Episode:12 強さの意味は
12話投稿です。
やあ、【セイレーン?】の所為でトラウマが増えた、蝗の王だ。
最近は、抹殺対象の外道共も、順調に減って来てるので、20人位の飛蝗に
引き続き殺って貰い、残りの80人には【魔獣】の討伐を重点的に
殺って貰おうと思うんだ。
【魔獣】の討伐に関しては、被害を受けてたのが人間だけだったから、
それほど力を入れて無かったんだよね。
亜人は強いし、自然と共に生きてるから”危険”に対して敏感で謙虚だし、
”生きる”って事に関しては真摯で必死だからね。
その点、迂闊で油断しすぎる人間は、見得だのナワバリだのに拘って、
防げる被害を拡大させているんだよね。
……そのまま滅びれば良いのに。
まぁ、そうなると【造物主達】が悲しむからね。
仕方ないから、全滅だけは回避しないと為らない、メンドくさ!
……本当に滅びれば良いのに。
大切な事なので2回言いました。
んで、なんで今回、方針を修正したかと言うと!
さっき、言った理由の他にも、レベルアップ。…要するに鍛える為だ。
俺達は強い、どんだけ強いかは”設定”の項目を読んでくれれば分かるw
それでも、”無敵”でも、”最強”でも、”不死身”でも無いんだ。
生まれたままでも恐ろしく強いけど、その強さの上に胡坐をかいてボケっと
してたら、鍛えに鍛えた他の種族に負けるんです。
この前の【セイレーン?】相手みたいに!!
……先日、出会った時に【コイツには勝て無ェ!?】と、俺の本能が悟ってしまった!
神に使命を託されて、最強生物として生を受けたこの俺達が!!
自分の中に此れほど強烈な”誇り”と”矜持”が眠っていようとは、意外と言えば意外だったけれどもね。
でも、そのお陰で気づいた、気づかされてしまった!
自分達は、油断してた!…慢心してた!!
…強くなる為の努力を怠っていたって事を!!!
俺は、元々平和な日本で暮らしていた逸般人。
闘いについては臆病で、危険に対して神経質なほど注意を払っていた。
戦いの直前は常に周囲への警戒を怠らなかった。
戦ってる最中は常に油断を戒めていた。
戦いが終わった後も残心を行っていた。
でも、強くなる為の努力をして無かった、その証拠に俺らのレベルは今でも全員1ケタ台でしか無い。
最高レベルが俺の”9”で、あとは平均4~7。
これは、お話に為らない。
例えるならLV1ゴーレムがLV99スライムに勝てない様に、いくら種族自体が
強力でも鍛えてなければ、鍛えまくって努力した”弱い種族に”勝てない事だってあるのだ。
……思えば何て当たり前の理屈、当然すぎて笑えてくる。
だから、鍛えなければ!
強く、より強く、更なる高みへと!!
その為に【10万マネェ・・】もの大枚はたいてスキル【鍛錬の鬼ィ】を手に入れて、
より効化的にLVアップ出来る様にしたのだから。
【鍛錬の鬼ィ】
通常は敵を倒す事により失われた、その”存在の因果律”を補完する為に、世界が”失った分の因果”を倒した相手に追加する事で、”存在の格”が上がりLVアップが行われるが、このスキルを所持する事で、敵を倒さない”訓練”でも”経験値”が得られ、それを一定量貯める事でLVアップが可能となる。
「…………そんな訳で藻マイラ、死ぬ寸前まで戦え。」
<ちょww>
<……またかw>
<王様いい加減、突然な無茶振りするの止めようよw>
<氏ね、じゃなくて死ねw>
<我が侭すぎるw>
「……藻マイラ、漏れはこの世界に来てから、毎日が幸せの連続でした。
この世界の神様達に感謝しました。
この世界の美しさに魅せられました。
この世界の善良な住人達(人間除く)が好きになりました。
これからだって、どんどんこの世界を好きになって、幸せを感じるだろう。
そして、何より藻マイラと言う眷属、いや家族を得られたって事が、
一番の幸せで。
………一番誇らしい!」
<<<<< !!!!!! >>>>>
<……王様。>
「なのに、俺の油断、俺の慢心故に、藻マイラに”更なる高み”へと続く道を
指し示す事を怠った。
怠ってしまった。
………………………………………
…もっと、誇りたいんだよぉぉ! 藻マイラを!!
そして誇りにされたいんだ! 藻マイラに!!」
「その為には、強くなければ!力が無ければ始まら無いんだ!
