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「ぐふふふ……しかし、ここで会ったが百年目だ……。オラの@#$さ返して欲しいが、それは無理なんで……お前は、オラの奴隷の固有能力で酷い目に遭ってもらうだ」

「あの……御主()様……」

 スナガが連れて来た……転生者らしい男は……とまどったような声……。

「さあ……早く、お前の無敵の固有能力さ使うだ……」

「あの……ですから、御主()様」

「何だ、さっさとやるだ。オラの占いが正しければ……お前には、無敵の精神操作系の固有能力が有る筈……」

「え……えっと……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 シ〜ン……。

 間抜けな沈黙が続いたのは……数秒か……それとも数十分か……。

 ともかく……。

「はははははは……」

 声の主は……雌豚……。

 その方を見ると……。

 腹は更に膨らんでいた。

 顔は……まさに……文字通り……「何かに取り憑かれた」ような表情。

「そいつの前世は詐欺師だ」

「ち……違う……俺は、正義の暴走をしてた公金チュ〜チュ〜団体を……」

 えっ? 公金チュ〜チュ〜団体?

 おい、まさか……この人……?

「そして、そいつの固有能力は……『自分を凄い奴だと他人に思い込ませる』だ。こいつと戦っても、自分は確実に負ける。相手にそう思い込ませる能力だよ。たしかに無敵の能力だ。戦う前に勝負は付いてる……戦わずして百戦百勝出来るんだからな」

 雌豚は……いや……雌豚に取り憑いた「何か」は、そう説明していた。

「けど、こいつを転生させた直後にちょっとしたアクシデントが起きてな……。こいつは、固有能力の発動に必要な、あるモノを失なった」

「な……何だ、それ? 俺は……何を……」

「『自信』だよ。自分は、もの凄い天才だという強固な妄想。それを失なった。今のこいつは……魂の奥底まで卑屈な奴隷と化した。『自分を凄い奴だと他人に思い込ませる』能力を発動出来る訳が無い。だって……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「う……うるさい……。お前が、そう説明したのが運の尽きだ。そう判った以上……えい‼ えい‼ えい‼ えい‼ 発動しろ‼」

「え……えっと……何も起きてない」

 僕は、そう説明した。

「あ〜……あたしらは別の世界の『大地母神』の加護を受けてんで……多分、この世界の『大地母神』から授かった能力なら相殺出来るんで効かない」

「だから、私達には効かない以上、発動してるかどうか判んない」

「そんな馬鹿なッ‼ えいッ‼ やあッ‼ とおッ‼ 闇よりも、なお(くら)きもの‼ 夜よりも、なお深きもの‼ 臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前‼ オン・アビラウンケン・ソワカ‼ アーメン‼ インシャ・アッラー‼ 大池と太気の精霊よッ‼ シャザムっ‼」

 何も起きない……。

「無駄だ。理性では判っていても……お前の魂の奥底の『奴隷根性』が、能力の発動の邪魔をする。この世界で経験した事のせいで……お前の奴隷としての本能が目覚め……お前自身を一生支配する事になるんだよ」

「南無妙法蓮華経‼ 南無阿弥陀仏‼ 南無第六天魔王‼ この経文を魔道に回向す‼ 願わくば我をして日本第一の大魔縁に変え、皇をもって民となし、民をもって皇となしたまえッ‼ 文鮮明お父様と韓鶴子お母様に永遠の忠誠を誓いますぅ‼ ハイル・ヒ○ヒ○○ー‼」

「馬鹿は、放っておいて……こっちは、こっちで話を進めるか……おい、あんたが、この世界の『大地母神』か?」

「そう言うお前らは……」

「ああ、あんたの姉妹……平行世界版のあんた……『鬼神達の荒振る母(ハーリティー)』に愛された種族の代表だ」

「ふん……この世界に何をしに来た?」

「いや、そもそも、あんたが私達の世界の主流人類(サピエン)の中から、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のに気付いたのが、全ての始まりだ」

「その目的を探りに来たのか? なら、話は簡単だ。お前らだって、平行世界版の私に愛された種族なら……神々ってヤツが……特に私が……どんなロクデナシが知ってるだろ……自分で言うのも何だがな……」

「やっぱりそうか……私達の世界で……私達が……『()()()』『()()()』『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「ま……多分、お前らが思ってる通りの事を……この世界のオークの『巫女の部族』にやっただけだよ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』だよ。ちょっと歪んでるかも知れないけどね」

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