Episode:28 月に祈りを
28話投稿。
「……エル知ってるか? この世界の月は12個有るんだぜ。」
<いえ、自分は99号ですが?>
「……いや、そこは素で返事しないで、なんかボケようよ。」
<また、無茶振りしるw>
<相変わらず突然にw>
<今度はどうしたんですか?>
<月がどうしたの~?>
「おお、そうだった。
その月に関してなんだけどさ。」
<うん>
<なんか、問題でも?>
「この世界には、月が12個も有って、その月はそれぞれ12種族の名が
冠されているじゃんか。」
<まぁ、そうですね。>
「言い方を変えれば、それぞれの種族は1個づつ月を持ってるのに、
俺らだけ何も無いって事だろ!?
不公平じゃ無いか、俺らだって13番目の暦とした
”種族”だってのにぃ!!」
<あぁ~。>
<なるほど、言いたい事は分かったw>
<そう言うことかいw>
<でも、仕方ないですよ。>
<月造った時には、僕ら居なかったんだしw>
<暦が出来てから、数百年経ってるしね~。>
「簡単に諦めんなよ、お前ら!
諦めたら、そこでお仕舞いなんだよ!」
<セリフ自体は、ちょっとカッコイイ感じだけどw>
<言ってる内容は、単なる我が侭なんだよねw>
<でも、言われて見るとちょっと月欲しいかも。>
<だよな~。>
<別に、今更 暦に入らなくてもいいけど、月は欲しいよねw>
「そうだろ! 藻マエラも”月”が欲しいよな!?」
<<<<< うん、月欲すいです。 >>>>>
・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
「……そんな訳で”月”ちょうだい。」
『ちょっww!?』
『……唐突に、何事ですか?(汗)』
「いや、他の種族には対応してる”月”が有るのに、俺らには無いじゃん。
だから、月おくれ。」
『オクレ兄さん!?』
『はいはい、ロベルトちゃんはアッチ逝ってましょうねですよ~。』
…しょぼーん。
しくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしくしく…。
……なんと言う、要らない子状態w
コイツ本当に”主神”なのかw?
『…取り敢えず、アレの事は放って置くとして。』
「……相変わらず酷でえな、おいw
まぁ、話しを続けるとだな。
他の種族に月が有るのが 羨ましいんで”月”が欲しくなったと言う事だな。」
『…………はぁ~。
また、面倒な願い事を……。』
「いいじゃんか、いいじゃんか!
藻レラも月が欲しいんだよおぉぉぉぉぉ!!!」
『子供ですか! あなたは!!?』
『躾の出来てない幼児みたいなのですよ~w』
『イイ年した大人がやると見苦しいですけんのーw』
……ちっ、ダメか。
『形振り構わずですけーw』
『どっちにしても、その提案は難しいですよ~。』
『私達は、既に200年ほど寝て居ないから、そろそろ”仮眠”しようと
思ってたので、碌に”神力”が残って無いのですよ。』
……………………はぁ?
神様って、寝る必要あったのか?
『無論、通常の”生物”としての眠りとは、趣も意味も若干
違う形では有りますが、我等とて”休み”を必要とする事に 変わりは
無いのですよ。』
『僕らは本来、”この世界”を造った時に大量に消耗した”神力”を
補充する為に、とっくの昔に”休眠”に入って居ないといけない筈だった
んだけど。』
『ウチらは、世界と人間の行く末が気になって、200年もの間
ずっと起き続けていたのですよ~。』
『お、ロベルト復活したw』
……また人間が原因かよ……。
んで、その”神力”が枯渇したら、かなりマズイのか?
具体的に言うと、消えて無くなるとかするわけ?
『そこまでの危険は無いですけー。』
『単に長く眠るだけですけんのー。』
『でも、我等の時間の流れは君ら”受肉”した存在とは根本的に違い
ますから、君らの時間で言うと数百年・数千年単位に為りますけどね。』
「じゃあ、問題無いじゃん。 月作ってw」
『ちょっww!?』
『 軽っ!? 』
『酷でえな! おい!?』
『わがまま過ぎるですよ~w』
『とにかく、諦めて下さいよ。』
……ちくせう、こうなっては致し方無い。
最後の手段に訴えるしか無いようだな!