別に力だけが全てだなんて思っちゃいない。
自分を高めるなら、他の事だって遣らなきゃダメだ。
でも、俺らは最強生物。
まずは、最強に為らなければ、他の一歩は踏み出せない!」
<お、王様!>
<王様の愛に、全漏れが泣いたし!>
<漏れ、ここに生まれてよかった>
<僕もこの家族を誇りに思うよ!>
<俺達強くなるよ!>
「うんうん、そして漏れの為に馬車馬の如く働いて、漏れに楽隠居させるし!!」
<………最悪だこのやろーーー!?>
<態々、上げてから落としやがった!!?>
<裏切ったな?僕の思いを裏切ったんだ!>
<そのまま、死ねばいいのに!?>
<このロリコンめ!!>
「それじゃあ、早速【魔獣】を狩って、【マネェ・・】と経験値を稼ぎに出発!」
<<<<< あっさり、流されたし!!? >>>>>
<へ~~い>
<逝ってきま~>
<あ゛~~だる>
……ちくせう、折角イイ事言ったのに、最後の最後で照れくさくなって、
”やっちまった”ぜ……(泣)
(まぁ、王様も最後照れくさくなったからって、アレはないわw)
(ツンデレ乙w)
(王様のツンデレは最高やでぇ~~~w)
(ヘタレだしw)
(この方が、漏レラらしくて良いんじゃね?w)
……あ、1号~5号は残るように。
<まただよ(笑)>
<……今度はなに?>
<このメンバーだと嫌な思い出しか無いんだけど?>
<主に、【セイレーン?】的な意味で。>
<やめろ!その単語を口にするな!?>
<口にするだけで呪われるだろ!?>
安心しろ藻マイラ、今度の”仕事”はこれだ。
『最近、猫型獣人の集落付近に、頻繁に現れる様になった、空飛ぶ【魔獣】の
群れを抹殺せよ。 報酬40000マネェ・・』
<猫型獣人来たーーw>
<キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!>
<ワッフルwワッフルww>
<この展開どこかで見たような?>
<これが、既視感って奴だと言うのか?w>
<< ここで、4号(5号)は絶対違うと断言してみます。 >>
この前の反動もあって、スゴイ喰い付きだな藻マイラw
<今度は、実物知ってるから安心だねw>
<ああ、今度こそモフモフだな!>(キリッ)
<どんだけイケメンなんだよw>
まぁ、大丈夫だろ、”突然変異”でも居ないかぎりww
<<<<< フラグを立てるなぁぁぁぁ!!?>>>>>
・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
そして、時は動き出す!!
<ザ・ワールド乙w>
<んで、ここはどこなん?>
<漏れら、急な展開にも動じなくなったなw>
ここは、猫型獣人の集落から3モルダント離れた地点だね。
<よっしゃ、【マララム酒】スタンバイ良し!>
<マララムの粉と砂糖で作った【ネコだんご】OK!>
<その他、交易品準備良し!!>
こやつ等、猛って(盛って)おるわww
んじゃ、猫型獣人さん達を刺激しない様に、ゆっくり歩いて逝こうかw
<その字やめれw>
そうやって、漏れらが集落に近づいて行くと、なにやら騒がしい感じの喧騒が
聞こえて来た。
<なんか、騒がしいね?>
<うん、活気とかってレベルの騒がしさじゃ無いね。>
<漏れらの容姿に警戒してるとか?>
いや、漏れらの事は全ての種族の、”長”や幹部に伝えられてる筈だから、
こんなにも露骨に警戒しては来ない筈ナンだが?
<それじゃあ、歓迎されているとかw>
<いや、悲鳴とか聞こえるしw>
<<< ……悲鳴? >>>
良く見たら、集落の中を右往左往してね?
<…って言うか、逃げまどってるんじゃあ…?>
<!王様!あれ!?>
2号が声を上げた瞬間!2号から全員に【マイクロセカンド】の領域で映像と思考が流れ込み、それによって全員が1000分の1秒の中での思考に突入する。
(子供が、複眼を持ったプテラノドンに捕まり、連れ去られ様としている!)
子供は俺が助ける!!
お前らは、全員で他のを蹴散らせ!人命救助を優先して牽制だけでもいい! そして、一番重要な事はワザと逃がす事だ! …奴らの身体に付いてる
”寄生虫”を発信機代わりに使って、巣を特定するんだ!
総員、作戦開始!!
((((( 了解!! )))))
次の瞬間、俺たちは全員【超加速】に突入して、それぞれの役割を果たすべく
飛び出して行った。
5人の眷属は、空を飛んで【複眼プテラノドン】(仮称、略して【複プテ】)と
猫型獣人の間に割り込み、俺は子供を掴んだ【複プテ】の足を、蹴りで切り裂くと、通常の時間軸に戻って、子供を受け止め着地した。
何が起こったか把握し切れないで、呆気に取られてる猫型獣人達を余所に、同じく訳も分から無いままに足を失い 痛みにもがいてる【複プテ】の 頭頂部から股間までを、俺の眉間に輝く”赤い結晶体”から伸びた 一条の光が走り抜ける。
俺達、軍団が生まれながらに持ってる能力、【生体レーザー】だ。
レーザーで左右から半分にされた【複プテ】が地上に崩れ落ちると同時に 他の【複プテ】共も逃げ出したようなので、他の5人も集まってきた。
そして俺は、意味が分からない為りに、俺が自分を助けたと判ったのだろう、
キラキラした目で見上げて来る猫型獣人の子供を抱いたまま、
未だに、呆けてる”長”らしき人物に、自己紹介をするべく歩き出したんだ。




