Photon:32 戦いの終わり
額を汗が流れて行った。振り向けば後ろに敵がいる。どうやら回り込まれたらしい。相手は謙を振り下ろす。このまま餌食になってたまるか。僕はすかさず、フォトン・サーベルを抜いた。
「クッ・・・。」
何とか切られる寸前でとめた。
「フッ。全部危ないかわし方だなぁ。本当にそんなんで俺に勝てるのか。」
「・・・。」
確かに。今この状態で勝てるというほうが無理だ。僕は黙っていた。相手は僕よりも都市が言っている。つまり、大人だ。力で大人にかなうはずがなく。僕はつばぜり合いの状態のままどんどん下に押し戻されていった。
「さぁ、どうする。もうすぐ地面だぜ。このままいったら、お前は命がないぜ。」
チラッと下を見た。こいつに押されてから、結構経ったのだ。もう地面はすぐ近くまで迫っている。
「さぁ、どうする。俺を倒すか。俺に狩られるか。お前の選択肢はそれだけだ。まぁ、ここで俺を倒すなんて選択肢が生まれるとも思えないけどなぁ・・・。ハハハハハハ。」
「・・・クソッ!!。」
「そうかしら。」
声がした。すると僕が見ている方向にはマナが立っている。いや、厳密に言えば今の僕たちは全員中に浮かんでいる。
「・・・子分どもはどうした。」
「倒した。あんな汚い奴らに触られなくてよかったけど。」
「何っ?子分どもを倒しただと。あいつらはそうそうやられるような奴らじゃねぇ。お前・・・いったい何の能力者だ。」
「ヴォルワ。」
その一言に相手がひるんだ、その瞬間僕の足は地面に着いた。もうここまで来ていたのか。
「ヴォ・・・ヴォルワだと!?。」
(確かに。ヴォルワならほとんどの能力は無力化する。電撃を食らわせれば済む話だ。冗談じゃない。こんな小娘に俺の子分が全員やられたのか?。)
「小娘だけっていうのはどうかなぁ・・・。」
そう言って今度はノナが姿を現した。相手はノナの姿にも驚いた。
「き・・・貴様!?。」
「知らないわけないよねぇ。賞金稼ぎなら一度は見たことあるはずだよね。それに名前だって聞いたことあるよねぇ。ノナ・フェイルって・・・。」
(ノナ・・・フェイル・・・。)
「さぁ、準備はできてるかい。」
ノナの透き通った声があたりに響いた。相手はその場から消え失せた。
「逃がすか!。」
「待って!。」
逃げる敵を追おうとするノナを僕は止めた。
「もう追わなくてもいいじゃん。相手は逃げたんだし、それでも追おうとするのはかわいそうだよ。相手はもう戦う気なんてないんだ。」
「戦う気がなかったとしても、また頭数増やして襲ってくるぞ。そんな日々が続いていいのか。」
「それでもいい。とにかく戦う気が無い敵を追い立てるのはよくないよ。」
「・・・。」
そういうとノナは相手を追いかけるのをやめた。
「にしても君って変わってるね。悪魔の目は早いうちに立っておくのが基本だよ。賞金稼ぎなんて、この先まだいっぱいいるよ。」
「賞金稼ぎだって僕たちと同じ能力者じゃない。」
「その能力を悪い方向に使うなら容赦しない。オリジナルには言われてないのか。」
僕の考え方はノナたちには変だと言われても構わない。それぞれ使える能力が違っても同じ能力者同士。何か手があるはずだと思っている。
次回は11月13日です。




