第二話 二度目まして
学校に着いた。
現在時刻11時30分、つまりはあと5分で3時間目が終了する。
ちょうどいいタイミングで登校できそうで助かった。
「おはよ、海斗っ」
そう話しかけて来たのは友達の伊吹 舞だった。
舞も俺と同じ公安部高校課だが班がちがう。
俺が所属の班は俺の姉が班長の橘班、舞は姉の同僚が班長の早瀬班に所属している。
「どうだった?例の人質さん」
さすが舞、話が早い。
CIAに所属している女子だった、と言いたいところだが言っちゃダメだったら申し訳ないな。
「普通の女子高生だった」
仲間に久しぶりに嘘をついた。
「そういや明日、転校生来るらしいよ!」
え、終業式ですけども。そんなタイミングで普通来る?変なの。
◇
今日の授業が終わった。
俺は仕事が少し残っているので警視庁に向かった。
舞は別の案件で渋谷に行くらしい。
ま、あいつはよく仕事できるもんな。
地下鉄を乗り換えて外苑前から20分、俺は桜田門駅に着いた。
駅の出口を出るとすぐ警視庁がある。
ほんと便利で助かる。
警備員に軽く会釈をして入る。
俺たち公安部高校生課のフロアは14階にある。
エレベーターに乗る。
14階についた。いつもは静まり返っているが今日は少し盛り上がっている。騒がしい。
何かあったのだろうか?
早瀬班班長、早瀬 愛がこちらに走って来た。
「海斗!かわいい同期できたよ!」
目の前にはたくさんの警察官にかこまれている見覚えのある女子がいた。
朝助けたエイミーである。
「これからよろしくね」
冷たい、ジトっとした目で見てきた。
変わらず無愛想だな。
「また会ったね」
はじめましてじゃない、二度目ましてだ。
「今日からあんたたちペアね」
俺の姉兼橘班班長、橘 はるか(たちばな はるか)が言った。
この人は何を言ってるんだ?
「は?!」
あ、たぶんこれエイミーも聞かされてないやつだ。
かわいそう。
「いや、この中だと海斗が一番優秀だから」
そんなことないと思う。
「じゃあいっか」
いやよくないだろ。




