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第11話 再会

最後らへんに女性がでます。

「おはよー!!茜ちゃん!!」


茜は学校につくと、いつものようにドン!!と、かずまにアタックされた。


「っ!……とと、おはよ。かずま君」


少しよろめきながらも、体勢を立て直した茜はかずまの方に向き直って、昨日のことを聞こうとする。


「あのさ昨日、赤城さんと話したの?


あ、赤城さんって言うのは、赤髪の頭の可笑しい美形さんだよ」


かずまが、名前を知らないかもしれないので、取り合えず大雑把に説明をする。


「うん、お前を誘拐してた奴だろ?」


「……大体そんな感じだよ」


一瞬、色々なことを考えた茜だが、概ねそんな感じだと結論づけることにした。


「茜ちゃんが車の中から逃げてたのを目撃してさー、取り合えず通報しようと思ったら見つかって、そのまま口論になったんだ」


茜が車の中から逃げていたというのは、帰りの時だろう。

隼人と一緒にいたくないという思いから、自然と逃げるようになったのだ。


「アイツさ~『茜が嫌だと言ってないんだからいいだろ』とかアホなこと言い出してたから、頭にキてよ~」


「で?なんて言い返したの?」


「茜ちゃんは陰湿で無愛想だから、言ってないだけだ!って言い返したぜ!!」


ニッ!!と、本気で何も悪いことなどしていないという風に無邪気に笑っている、かずまに無言で足をゲシゲシと蹴った。


反論したいが、大体そんな性格であることは自覚しているので、無言でける。


「ちょっ!!……痛いよ茜ちゃん!!」


かずまが文句をいうと同時に、キーンコーンカーンコーン……と、お決まりのチャイムがながれた。


「じゃあ、私は教室に戻るから」


「おう!」


足を蹴られたにも関わらず、変わらない笑顔で手をふるかずまに、小さく手を振り替えした後、自分の教室に戻っていった。





言葉にするならば、つつがなく、と言った感じに今日の授業は終わり、帰りの準備をする。


いつものように、何も入っていない、カスカスで軽すぎるランドセルを背負って、教室をでる。


そして、周りが茜を遊びに誘おうとしているが、それよりも先にかずまが表れた。


「茜ちゃーん!!一緒に帰ろう!」


元気一杯の溢れんばかりに笑う、男子という言葉が擬人化したら、きっとこんな感じであろう笑顔で茜を誘った。女子に比べて、男子は異性として意識するのが遅いからか何の迷いもない。


「うん、いいよ」


茜は断る理由がないためか、アッサリと返事をする。


階段をおりて、学校の玄関で鞄から靴を取り出して履いてる途中に、急に茜は今日のことを思い出した。


「そういえばさ、今日ね……変な姉さんがいたんだー後、胸デカイ人だった」


「胸!?胸デカかったの!?」


男子であるためか、デカイ胸という単語に過剰反応を示す。


「うん、もぎ取って焼いたら結構な量に成る程の肉だったよ」


茜は淡々と、意味の分からない例えをして、胸のデカさを教える。


「二人前くらい?」


「うーんと、3,4人前くらいかな?」


そんなアホみたいな会話をしながら、校門まで歩いていた二人だが……


「よぉぉおおくぅううもぉぉお!!!騙してくれたわねぇええ!!」


話題に上っている、胸のデッカイ女がいた。

怒りに震え、綺麗な髪の毛がまるでサイヤ人のように上にあがっており、大きく叫びをあげていた。


「何あれ、茜ちゃん」


「さっき言ってた、肉の人」


ポカーンと、して何が起こっているか分かっていないかずまに茜は淡々も答えた。


「もぉおお!!!9時間以上も隣町をすごく捜し回ったのよ!!?運転手の相模さんは急用で戻っちゃったから、自分一人で捜すはめになっちゃったし!!終いに迷子になっちゃったし!!交番の人に哀れみの目で見られちゃったし!!……うぅ……グズン」


絵文字にするならば、(T^T)な感じで泣き出している女性に流石の茜も心配になってくる。


「仕方なく如月っていう名字の家を探してるって、言ったら『そんな名字の人、この町にちませんよ』って言われるし!私の捜し回った9時間はどうしてくれるのよ!っていうか、最初っからタクシーでくればよかったわ!!もう足が痛いわよ!」


よく見れば、ヒールを履いていて、しかも少し痛んでいるのを見れば、そのまま捜しまわっていたのだろう。


「ええっと、何で私が如月だと思ったんですか?」


「交番のお巡りさんに聞いたのよ!それを聞いて『何を言ってるの?あそこの名字は女口月っていうのよ?』って言ったら、笑われたのよ!?そんな名字なんか無いって!だから日本は嫌いよ!!」


プンスカと湯気がでそうな程キレている。


若干ボロボロになり、顔を真っ赤にして、涙ですごいことになっている顔でも、美女は美女だな~と、茜は思いながら、多少の罪悪感が襲う。


「防犯ブザーならそうか?」


横では女性を完璧に不審者だと判断したかずまが、小声でそういいながら、防犯ブザーを取り出す。


「いや、いいよ」


気持ちは分からないわけではないが、制止を呼び掛けた後、女性の方にかけよって、ポケットから布を取り出す。


「取り合えず、これで涙を拭いて落ち着いてください」


意外にも女性はそれを素直に受けとり、布で涙を吹き始めた。


「うぐっ……ヒック……別に、これで許した訳じゃないわよ。仕方なしに....


って!!これ雑巾じゃないのよ!!!」


ベシン!!と、怒りに任せて女性は雑巾を下に叩き落とした。

女性の名前、まだ決めてないんですよね(^o^;)

外国系でも日本系でもいいので、誰かきめてくれませんか?

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