『『『『『 ………? 』』』』』
「”人間の月”を、俺らの顔の様に塗って、無理やり”俺らの月”に
変えてやるぅぅぅぅぅぅ!!!」
『『『『『 やめろぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!? 』』』』』
『…なんと、悪辣な虫ですかいのー!?』
『無法者過ぎるw!?』
『最悪だよこの虫!?』
『人間よりも、性質悪っ!?』
『……ふぅ、分かりましたよ。
あなた達の”月”を作りますから、それだけは止めて下さい。
い・い・で・す・ね?』
「月さえ貰えるなら、そんな労力使う必要無いし 勿論OKさぁ~w」
『そのウザ顔が いまいち信用なりませんが、頼みましたよ?』
「おう! アリガトな!!」
『…まったくw 調子のイイ虫ですね。』
「お、そうだ。 この前から聞こうと思ってたんだけど。」
『?……なんでしょう?』
「この前、【フェアリー族】に会ったんだけどさ。
なんか、やたらとフリーダムで 妙に【ロベルト】を彷彿とさせたんだけど、
なんでか解かる?」
『なるほど、まぁ当然と言えば当然ですね。
彼等【フェアリー族】は、【ロベルト】が一人で造った種族ですから、
彼の影響をモロに受けたのですよ。』
「一人で? 6大神全員で一種族づつ順番に造ったんじゃ無いの?」
『それだと、無駄な時間が掛かるので 手分けして造ったのですよ。
全員で造った種族も居ますけどね。』
「…それで、奴らあんなにフリーダムなのかよ。
……納得はいったけどなww」
『 酷っ!? 』
『ちなみに、私が単独で造った種族は【人魚族】で、海で暮らす
物静かで争いを好まない温厚な種族ですよ。』
『おいが単独で造ったのは、【ドラゴン族】でごわす。
めっぽう強いので、最初この世界の守護者にしようと思って
居たんでごわすが。
強さに能力を注ぎ込みすぎて繁殖力が弱くなり、
気づいたら個体数がえらく少なくなったんで、断念したんですけん。』
『わっしが単独で造ったのは、【ドワーフ族】ですけー。』
『ウチの単独で造った種族は【樹人族】と言う、普段は深い森の奥で
ひっそりと暮らしてる”樹”のような外見の穏やかな種族なのですよー。』
『俺様が単独で造ったのは【地底人】って言う奴らで、地底の洞窟に
引き篭もって、酒とか発酵食品を作っている無害な女系種族じゃんw』
『……引き篭もって作ってるのが それだけなら、
本当に無害なんですけどねー。
にいさまの造った彼女達は、最近では酒よりも”ヤヲイ本”の
製作の方がメインになってるのですよー。(汗)』
……嫌すぎる!!?
地底に引き篭もって”ヤヲイ本”作りに夢中になってる種族とか!?
……あ、腐食神だから その眷属は”腐女子”なのか!?
『不本意ながら 正解ですけー。(涙)
兄ちゃんが係わると、何故か妙な方向に進化して逝くんですけー。』
おおおぉぉぉいぃぃ!!!?
それで、イイのか。 6大神!!?
………ん? ”にいさま”、”兄ちゃん”?
『 お、言って無かったか?
俺らは三兄妹弟じゃんw 』
「……初耳だわw
だけど、なるほど言われてみれば、総ての生き物は死ねば腐って
土へと還り、酒は大地の恵みである穀物から造られる。
植物は大地に根ざして、豊饒も大地に関係した能力だもんな。」
『そーそーw 俺ら三兄妹弟は”大地属性”の神なんじゃんw』
でも、【ブラッド】が長兄だって言うなら、
なんで【ブラッド】が”地の神”じゃ無ぇの?
確か、神様の中にも位が有って、地水風火の【四大元素】を司る4人は
位が高く、その4人の中から”主神”を選ぶってぐらいだから、長兄なら
当然【ブラッド】が”地の神”に就くのが普通なんじゃ無ぇ?
……それとも、ハッチャケ過ぎて、選考から外されたか?
