56話 すりーぷすたでぃ
長らくお待たせしました。これから2賞に突入します。宜しくお願いします
「…………」
お腹が空いてきて、この後の昼食の時間を楽しみに待っている4限。1限の時は眠そうに目をこすっていた周りの奴らも、今はしっかりと身体を起こしている。女子が「ここなんでこうなるの?」とか小声で教えあってる中、男子は「腹減った!!!」と空腹の状態を数学担当の先生に訴えかけている。まあ、その男子と言うのは眞城也だが。
そして俺は、窓から見える外の景色をぼーっと眺めていた。一軒家やマンションだらけで、唯一目立っているのは大きなショッピングモールぐらいだ。都会と言うにはまだ程遠く、だからといって田舎のように自然で囲まれているわけでもない。良くいえば『両者の間をとったいい感じの地域』である。俺にとっては見慣れた町並みだ。
ーー学校が始まって1ヶ月が経った。
新しい環境にも慣れてきて、互いのことを分かりあってきた時期。最初は緊張していた皆だが、もう心を開いているように思える。
「んん……ケーキ……むにゃむにゃ……」
隣で机に乗せた手を枕にして爆睡中の柊が寝言を言い出した。幸せそうな顔をしている。
彼女もすっかりクラスに馴染んでいるようだ。こんなだらしのない姿を堂々と見せつけているのだから。しかし柊、お前1限からずっと寝てるよな。ちょっと度が過ぎないか? クラスじゃなくて机に馴染むぞ、お前。
「おい柊、起きろよ」
彼女の肩をゆすって意識を取り戻させる。これも今のを合わせて15回目。ちなみにその内の8回は無視をされた。後の6回はキレられた。
「んん……」
柊は亀のようにのそのそと身体を起こし、間抜けな表情で俺に目をやったまま固まる。
「お、今回はキレないのか」
新しい反応だ。起きたにも関わらず、怒りもせず、ぼけっとしている。よくもこんな容姿を男に見せられるなと俺は関心すらしてしまう。
「……最悪の目覚めね。起きて最初に見るのがアンタとか」
「は?」
「何が『は?』 よ。ぶん殴られたいの?」
「いや、今俺はお前のことをぶん殴りたい。いくら起こしてもまた寝始めるし、やっと起きたと思ったらこの言いようだし、少しは俺に申し訳なさそうにして欲しいんだが」
「悔い改めなさいよ、この愚民が」
「お前は王か何かなのか……」
「違うわよ。アンタの地位が低いのよ」
なんなんだ。なぜ俺は親切心でこいつを起こしてやったのに、こんなに罵倒されなければならない。あれか、最近女子の間では気になっている男子を罵倒するのが流行ってるのか。
流行ってるわけねえだろ。
更新遅れてすまんよぉ……




