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最上階の十三人―一階層、上がるたび、誰かが落ちる

最終エピソード掲載日:2025/11/13
上へ行くたび、誰かが落ちる。
それでも彼らは、落ちた者を“数”にはしなかった。
――
 海面上昇で沈みかけた高層避難施設。
 相沢レンが目を覚ますと、そこには見知らぬ少年少女たちが閉じ込められていた。

 外は水。
 出口は開かない。
 上へ行くしかない。

 だが、階段脇の表示板には、奇妙な文字が浮かび上がる。

 ――一階層ごとに、人数は一人減る。

 上へ進むたび、誰かが落ちる。
 そして落ちた者は、名前も記憶も曖昧になっていく。

 生き残るために誰かを置いていくのか。
 それとも、落ちた者の名前を背負って進むのか。

 最上階で待っていたのは出口ではなかった。
 それは、彼らがかつて忘れたふりをした“ひとりの少女”の声だった。
――
登場人物紹介
相沢レン:水没した避難施設で目覚めた少年。落ちた者を数ではなく名前として覚えようとする。
佐伯ツムギ:静かな観察者。名簿を守り、失われる名前を記録し続ける少女。
北条ミナト:合理的な判断を下す少年。鍵を持つ者として、選ぶことの重さを背負う。
砂原ユイ:現実主義者に見える少女。実は置いていかれることを誰より恐れている。
早乙女レイ:非常扉の鍵を見つける少女。鍵を見つけたことを自分の罪だと思い込む。
三枝ナオ:大槻ショウを気にかける少女。失った者の名前を呼び続ける役目を担う。
名瀬ミオ:白いハンカチを貸してくれた少女の記憶を証言する少女。
葛西リク:軽口で恐怖をごまかす少年。最後には名前を持つ側へ回る。
大槻ショウ:強がりな少年。過去に置き去りにされた少女の名を思い出しかける。
深見カナタ:機械に詳しい少年。支点に立ち、最後に名前を呼ばれて返事をする。
高森アヤメ:観察者。最上階が出口ではなく“判定の場所”だと最初に見抜く。
久世ハルト:最初に落ちる少年。学生証によって名前が残される。
雨宮シオリ:白いハンカチを持つ少女。失われかけた記憶の中から名前を取り戻される。
榎本マイ:赤い靴紐の少女。危険を知らせた証言によって存在を回復される。
ひな:かつて施設内に置き去りにされた少女。すべての階層の罪と記憶の中心にいる。
第一章 水の下から呼ぶ声
2025/11/12 08:12
第二章 数が合わない階段
2025/11/12 08:15
第三章 落ちる順番
2025/11/12 08:34
第四章 正しい犠牲
2025/11/12 16:57
第五章 落ちた人間の名前
2025/11/12 18:21
第六章 鍵を持つ者
2025/11/13 12:29
第七章 嘘をついた階
2025/11/13 12:33
第八章 残る者、進む者
2025/11/13 12:37
第九章 鍵の重さ
2025/11/13 12:46
第十章 水位
2025/11/13 12:50
第十一章 最上階の下
2025/11/13 12:56
第十三章 最上階の扉
2025/11/13 13:47
第十四章 十三人
2025/11/13 13:52
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