『失礼にも 程が有るじゃん!!?』
『まぁ、そう思われるのも無理は無いですよーw』
『普段の行いが行いですけー。(汗)』
『!?まさかの裏切り!!?』
…………酒神ェ・・・・。(;´Д`)
『でも、兄ちゃんの名誉の為に弁解するんですけんど、
それはわっしの為なんですけー。』
「【ヘルトン】のため?」
『そうなんですじゃー。』
『それは本当なんですよー。』
『まぁ、どう言うことか説明するとだな、
俺の弟は、でかい図体の割には気が小さくて、いつも自信無さげに
していたじゃん。
だから、【ルランジェル】と相談して、”地の大神”の役目をやらせて見る
事にしたんじゃん。
責任ある役目をこなして行く内に”自信”が付くのを期待してなー。』
『そうして、【ヘルトン】ちゃんに実際に”地の大神”の役目をさせて
見た結果、ウチとにいさまの考えは見事に嵌まり、今では立派な
”地の大神”になったと言う訳なんですよーw』
『そんでも、まだまだ兄ちゃんや姉ぃちゃんには、助けられっぱなし
なんですがのー。』
「おお、しっかりと【兄ちゃん】やってるじゃ無いの。
…………で?
そうやって責任有る仕事を”人の好い弟”に押し付けて、
自分は悠々自適にフリーライフってか?」
『!?ギクゥッ!!?』
『……にいさま……?』
『……兄ちゃん……。』
「……見え見えなんだよw!
一瞬『イイ話しだなー』と、騙されかけたわw」
『……そして、兄弟間に亀裂を残して放置とw』
『……悪魔ですか、あなたはw』
「それほどでも無い!」(キリッ)
『『 褒めて無ぇよww! 』』
「あれ? そうすると以前 俺ら【軍団】に【倍々ハンマー】と
【腐蝕神の眷属】を渡して、お供えさせたのって、
そいつらが ”ヤヲイ本”作りに夢中になって、お前にお供えを
仕無くなったからだな?」
『!?ギク、ギクゥッ!!?』
『……にいさま……。』
『……自分の眷属にお供えされ無くなるとかって……。』
…………酒神ェ・・・・。(;´Д`)
『……しょぼーん……。』
「まぁいいや、これ以上は余りにも哀れすぎて突っ込めんわw
んで、残りの種族が”合作”って事なのか?」
『ああ、そうなるね。
具体的に言うなら、【コポルト】と【パステト】は、
ヘルトンとアーバレストの合作。
【エルフ】はサイオンとルランジェル、
【アリ人】が大地の三兄妹弟で……。』
「”さん”を付けろよ! このデコ助野郎め!!」
ビシッ!
『えうー!? (><)』
『ちょっ!?』
『”主神”に突っ込み入れたぁ!?』
『無法者過ぎる!?』
『どんだけ、【アリさん】好きなんですかアンタw!?』
「【アリさん】の可愛さは、正義!!」
『そして【人間】が、6人全員で創造したのですよ。』
…相変わらず動じ無ぇな! おい!?
『そんで、現在に至るってわけですけん。』
「…………まて。
そう言や、【セイレーン】は誰と誰が手がけたんだ?」
『『『 …………うっ? 』』』
「確か、|彼女?等は水辺に棲息していたな?
…なら、【サイオン】は確実に関係しているだろ?
何故、あんたが係わって居ながら、あんなのが誕生した!?」
『……ふぅ。
…不本意ながら、その時に係わったのが【ロベルト】と【ブラッド】だった
のですよ…。』
『『 うっ!? 』』
「……やっぱり、この二人かい。
藻マエラ、なんてモノを生み出してくれた!!?」
『『 ちょっ!? ”やっぱり”とか酷くね!!? 』』
『彼女達の”部の民”は私一人で造ったのですが、
肝心の”長の一族”を創造する過程で、この二人がうっかりと大量に
”生命の雫”を注いでしまったのです。
結果、あのような無駄に逞しい生き物が誕生してしまったのですよ。』
「お陰で、エライ目に会ったよ!!
うっかりで済むレベルじゃ無ぇーだろ!!?
