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もしも異世界にトリップしたらどうするか? 《ファンタジーver》 [2] :文
数分後。
俺はようやく落ち着きを取り戻した。
「ここであーだこーだ言ってても、何も変わんねえしな……」
母さんも言ってたじゃないか。
どうしようもない事が起こったら、考えるより動けって!
父さんを絞めながら言っていたのは、今でも印象的だなぁ…………。
「ギブ! ギブ!」って父さんが抵抗してたのを物ともしてなかった。
よし、こうなったら早く――――――――
ガサッ。
「…………うわぉ」
ウン、何となく分かってたよ。
テンプレ通りなら、
魔物(?)に襲われるってさ!!
「ガオオォォォォォ!!!」
爪がちょっと危ないから少し逃げよう。
縞模様が素敵な虎っぽい魔物(?)サンは一つ吠え、有難いことにもしっかり追いかけてきてくれました。目がギラギラしてます。おお怖っ!
でも、うん、引き締まった体はなんとも……ジュル。
俺はバックから赤い縄と、箱に入った細いワイヤーを出した。
それでは早速。
「俺の、飯にしてやんよ!!」
[3]に続きます