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うちのスライムが弱いはずが・・・・・・くっ!  作者: たてみん


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浜辺の掃除にスライムをどうぞ

とうとう日間PVが1万の大台を突破。

皆様ありがとうございます!!

 突然米が欲しいと言い出したのが意外だったのか、驚きのような訝しみのような表情を見せる村長。


「君は商人なのかね?」

「いえ、冒険者ですよ。

 ただ最近、スライム教の教主になってたり、東の果てのスライム教国の王になってたりもしますが」

「ますますよく分からんのぉ。

 1国の王がたった一人でここまで来る。

 そしてこの地を占領するわけでもなく、侵略者の撃退を買って出て、ごくありふれた食材が欲しいと言い出す。

 私には理解できない事ばかりだ」

「まぁそうかもしれませんね」


 いかん。なんかどんどん困らせている気がしてきた。

 一応どれも本当の事なんだけどな。


「しかし」

「?」

「嘘を言っているようにも見えんの」


 ほっ。良かった。

 やっぱりこういうのは誠実に話をするに限るな。うん。


「……分かった。君に隣の島の奪還をお願いしよう。

 見事外から来た者たちを排除し、島を救ってくれたら、先月収穫出来た米の一部を報酬としてお渡ししましょう」

「ありがとうございます。

 では交渉成立ということで、この手枷は外してしまっても良いですか?」

「おぉ、そうだったの。今外すので、すこしま…「えいっ」…ん?」


 エキスパンダーを引くように両手を広げれば、手に嵌っていた『技封じの錠』が粉々になって砕け散った。

 以前アイテムボックスに入ってた呪いのアイテムで呪い耐性を付けてたのがようやく役に立ったな。


「なんとっ。あれをこうも容易く断ち切るとは、信じられん。

 それよりも、いつでも外せたのに黙って付けていたのか」

「その方が信用されるかなって思ったもので。

 それと、俺をいくら縛っても俺が動かせる戦力はそんなに変わらなかったんですよ」

「ん?どういうことかの?」

「それはこれから実際に隣の島を救うときにお見せします。

 それで、肝心の島まで案内してもらますか?」

「う、うむ。ダンに案内させようかの。ダン。頼んだぞ」

「はい」


 そうして再びダンさんに連れられる形で村長宅を出ると一路北へ。

 流石に今度は他の人たちの視線はあっても、攻撃されることは無かった。

 と、そうだ。

 一つ気になってたことを聞いておくか。


「ダンさん。一つ聞いても良いかな」

「なんだ?」

「ダンさんはここではどれくらい強いんだ?」

「ん?あーそうだな。去年の相撲大会では準優勝だったぜ!」


 にぃっと自慢するように笑うダンさん。

 準優勝。あれでか。

 最初に会った時のパンチがずいぶんスローに思えたんだけど、あれがここの一般的と見るべきか。


「逆にシュージはどうなんだ?」

「俺か?うーん、ウサギ以下だな」

「はぁ!?」


 いやだって、あの黒いウサギ強いんだって。

 向こうにいる間中、何かと連れ出されてはスパーリングパートナーみたいに付き合わボコボコにされたけど、結局1,2回しか俺の攻撃がまともに入ったことは無かったしな。


「信じらんねぇ。海の向こうは化け物だらけなのか?」

「あ、正確には海の向こうの大陸の更に東の果てだ。

 その手前のイニトって街の近くなら普通にその辺りに居るウサギと変わらない弱さだぞ」

「すらっ?」


 指さした先では、ちょうどスライムがウサギを捕まえているところだった。

 よしよし、今夜はウサギ肉のソテーだな。

 ただそれもダンさんからしたらあり得ない光景だったんだろう。

 口を開けて固まってしまった。


「スライムがウサギを狩ってる、だと!?」


 えぇ。ウサギくらいならかなり早い段階で狩れるようになったぞ。

 ってそうか。最初は蹴り一発でやられてたのはスライムの方だったか。


「まぁうちのスライムは優秀だからな。ダンさんと相撲しても勝てるくらいにはな」

「そんなにか!? うーむ、親が化け物なら子も化け物ってことなのか」

「こらこら。誰が化け物だ。一応言っておくけど人を食ったりはしないからな!」


 ……あ、そういえば以前襲ってきた奴らを暴食スキルで倒してたけど、あれは食ったことになるのか?