2回も”幽体離脱”を経験するとか有り得ないわ!!!」
『『 サーセンw 』』
……うぜぇ。(笑)
…あ、それと、今思い出したんだけど。
もう一つ聞きたい事があったんだったわ。
『……?』
『なんか、あったのですかー?』
「ああ、ごく最近の事なんだが人間の国が【ドワーフ】を攻めようと
して居たんだ。
幸いにして、偶々俺らがそこに居合わせたんで解決したんだけど、
それが妙なんだよな。」
『……と、言うと?』
「人間共が そんな大きな動きをして居たら、ウチの【グフたん】達が
気づかない筈が無いんだ。
実際、後日確認して見たら気付いて居たって言うし、”緊急クエスト”と
して俺の部屋の方に書類を廻していたって言うんだよ。
……でも、俺は受け取って無いんだよな。
【グフたん】に頼まれて書類を届けに来た97号は、部屋に置いてある
作業机の真ん中に、分かり易いように置いたって言うし、眷属達は
絶対にウソを言う筈が無いしな。
彼らは職務に忠実な”虫”の特性として、【王】である俺にウソは
言えないし、そもそもウソをつく理由も無いんだからな。
……今回は、偶々俺らが居合わせたから何とか出来たけど、
そうで無ければ何人か【ドワーフ達】に犠牲が出たかも知れん。
だから、書類が消えた原因とか判るなら 調べて欲しいと思って。」
『そう言うことでしたか。
それは、申し訳無いことをしましたね。
私達も気付いて居ましたが、知らせようとしたら既に【石の都】に
向けて出発していた後でしたから、安心していたのです。
一言、知らせるべきでしたね。』
「んじゃ、理由を知ってるんだな?」
『はい、ただ口頭で説明するよりも、実際に”視て”貰った方が
分かり易いでしょうから 映像情報を直接脳に送りますよ。』
「おう、わかった。」
【サイオン】の言葉が終わると同時に俺の頭に映像が浮かび上がり、
……3・2・1と黒地に白い文字でカウントが始まる。
………………記録映画か!ww
見えて来た光景は、作業机の置いてある俺の部屋の中の映像で
ちょうど、そこにノックをした後入って来た【枢斬暗屯子】と四女の姿が
映っている所だった。
あ、四女の事は説明して無かったよな?
あの後、何回か交易品を届けに行った時に、実は四女も居ると
言われて紹介されたんだが、意外な事に、良識の有る優くて儚げな
美人さんでした。
とても、あの一族と同じ血が流れてるとは思え無いが、
族長やあの三姉妹?の血を分けた妹なんだってよ。
……遺伝子って不思議!
名前は【メガ姫】ちゃんと言って、14歳だそうだ。
”女神”を意識しての名前だろうか?
あの族長にしては、意外にセンスも悪くないかも。
外見は、まんま”ゼロ○使い魔”に出て来る”カトレア”って感じかな。
何回か話もして見たけど、本当に心の綺麗な良い娘なんだ。
……けど、俺ら【軍団】は友達としての付き合いしかして居ないけどな。
だって、もし彼女と付き合って行く内に 心が通い合って”結婚”とかって
成ったら、アイツ等と親戚関係になるんだぞ?
それは、嫌すぎるだろ!!
……それに、俺等の【虫の知らせ】がガンガン警報を鳴らして居るんだ。
”あの娘はヤヴァイ”って……。
何がヤバイのかまでは判らないが、あの娘に手を出すのは
止めといた方がイイだろう。
……本当に、もったいない。 あんなに美人で心も綺麗なのに。
まぁ、話しが逸れたな。
映像の中では、俺が帰って来る様子が無いと知ると、自分等も
帰ろうかと話し会ってる姉妹?が映っていたが、突然【暗屯子】の奴が
クシャミをした。 ……”鬼の霍乱”か?
…流れ続ける映像の中では、優しい【メガ姫】ちゃんが、【暗屯子】の
心配をしてる。
<…? お姉様、どうなさったのですか?
真冬の水の中でも元気に泳ぎ廻り、生まれてから只の一度も
風邪など召されませんでしたのに…。>
<ぬう! 何やら先ほどから寒気が止まらぬ。
…もしや、何がしらの”良くない事”が起こって居るのやも知れぬ。>
<…まぁ。
お姉様達の”悪い予感”は高確率で当たりますから心配です。
あまり、酷い事で無ければ良いのですけど…。>
<うむ。 平和が一番であるからのう。>
<はい! お姉様は相変わらず優しいのですね…。(にっこり)>
……いや、心がさっぱりしていて善良なののは認めるけどよ。
そんな 野太い笑顔で笑われても、怖すぎんだろ…。
俺が映像を見ながらそう思って居たら、少し隙間の開いていたドアから
気圧の変化によるモノだろうか、急に強い風が部屋に吹き込み、
ピンポイントで【暗屯子】のミニスカートを捲くり上げた。
……!? ぐああああああああ!!?
