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詩の部屋  作者: タニグチ・イジー
14/15

詩の部屋 14


○ 40


詩の部屋にやって来て初めての夜

町は遠いのか車の音は全くしない

外から聞こえてくるのは虫の音と

詩がお互いにその名を呼び合う声

あるものは優しく、あるものはか細く

ロマンティックではなく完全にリアルで

誰かはずっと誰かの名を呼び続けていて


○ 41


猫はすっかりトランプに飽きたのか

部屋の中をグルグルと歩き回っている

私は起き上がってキッチンへ行き

紅茶を二人分入れる

猫はありがとうも言わずに

窓の向こうを見ながら飲んでいる

お互いに黙っていると鳩時計が返事をする


○ 42


テレビもSNSもなく、本すらない夜

私は無愛想な猫と黙って座っている

キッチンでおしゃべりをしているのは

昼間キュウリからこぼれ落ちた文字たち

思い思いのことを互いの言語で話すので

誰にも何も通じていない

虫の音とは別の音楽にぼんやりと耳を傾ける


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