(10)
「た……たすけて……」
「ゆ……ゆるして……」
村中の若い男と若い女(股間にそう言うモノを装着)のほぼ全員に(一部自粛)されながら……俺は……まだ、生きていた。
しかも……かろうじて……正気を……本当に正気なのか、これ?
ここまでの目に遭って、まだ、正気って……逆に、俺、元からおかしかったのか?
俺以外にも、まだ、何かされてる奴らが居るようで……悲鳴が轟いている。
「おい……お前ら、来いッ‼」
どう言う異世界だよ、ここ?
下手なオークより兇悪な人間の農民って?
俺と、完全に心を折られた奴隷人間どもは……よろよろと立ち上がり……。
そして……あれ?
悲鳴の源は……家畜小屋?
でも……何か……周囲にやたら高い塀が……?
しかも、他の家畜小屋に比べて、使ってる木材も、やたらと頑丈そうで……。
まるで……何かを隔離してるような……。
「中ば見ろ」
村人様が指差したのは……その何かを隔離してるとしか思えない家畜小屋。
嫌な予感しかせずに……。あ……馬鹿……。
一番、心が折れてそうな感じの奴が、ふらふらと、言われるがままに……。
「……うわあああああッ‼」
初めは……ポケ〜っとしてたのが……段々、人間性を取り戻し……いや、人間性と言っても、取り戻したのは恐怖の感情かも知れないけど……。
どん……。
そいつは……腰を抜かして……失禁。
「な……なんだよ……?」
「い……いやだ……見たくねえ……」
「見ろ」
百姓サマは冷い声で、俺達にそう御命令される。
1人……1人と……その家畜小屋(にしては、やたらと頑丈そうな)の中を見る。
ある者は……吐いた。
ある者は……恐怖の表情が顔に貼り付いたまま……まま……まま……何分経っても、表情が変わらない。
「やめて、やめて、やめて、やめて……いくら白んぼでも酷過ぎる‼」
ある者は、そう絶叫。
そして……俺の番……。
中では……。
な……何だ……これ?
「ああ、病気に罹ったけん殺すしかなか家畜どもに、媚薬ば飲ませて……白んぼどもの相手ばさせとるとたい♥」
えっ?
「なにせ、白んぼじゃけんのぅ……。いくら人間に似とるちゅ〜っても、あいつらとやるよ〜な人間は、頭んおかしか奴だけたい。家畜とやらせても、家畜の方が病気になりかねんけん……」
「あああああ……」
「何ば、怖がちょる? こぎゃん事では、先が思いやられっのう……」
「へ……?」
「お前らも、あの白んぼ共と同じ運命たい♥ それが……人間ば裏切って白んぼに味方した報いたい♥」
えっ? えっ? えっ? えっ?
い……いや……待って、待って、待って……。




