Photon:46 帰還
するとオリジナルが出てきた。
「あれは。君が帰るべき場所だ。」
「えっ。」
つまり、あっちは僕がふつうに生活していた世界と言うことになる。そんなところに・・・。
「そんなところに変えるつもりなんかない。」
「いや。君は帰らなくてはならない。この世界に君は何日も存在してはならない存在だからだ。君がこの世界にいるということは向こうの世界ではすでに君は亡き者として認識される可能性が高い。君には一刻も早く向こうの世界に戻ることだ。」
「・・・亡き者かぁ。そう認識される方がいい。僕は向こうにいたって、同じなんだから。」
「同じ・・・。それは間違っている。向こうの世界には君を必要としている人がいる。君がいることで幸せになる人がいる。君の父親がこの世界にいる時。君はどれだけ父親がいないことを悲しんだのだ。」
「・・・。」
その言葉で思いだした。
「そうだ。父さんは。」
「君の父さんはすでに戻ることはできない。向こうの世界に戻ったところで、君の父さんを知っているものが少ない。そして、君の父さんはすでにこの世界にも存在しなくなっている。」
「・・・そんな。」
「早く戻れ。」
オリジナルはそういうと、手を僕のほうに向けた。すると僕の身体はオリジナルから一気に離れ始める。
「ありがとう。君のおかげで、この世界は平和になる。」
オリジナルはそう言っているように聞こえた。すぐに世界がゆがみ始めて、僕はどうなっているのかわからなくなった。
部屋の中にあるゲームがカタカタと音をたてはじめる。そして、かばっっと開いて、光がその中から放出される。そして、僕はベッドの上に落ちてきたのだ。
「んっ・・・あっ。」
僕は持ち帰ってきたゲーム機に顔を向けた。しかし、ゲーム機はうんともすんとも言わない。やがて、跡形もなくそれは砕け散った。




