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元管理職、経済力で異世界を支配する  作者: わた
二章

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第四十四話 ご飯

エイプリルフールを考えていたら遅れました。

結局エイプリルフールは考えれなかった。

本末転倒ですね。

俺が本屋で買ったのは、

水魔法の本、火魔法の本、氷魔法の本、風魔法の本、の計4つで、1万クレドもした。

ちなみに、ソラの本は200クレドだった。


そもそも、魔法を使える人が珍しく、魔導書自体もレアらしい。だから高いのだという。


なんのために魔導書を買ったのかというと、洗濯のためだ。

水魔法は洗うときに使いたい。火魔法と風魔法を組み合わせて、乾燥をさせたい。


そんなことを考えて買ったのである。


本当にやることがなくなってきた。

行きたいところが特にないからな。

こんなときは人に丸投げするのが吉だ。


「どこか行きたいところはある?」

「いえ、特に。」


一瞬で返された。


「じゃあ公園でも行こうか」


そう提案した。理由は……


後ろについてくる二匹を解放できるのは公園だけだからな。

真の二人きりになるにはこうするしかない。

ゆるせ。

そう思っていたら、


「楽しいですね!街の中を自由に歩けるなんて幸せです。」


こんなに純粋に言われると、デートなんて思う自分がありえないと感じる。


「あの、ずっと聞きたかったんですけど、私が意識を失ったあとにどうやってグランマルクまで運んだんですか?」


確かに記憶にないなら、気になるかもしれない。説明しても特に困らないので、言うことにした。


「インベントリの中だと、時間の進みを自由に変えることができるから、その機能を使ったんだ。」


気になっていたことも聞いてしまおう。


「時間の感覚的にはどのくらいだった?」

「なんというかですね。一日中たっぷり寝た日みたいな感じでした、」


不快ではなかったようだ。生きている人間を入れてもそこまで問題はないかもしれない。


ならば今、レナとインベントリを共有しているからソラをインベントリに入れて、レナに出してもらえることができれば疑似瞬間移動ができるのでは?


いや、レナにはインベントリ内に入ったものがわかる機能がないだろうから、ソラがインベントリ内に居ることに気付かないかもしれない。

連絡手段があればできるかもね。


空が暗くなってきた。グランマルクに着いてからかなり時間が経ったからな。昼前についたとしても二時間ほど過ぎた気がする。


昼にご飯も食べていないから一緒に食べよう。

病人にはそんなに重いものは食べさせないほうがいいかな。

いや、元気が出るものを食べてもらおう。


二匹を集合させて街に向かうことにした。

そういえば、この街での宿泊場所を早めに確保しておこう。どこも空いてなかったら困る。


というわけで、宿屋に向かったが…


「すみません。生憎いっぱいでして、一部屋しか空いていないのですが。」


この街には他に宿屋はないらしい。

さて、どうしようか。

今、家を買ったとしても家具がない。


いやあ、仕方ないなあ〜。困ったなあ〜。

二人でひとつの部屋か〜。

嫌がったらどうしようかな〜。


そんなことを考えていると、ソラは


「仕方がないですね。ソウマさんが一緒の部屋が嫌なら言ってください。私は奴隷ですし、慣れているので外でも寝られますから。」


本当に謝りたい。嫌な思い出を蘇らせてしまった。俺が即答しなかったからだ。


「一緒の部屋でいいよ。いや、一緒の部屋でお願いします。」

「なんでソウマさんがお願いしてるんですか?私がお願いする側なのに。」


そんなことがあったけど、


「一つの部屋でいいのでお願いします。」


という感じで宿は確保できた。


宿を確保したのでご飯を食べよう。今日は疲れたから、自分で作りたくない気分だ。


「近くに美味しい店はないかな、ペット同伴可能の。」

「それなら、わしのオススメの店に行かんか?」

「おわっ!」


おじいちゃんが後ろから話しかけてきた。

いつの間に後ろに!これは心臓に悪い。


「お、オススメの店ってどこにあるんですか?」


驚きつつもソラが尋ねる。


「ちょっと歩くが、かなり美味しいぞい。」


まあ、行く宛もなかったから付いていくことにした。


「あの、連れ戻されなかったんですか?」


気になったことを聞いた。


「まあ、十ね、十日間だけ許可されたんじゃよ。」


今、十年って言いかけてたけど。たぶん言い間違えたんだろう。十年は流石におかしいからね。


そんなことを話していると意外と早く到着した。

はずなんだが、


「ここじゃったはずなんじゃが。」


そういった場所は……

どこからどう見ても空き地なのである。


「最近まであったんじゃけど。」

「あの、何年前にあったんですかね?」

「ろくじゅ、じゃなくて六年前だった気が…」


さっきから恐ろしい言い間違いをしている。


「まあ、次の場所に向かうかのう。」


そう言って二軒目に向かう。

嫌な予感しかしないが。




そこまで二軒目までは遠くなかった。

二軒目はしっかりと存在している店だった。


「よかった。しっかり存在していた。」


と、小さい声で聞こえた気がしたのは気の所為だろう。


俺はその店で朝ご飯ぶりの食事をたっぷり楽しんだ。ソラも満足そうだったからいいだろう。

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