 ま、話がややこしくなるから言わなくても良いだろう。


 そうしている間に島の北側に出てきた。

 海を挟んで向こうに島が見える。あれが襲撃を受けた島だろうか。

 目を凝らすと浜辺に人工的な建物が幾つも見える。


「あの島か?」

「そうだ」

「海岸に何か建っているように見えるけど、あれは村の施設か?」

「ん?どれどれ……いや、あんなのは見たことがないな」


 ん~、遠くていまいちよく分からないけど、石造りの小屋に見えなくもない。

 もしかしてトーチカか?

 あいつら島を要塞化する気か。

 それが島の為になるならまだ良いけど、いきなり襲撃するような奴らだしな。望み薄だろう。

 これは早く開放してやらないと、村人の安全も危ぶまれるな。


「ダンさん。あの島に上陸できる海岸はあそこだけかな?」

「いや、東側と北西にもそれぞれ浜辺がある」

「そうか。ということはだ」


 奴らが最初に上陸したってことは、この島国の中では一番東に位置するはずだ。

 だから東側の海岸は貿易用の港か軍港に改造しようとするだろう。

 北西の海岸もあんな感じで防衛陣地を形成していると予想できる。

 なら攻めるならどこから攻めるべきか。

 と、その前にだ。


「ダンさん。ずいぶんと浜辺にごみが多くないか?」

「ん?ああ。先々週に潮の流れが急に変わってからな。東側からどんどん海流に乗って流れてくるんだよ」


 見れば船の残骸もあればコップや皿などの使い捨て食器類やぼろ布などなど、ゲームの世界なのに何でって言いたくなるほど、ごみが浜辺や海上に浮かんでいる。

 これは蒼龍王じゃなくても何とかしてくれって言いたくなるな。

 というか、運営は何を考えてごみが残る様にしたんだ?


