第一話 縁(えにし)
今日もひっそりと日本の首都を守る高校生、橘 海斗。
俺は高校2年生だが特別に公安に所属している。
でももちろん暮らしは普通の16歳。趣味はアニメ、ゲーム。
さぁいよいよ明日から夏休み…楽しみだ!
だが通学路を歩いていたら電話がなった。
「ごめん、緊急」
上司の姉さんからだった。
「新宿歌舞伎町、例のビル3階。人質あり。今すぐ」
うわ、これは大変そうだ。学校を遅刻することになるな。別にいいけど。
「わかりました、すぐ行きます」
俺はタクシーをつかまえた。現在地は外苑前駅、目的地の新宿歌舞伎町までは15分ってとこかな。
「歌舞伎町一丁目まで、急ぎで」
俺はタクシーが大の苦手だ。なぜならなるべく人と話したくないのに目的地を行って、たまに話かけられるからだ。でも今は仕方ない。
代々木が見えてきた。急ぎと言ったからだろう、速い。そういえば人質ってどんな人なんだろうか、詳しく聞けなかったな。現場で確認しろってことか。
新宿三丁目まで来た、歌舞伎町まであと少し。
アニメグッズショップのビルが見えた。着いた。
「ありがとうございました!」
運賃を置いて俺は走った。薬物取引が行われていると疑っていたあのビルの店、やはりそうだったか。人質の命を最優先で動かないと。
「立ち入り調査以来だな」
俺は慎重に店の裏口から入る。すると男たちの怒号が聞こえてきた。どうやら人質について話しているようだ。
「この裏切り者どうする?」
「殺すしかねぇな」
これに一人で突入は嫌だなぁ…とりあえず行くか。
「止まれ!警察だ!」
「このガキが?」
そら最初の感想はそうなるよね、申し訳ない。
「一応ね」
なんかかっこつけたみたいになっちゃった。早く誰か応援にこないかな。来てくれないと恥ずかしすぎて死ぬ。
「こんなガキやっちまえ」
え、何このアニメに出てきそうなチンピラ。しかも弱いし。これに捕まることあるんだ。
「やられた…」
うそやん。弱すぎやしないか。こっちが心配になるレベルに弱い。
「あ、人質の方大丈夫ですか?」
「大丈夫に見える?」
なんで怒ってるんだろうか。人質の少女は睨んだ目で俺を見ている。こわい。とりあえず拘束を解いてあげた。
「話は聞いてる、あなたが高校生の公安ね」
話、聞いてるんだ。誰が教えたかわかんないけど、別にもういいや。たぶんこの人と関わることなんて今日だけだろうし。てかこの人同い年っぽいよね。あなたは何?闇バイトとかの方ですか?
「あたしCIAのエイミー・フォード」
CIA?!知らない知らない聞いてない。エイミーって英語の教科書みたいな名前してんな、すごい。てか自分がCIAなんて言っていいのか?
「助かった。ありがとう」
エイミーは走り去って行った。
はやすぎる。俺まだ自己紹介もしてないよ、しなくていいけど。
「何だったんだろ…」
あとは刑事さんたちに任せて学校行きますか。
とりあえず僕は新宿駅に向かって歩いた。
CIAってほんとにいるんだ…。
映画とかでしか聞かない単語を耳にして非常に驚いている。でも何しに日本に来たのだろうか。
そんなことを考えながら新宿駅についた。13番線11時11分発津田沼行き普通に乗り込む。
乗車時間3分、千駄ヶ谷に着いた。
「うわ、歩くのめんどくさ」
普段なら高校へは地下鉄外苑前駅で降りて歩いて5分なのだが、千駄ヶ谷駅からだと20分も歩かないといけない。
国立競技場の前を通る。人がたくさんいた。何かイベントでもあるのだろうか。
やっと高校についた。




