Photon:30 町はずれ
その日の朝。僕たちは小名さんの家から出た。また3人で旅をすることになった。
「・・・。」
僕たちは先に歩く二人を見つめた。二人ともこの中にアビリティーオリジナルを従えているのか・・・。
「へぇ。彼はクノアで彼女はヴォノアかぁ・・・。なるほど。彼がしたがえている人形はエアーオリジナル。彼女はボルトオリジナルを従えている。」
「へぇ。そんなに種類があるんだ。」
「・・・。」
ノナは僕の方を振り返った。何か気になることでもあるのだろうか。
(契約でもしたのか。)
「・・・。」
またノナは前を向き歩き出した。珍しく歩いている。普段歩いていないのに・・・。そんなことは気にしなかった。マナはつえを持って歩いている。電気を操るためには欠かせない道具なのだろうか。
しばらく歩いていくと町のはずれまで来た。どうもここは無法地帯という感じがする。この町も大きいから目が行き届いていない個所があるのだろう。
「!?。」
後ろに人の気配を感じた。誰かいるのだろうか。振り向いてみたが、誰もいない。誰かいたのか・・・。
「おい。あいつか。フォノアは。」
「ああ・・・。こんなに絶好の獲物はないぜ。」
「へへ。やっちゃうか。兄貴。」
「当たり前だろ。やらなきゃな・・・。そろそろ金に困った時だ。」
ノナが歩みを止めた。
「いるんならでてくやぐぁれ。賞金稼ぎぃ!!」
と叫んだ。
「へへ。じゃあ、始めさせてもらうよ。」
そう言って、ノナの前に人間が現れた。そいつはノナに向かってこぶしを振り下ろしたが、ノナは体を空気に変えていたため、ダメージはゼロだ。
「うわっ!・嫌なやつ。なんでこんな気持ち悪いのがいっぱいいるわけ。」
マナがそう口を開いた。
「バリファはどうにかなんないのかなぁ・・・。こんなのばっかで嫌になっちゃうよ。」
「お嬢ちゃん。そんなところに突っ立ってていいのか。」
「マナ!。」
するとマナは持っていた杖に電気を走らせた。たちまち杖が黄色に光る。帯電しているのだ。そして、とびかかってくる相手に向かって、電気が伝わっていく。一瞬相手の骸骨が見えたかもしれない。相手はまっくろごげになって倒れた。
「さぁ。フォノア。お前はそんな人の心配していて大丈夫なのか。」
後ろを振り向くと体が突き飛ばされた。まさか、僕の後ろにも敵がいるなんて。何とか体勢を立て直して、後ろに滑った体がようやく止まる。
「後ろから襲うなんて卑怯だぞ。」
「卑怯。そんなこと知らないね。さぁ、お前はここで終わりだ。」
(クッ・・・。もう一人の僕。力を貸してくれるよね・・・。)
(フッ。もちろん。待ってたよ・・・。)
そして、僕の身体は白い光に包まれていった。
次回は11月9日です。




