VSタコ男
率直な意見を言えばタコの姿をした怪人の前でラーメンを食べるというのも側から見れば随分とシュールな絵面なんだろうなぁと思わなかったわけではない。実際このタコ男はお茶まで買ってきてくれた。その際にてっきりもう逃げたのかと思ったと笑いながら言われるくらいに信用が無かったみたいだ。ノルマに追われるのはここでも同じか。そんな事を考えながらラーメンを完食した。その姿を見て目の前のタコも
「じゃあこれで馴れ合いも終わりだな。」
と言って利き腕なんて物がタコにあるのかはわからないが右側の足の数本をムチの様に地面に叩きつけた。さっきまでまるで友のように語り合っていた怪人が牙を剥いてくる。
「戦わないといけないのかよ!」
そう言ってこちらも新たなカップラーメンにお湯を注ぐ。その瞬間身体が光に包まれて視界の端にはいつものようにイルカが泳いでいた。
「3分以内にアイツを倒すにはどうすればいい?」
と聞くと意外と返事は早かった。
「茹でダコにしてやればいいんですよ。」はと一言だけだった。このイルカ残酷な事をサラッと言いやがると思わず呟いてしまった。しかしながらこの状況で目の前のタコを茹でる方法が見つからないカップラーメン用のポットからお湯をかけても意味はないだろうし。そんな考えをしている間にのこりの変身時間が2分を切った。要は茹でるなり焼くなり火を通せば良いんだとしかいに入るイルカは言う。手持ちの道具で火を起こせそうな物はライターくらいだったがこれではとても焼くのは無理だ。どこかにスプレー缶でもあれば話は別なんだがと辺りを見渡すと激安のペンギンの店が目に入ったが行って帰ってくるだけで2分なんて過ぎてしまう。
「クソッ!どうすれば、どうすれば!」
そんな事をしているうちに視界の右上にカウントダウンが始まったのが見えた。
数字は58.16を過ぎようとしていた。その数字が余計に考えを鈍らせた。
どうすればコイツに勝てるのか!
次回 泥臭いヒーロー!
お楽しみに!




