特別編 エイプリルフール
4月1日終わる直前ですみませんw
「なあ柊」
「なによ」
柊はチョコレートでコーティングされた細い棒のお菓子を口に含みつつ俺の本棚にあったマンガを読んでいた。
「何故俺の部屋でお前がくつろいでいる?」
「呼ばれたのよ」
「誰にだよ。呼ばれるような友達も居ないのに」
「うるさい! ……ったく。あのクソ作者、呼んどいて何もしないじゃない。どういうことよ」
「作者……? 何の話してるんだよ」
「そういえばアンタは知らないのね……あ、このお話は本編とは全く関係ないので、時系列とかいろいろ適当ですが、ご了承ください」
「どこ向いて言ってんの!? そして誰がいるの!?」
「気にしないで。別に大したことないから」
「気にするに決まってんだろ……まあいいか。それより柊、実は話したいことがあるんだ」
「な、なによ急に……大事な話なの?」
「ああ、これからお前と関わっていくにあたって避けられないことだと思う」
「そうなの……」
「いいか、よく聞けよ」
「う、うん」
「俺ーー実は男が好きなんだ」
「…………」
「中学生の頃からだ。筋肉ムキムキのガチムチお兄さんを見ていると胸がキュンキュンするんだよ。最初はなんかの間違いかと思った。でも違ったんだ。俺は完全にガチムチの男がーー」
「ちょっと待って」
「どうした」
「……マジ?」
「本気だ。俺はガチムチお兄さんが大好きなんだ。心から愛している」
「そのガチムチお兄さんってなに?」
「文字通り、筋肉が凄い年上のお兄さんのことだ。詳しく説明しようか?」
「遠慮しておくわ……それにしても驚いたわ。まさかアンタがそっち系だとは……」
「ずっと隠すなんて辛いし、早いうちに言っておこうと思ってな」
「それじゃあアンタが書いてる『ヒロイン攻略』のヒロイン達はアンタの好きなタイプの女の子を書いてるとかじゃないわけ?」
「いや、女の子も好きだ」
「まさかのどっちも!?」
「おっと、勘違いしないで欲しい。メインは男だ。好きの度合いは男に対しての方が強い」
「……よかった」
「ん、なんか言ったか?」
「なんでもないわ!」
「そうか。それにしても、もっと驚くかと思ったが、以外と冷静だな」
「心の中では動揺しまくってるわよ……」
「やっぱりそうだよな……まあ嘘なんだけどさ」
「そりゃ驚くーーって今嘘って言った?」
「うん。嘘だよ」
「はぁ!?」
「今日何の日か分かるか?」
「4月1日……はっ、エイプリルフール……」
「こんな話エイプリルフールじゃなくても信じねえよ普通。お前ちょろいな」
「くうっ……殺す! アンタ絶対に殺す!!」
「ちょ、落ち着け柊。俺も悪かったよ。だからその拳を下げて! そんなので殴られたら俺死ぬ! アーーーーッ!!!!」




