だ。制服もダークレッドのノースリーブワンピースに刺繍が、入っている。騎士らしく羽根鎧も着けている。


 「では、私はこれにて。システィーナ様、貴族院を楽しんでくださいね」

 「ええ。有り難う」

 フェリオルフがニッコリ笑って、挨拶し馬車から出ていった。


 ―さて、これからどんな学校生活が始まるやら


 カロリーネに何か説明しているテスと、真剣に聞くカロリーネを見ながら、貴族院生活に思いを馳せた。

投稿忘れてました…。

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