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脇役は脇役らしく日常を送る  作者: white-under
過去の話って興味ある?
42/42

逃亡生活(終)?

「はぁー、体中が痛い……」

「前回、一生絶対使わないとか言ってた癖に結局使ったじゃない」

「今回は仕方がなかった」

「はい、はい。と言うわけで賭は私の勝ち」

「くそっ、なけなしの金だ」と言いつつ俺は鞄の底から100万円の束を師匠に渡す。

「そんな事思ってもないくせに」

「鞄の中に入れているお金はそれだけだ」

「そう……なら後払いでも」

「あとが怖いから今渡す」

「孝之に言われたらこの世も終わりだ(笑)」

「いやいや、師匠が持っている機密情報が流出する方のが……」

「多分、しないよ(笑)」

決して冗談ではない。

下手したら戦争が始まって、国が滅ぶ。

誰も特をしない戦争。


「そろそろおいとましますかね」

「うーん、それは無理かな……なんか、外が騒がしい」

「は?この家が見つかった?」

「それは違うかな。具体的にいうと……孝之の家」

「なぜ知ってる?」

「師匠だからwww」

「盗聴してるな」

「イエス!」

「否定しないのが師匠らしいが…………どこだ」

「言えないところ。乙女の花園」

「…………」

大体予想は付くが、そんな事はどうでもいい。

帰ったら取り除く……。

「孝之のえっち」

「この場所バラす」

「孝之にそんなことできるかな〜hahahaha」

「うぜぇ」

そんなことしたらこの世界が地獄化する。

SNSや動画サイト上に吊し上げられるよりも厄介なことだ。


「まあ、そんなことは置いといて、既に1ヶ月経過したけど、どうすんのよ。ある程度は沈静化したけど一時凌ぎ。いつかまたこの状況下になるわよ。乙女の恋心を弄んでいる悪魔が」

「そうならないためにも考えはある」

「孝之にしては……嫌な予感はするけども。嘘でも私は彼女にならないわよ」

「そんな事はしませんよ」

「まだ何か含みがある言い方」

師匠を彼女なんて考えたことない。

女性としては魅力的に感じるけれども、恋愛対象に入るかといえば入らない。

ただの師匠と弟子の関係しかない。

「師匠と出会ってどのくらいでしたっけ?」

「5年以上は経つんじゃない?」

「そんなに経つんですね」

「口調がうざい」

「師匠に汚され「してない」」

「グスン、可哀想な俺」

「心からそう思っていないでしょ?」

師匠の言う通り、嘘だ。

「まあ、師匠に出会えてよかったですし」

「嬉しいことを言ってくれるね。あと6年前早かったら結婚してた」

6年前?結婚?

俺と出合う前に結婚してた?

まさかそんなこと、地球が明日破壊されようと信じない。

この師匠が結婚してたなんてありえない。

俺が百面相をしているところに、電話が掛かってくる。

「噂をすればなんとやら」

「師匠に電話掛けてくる人なんているんですね」

「うるせぇ、愛しの旦那からだよ」

「誰かを脅して、無理やり相手役させるなんて酷い人だ」

俺も人のことは言えないが。

「嘘だと思うなら代わりに出るか?」

師匠が俺にスマホを渡す。

ん?普段使用しているスマホと異なる?

「早くしな。旦那にはお前のことを話してるから大丈夫だ……たぶん」

師匠にしては自信がないようだ。

師匠をここまでさせるなんてどのような人だろうか?

「もしもし」

「おや、この声は今話題な若者だね」

俺の状況下も知っているのか。

師匠から聞いたのか?

いくら旦那といっても、師匠が個人情報を言うはずがない。

「君のことは智さんからよく話を聞いている」

「父のことをご存じで?」

親父にそんな知り合いがいることを聞いてことがない。

「知っているもな何も、旧知の仲だからね」

「は?」

親父もそんなに若くない。

「旧知の仲といっても幼馴染とか同学年とかではないけどね」

「そうですか」

謎が深まる。どこで知り合ったのだろうか。

「ビジネスパートナーだよ。昔、僕がお世話になったからね」

「先を読まないでください」

俺の思考を読まないでいただきたい。

「何年、彼女の隣にいると思うんだい?嫌でも読めるようになるよ。ビジネスには最適だけどね」

「はあ」

「旦那にこれじゃあ、まだまだ成長が足りないね」

ぐうの音も出ない。

「と言うわけで、今後君の立ち回りはどうなのかな?」

「うーん、一旦戻りますよ。もう決着つけないといけないかなと思います」

「君にとってのベスト回答?」

「まあ、被害は最小限にしますよ」

きっと、これが俺にとっての最適解かな。


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