(12)
「行け〜ッ‼ どっちみち、お前ら白んぼは死ぬんじゃッ‼ せめて勇敢に死んで来い〜ッ‼」
「はいッㇽ……」
「はいッㇽ……」
「はいッㇽ……」
「はいッㇽ……」
村人様達に調教された白んぼどもは、力なく、そう答えた。
顔と髪の毛には黒い絵の具か何かを塗りたくり……いや、これで、白んぼじゃないフリをしろって……。
いくら白んぼどもが、人間未満、家畜にも劣る劣等人種だとしても、バレるだろ、これ。
そして、顔を黒く塗りたくった白んぼどもは……武器を手に、よろよろと町の城門に……えっと……あれ、突撃って呼んでいいのか?
ともかく、よろよろと進む。
城門を守ってる白んぼどもも……困惑気味で……。
あれ?
何か……その……。
余りに嫌な光景が始まった。
城門を守ってる白んぼ達は、有色人種達に何かを命じる。
百姓様達の奴隷になってる白んぼと……自分が優れた人種だと気付かぬまま下等な白んぼに洗脳されて、白んぼどもの奴隷になっている有色人種達が激突。
双方、やる気が無さそうな戦いが始まる。
「死ぬ気で行かんと、殺すぞッ‼」
城門守備隊の指揮官らしい白んぼの罵声。
「死ぬ気で行かんと、楽に死なせてやらんぞッ‼」
今度は、農民様の御命令。
さっきよりは多少は……ああ……。
何だろう、これ……。
中世ヨーロッパとか戦国時代の日本を舞台にした実写映画だったら……他がどんなに良くても、この戦闘シーンだけで実写版「デ○ル○ン」とか実写版「進×の×人」より酷い駄目映画扱いされる……そんな感じの……双方、やる気が無さそうな戦いが……延々と続き……。
やる気が無さそうなのに、怪我人だけは順調に増えてる。
しかし、どっちの側も怪我人なんて助けようとしない。敵の怪我人も味方の怪我人も……。
無理矢理戦わされてる奴隷戦士同士の……どっちも「やだ、こんなの」みたいな感じなのに、流血だけは妙に多い鬱展開にも程が有るダラダラした戦闘……見てるこっちも「やだ、こんなの」だよ、これ……。
「そろそろ、飯にすっかの……」
「そうじゃの……」
農民様達は、そう言いながら、パンを齧る。
当然、俺達には食事なんて無い。
やがて……。
どか〜んッ‼
ようやく、白んぼどもは……火薬を使ったようで……こっちの奴隷の白んぼどもと、白んぼぼ奴隷戦士にされてた有色人種が、まとめて吹き飛んだ。
「がははは……色付き肌どもが、我々『白神』様に逆らうと、こうなるんだ、がははは……」
あ……やっぱり白んぼは馬鹿だ。
マジで、自分達が火薬で吹き飛ばした奴らの中に、黒い絵の具を顔と髪に塗りたくって、有色人種のフリさせられてた自分達の仲間が居たって気付いてないっぽい……。
俺が「成り上がりをやる『盾の勇者』」だと一瞬勘違いした例の白んぼは、肉の盾となって爆発四散。♪ざまぁ ♪ざまぁ ♪ざまあみろ♥
「よし、次は、お前らじゃ。行け」
「おお、見事に死んだら、忠霊塔に祀ってやるけん、安心して死ね」
百姓様達は……白んぼの奴隷にされてた俺達に、そう御命令された……。




