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秋雨  作者: 桜田環奈
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告白


返事なんて、する資格なかった。


もっと怒って、感情的に罵られ、


何だったら私こそ殴られれば良かった。


無意識か意識的にか、背中を向けて眠る京太。


朝方、電車が動きはじめる頃にそっと家を出た。


駅まで歩く道すがら、今頃涙が止まらなくて、


消えてしまいたいとさえも思った。


このまま、京太と結婚なんてできる筈ない。


両手首は赤くなっていて、


京太がどんな思いだったのかを知った気がした。


駅に着くと、


ホームのベンチで何本か電車を見送った。


どうするのが正解なのか分からない。


正解なんて、ない気もする。


気が付けば家とは逆方向の電車に乗り、


菜々子の住む街へと向かっていた。


景色が流れるのだけを見ていた。


途中、京太から何度も着信があったけど、


出る事も、掛け直す事も、しなかった。



「郁、どうしたの、びっくりした。


いきなり家の近くなんて電話してくるから、


何があった?とりあえず、座りなって。」



菜々子が家にいてくれたのが不幸中の幸い。


言われた通り座ると同時に、


今までの事を全部話した。


数年前、あの、バーで、


ヒラケイと一緒に飲んだ日の事から全部。




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