目が、目がああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁ!!!!?
<……あの、お姉様?
もしや、先ほどから感じて居られる”寒気”とは、
いつもの”越中”を履き忘れていた所為では…?(汗)>
<ぬう!? ワシとした事がうっかりして居ったわ。
………まいっちんぐ!(ニカッ)>
………ごるあぁぁ!!?
その一言で済ますつもりかい!!?
こっちは不用意に恐ろしいモノを視て”失明”しそうになったわ、
ボケェ!!?
<むう! 鼻水が垂れて来てしまったのう。
……お? ちょうど良い所に紙が有るでは無いか。
ずびびびび! ちーん!!>
<あ、あのあの、お姉様?
……それって、大事な書類なのでは?>
<ふっははははっ!
相変わらず【メガ姫】は細かい事を気にするのぅ!
そんな、細かい事なぞクヨクヨ考えずに、
もっとドーンと構えて居れぃ!!>
<……あうあうあう……。(汗)>
……お前が犯人かあぁぁぁぁ!!!?
お前がもっと細かい事を気にしろよ!!!?
……ったく、これが有るから【サイオン】の野郎、”映像”で
見せやがったんだな?
『…ええ、私達だけ”あんなモン”を見るのは不公平でしょう?w』
『だから、君にも不幸の”お裾分け”したんだw』
『不幸は分かち合うモノでごわすからなw』
『これで、アバドーンちゃんも不幸仲間なのですよーw』
『すんませんのー。 わっしは止めようとしたんですけー。(汗)』
『ねぇ、今どんな気持ち? ねぇねぇ?w』
……うぜえぇぇぇぇぇ!!!!?
・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
………と言う事が有ったんだw
<ちょっ!? ”神さま”に突っ込みとかw>
<もはや”無法者”とかってレベルですら無ーぞ!?>
<そんな事よりも、ナゼ藻レラにも映像見せたし!?>
<そうだよ!…しかも【なうろーでぃんぐ】で!!>
<最悪だよ!アンタ!?>
<藻マエラ、”神さま”への突っ込みを『そんな事』とかw>
それで、今晩には準備出来るそうだからww
< ……聞けよ!!? > 【×100】
……その夜。
この異世界【ロベルタ】に、新しく”13個目の月”が出来た。
それは目だって大きい訳じゃ無いけれど、色んな意味で”異彩”を
放っていた。
まず、ぱっと見て判ることは”俺等”の顔を模してあるって事だ。
丸くデフォルメされた俺等の顔が、他の12の月に混じって浮かんで
いる様は、少し…いや、かなりシュールな光景だw
だけど、一番 異様な部分は そのスピードだった。
……だって、他の月の10倍位の速さで【自転と公転】を
繰り返してるんだぜ?
目視で直ぐに分かるような速度で回転しながら、一晩の中に
10回も昇ったり沈んだりを繰り返す【俺等の顔そっくりな月】とか。
……どんだけハッチャケてるんだよ!!?
ちくせう! 無理を言った事への意趣返しを こんな形で返して
来やがったよ!?
<まぁ、あんな頼み方じゃあねーw>
<仕方ないねw>
<うん、仕方ないw>
<月が貰えただけ、良かったよw>
<貰え無かった時は、藻レラが【宇宙空間】で人間の月に
ペイントしてたかも知れん事を考えたらなw>
<そーそーw>
<それに、【アリさん】達は気に入ったみたいよ?>
<さっき、月見団子を持って岩山の上にのぼってから、
ずっと楽しそうにしてるしw>
……【アリさん】のセンスは良く判らんw
だが! 可愛いから良し!!!(笑)
<まただよ(笑)>
< このショタコンめ!w > 【×100】
……そうして、この日。
藻レラにも記念すべき種族固有の月が誕生した訳なんだw