「はぁ。仕方ない。ごみ掃除と島の奪還。同時並行でやりますか」

「え、いや。出来たら島の奪還を優先してほしいんだが」

「あぁ大丈夫大丈夫。人出なら余裕があるから。

 スライム。暴食スキルで片っ端からゴミを回収していってくれ!」

「「「「「「「すらっ!」」」」」」」


 一瞬で召喚された2000を超えるスライムが人海戦術と言わんばかりに浜辺を侵攻していく。

 浜辺が終われば次は海上だ。


「波に攫われにくくするために10体ずつ粘着でくっついて海上に出てくれ」

「「「「「「「すららっ!」」」」」」」


 ぷっかぷっかと波に揺られながら海流に沿って北西へと流れていくスライムたち。

 多分あのまま行けば海の墓場みたいにゴミの終着点に一緒に流れ着くはずだ。

 そこでまとめてゴミを回収してしまえば早く終わるだろう。

 海の魔物に食われないかだけが心配だけど、その場合はまた召喚しなおせば良いだろう。

 じゃあ、次は俺の肩を披露する番だな。


「伊達に毎日あいつらと遊んでた訳じゃないからな。

 投擲スキルが召喚魔法に次いで高レベルっていうのはどうかと思うけど、役に立ってるから良いだろう。

 行くぞ。スライム大遠投!!」

「すらーーーーっ」


 普段のスライム投げを今回は飛距離重視で投げ飛ばす。

 飛んでいく先は当然、向こうの島だ。

 今の俺なら10キロくらいは飛ばせるからな。

 視認できる距離なら余裕だ。

 着地もスライムのステータスが上がったお陰でほぼノーダメージで済むし。

 やっぱり日々の努力は裏切らないってことだな。

 そうして次々とスライムを向こうの島に送り込んでいく。

 500体くらい送り込んだだろうか。

 送り込んだスライムには島中にばらけながら潜伏するように伝えてあるし、これで島のほぼ全域を網羅出来た。


『すらっ。すららっ』

「ふむふむ、そうか」


 そしていつから出来るようになったのか、離れていても声が双方向に届くようになっていた。

 お陰で向こうの状況が事細かに届けられる。


「ダンさん。どうやら向こうの村人はまだ無事のようだ」

「お、おぉ」

「ただ子供たちや女性が人質に取られたせいで男手が強制労働させられているようだな。

 あとスライムが見つけた範囲の女性たちだけど乱暴はされてないそうだ。良かったな」

「あ、あぁ。そうだな」


 ん?さっきからダンさんから生返事しか返ってこないぞ?


「ダンさん?」

「……ふぅ。すまねぇ。あまりの出来事に驚いただけだ。

 にしてもなんだ今のスライム。一体何体召喚出来るんだよ」

「えっと、多重召喚スキルのレベルが15になってるので、まだまだ余裕で召喚できるぞ?」

「まじか。お前、もしかしなくても今のスライムだけでこの島制圧出来るんじゃないか?」

「まぁ、出来るだろうな」

「はぁ~~~。とんでもねぇことをサラッといいやがる。

 そりゃあんだけ落ち着いていられる訳だ。

 お前さん自身が拘束されてても召喚したスライムが居れば事足りたんだからな」


 しきりにうんうん頷いているダンさん。

 まぁこれで俺に敵意が無いことが伝わってくれたらいいんだけど。


「さて。後は作戦を練りながら夜を待とうか」

「分かった」

「あと、向こうの村のリーダーって誰かな?出来たら村長と、若手のリーダーの名前が分かると助かる」

「あぁそれなら……」


 そうして追加で幾つか情報を貰いつつ、村長宅に戻って作戦を練ることにした。



後書き掲示板:

No.277 通りすがりの冒険者

海のイベントが終わってからだいぶ人が分散したな


No.278 通りすがりの冒険者

正直次に何をするべきか悩むな


No.279 通りすがりの冒険者

うーん、3次職に上がって、次の国を目指す?


No.280 通りすがりの冒険者

いやなんか普通じゃね?


No.281 通りすがりの冒険者

つまり普通じゃないことがしたいと。


No.282 通りすがりの冒険者

出来れば記録に残るようなことがいいな


No.283 通りすがりの冒険者

悪名なら簡単に残りそうだが?


No.284 通りすがりの冒険者

いらん。というかそんなことしたら最悪リアルで捕まるだろ


No.285 通りすがりの冒険者

あ、その噂ってマジなの?


No.286 通りすがりの冒険者

らしいぞ。

先日ストーカーしてた奴が通報されてリアルを確認したらそっちでもやってたから逮捕されたって


No.287 通りすがりの冒険者

うへぇ。せめてゲーム内だけにとどめておけばいいのに。


No.288 通りすがりの冒険者

いやゲーム内もやめて欲しい

結構切実に


No.289 通りすがりの冒険者

まぁどこにでも狂った奴はいるからな

むしろ最近増えてる印象もあるけど


No.290 通りすがりの冒険者

学者はVRのせいだ、なんていう奴もいるけどな

結局やる奴はやるんだよな


No.291 通りすがりの冒険者

実際脳の成長には影響を与えているらしいけどな


No.292 通りすがりの冒険者

リアルじゃ早々出来ないことがゲーム内だとスキルやステータスの補助で出来たりするからな


No.293 通りすがりの冒険者

おかげで勘違いした天才が100m8秒切ったって盛り上がってたな


No.294 通りすがりの冒険者

その後病院搬送されてたけど。

確か全身の筋肉断裂が凄かったって


No.295 通りすがりの冒険者

よし、じゃあその方向で世界新を狙ってみるか


No.296 通りすがりの冒険者

盛り上がってきた。

なら何の世界新を狙うか安価8よろしく!!


No.297 通りすがりの冒険者

おぉこりゃ本気だな。


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