10・が、学友と呼んでも良いの?
魔法試験の結果、一定以上魔力が高い人が入るAクラスに決まった。
クラス分けの試験でもあったよ、魔力紙の地味な検査が…。
紙を持ってジーーーっと待つ検査が…。
兄のロキシュは魔力操作は凄い優秀だったが魔力量があまりなかったのでBクラスだったらしい。
初めてのクラス、初めての授業、学友と呼べる同年代の子達との初顔合わせ。
隣に接近する気配があるけど、どう声を掛けよう?「やあ、初めまして」かな、「よろしく、僕の事はアディーと呼んでもいいよ」とか…。
「隣の席いいかい?」
「はひぃ! ど、ど、ど、どうぞ!」
おう、先に声を掛けられて思わずどもってしまった。
ちらりと横を見ると白銀色の髪に長い睫毛、伏せぎみのアイスブルーの瞳、前髪を手の甲で払う仕草は少し演技かかってる気もするが優雅だ。
顎に手を当ててクツクツと笑われてる。
「そんなに緊張しないでくれたまえ。
君はアイザック・ワーグナーだよね、試験で初級水魔法ながらの高威力で的をへし折ったって有名だよ。
私の名前はステファン・ドーリーと言う。 宜しく頼む」
ふっ、と息を吐き出して流し目で此方を見る彼?
ん? 彼…女?
魔力の流れが女性っぽいが口調は男性風だ。
女性? 男性? どっちだ?
胸を見ても凹凸が無いので良く解らない、ステファンだから男性?
混乱してきた。
そこへクリッとしたライトブラウンの瞳に癖のあるハニーブロンド、人懐っこい感じの小柄な男子生徒が机の前からニョッキリ顔を出した。
「またステファンって言ってるー、ステファニーって言わないと駄目だよ」
「良いだろヴェルド、私の勝手だ」
ステファン改め、ステファニー・ドーリーは唇を付きだしてむくれて横を向く。
ヅカかっ、ヅカタイプなのかっ!!
「初めまして、僕はヴェルド・シェガー、こう見えてドワーフなんだ。 ステファニーとは幼馴染みなんだよ、宜しく。」
「初めまして、アイザック・ワーグナーっていいます、宜しくステファニーさん、ヴェルド君」
ヴェルドはコテリと首を傾げてニパッと笑う。
小柄なのは種族的なのかも知れないけどドワーフって、ズングリムックリしているイメージがある。
この世界にホビットが居るかはわからないけど、ホビットって言われても信じてしまいそうなほどヴェルドはほっそりしていた。
「さん付けは止めてくれよ、私の事はステファンでいい」
「君なんてこそばゆい、僕の事はヴェルドって呼んで」
「宜しくステファニー? ヴェルド。 僕の事はアイザックか愛称のアディーでいいよ」
「じゃあ、アディーって呼んでもいいかな? 宜しくアディー」
「僕もアディーって呼ばせてね、宜しくアディー」
ステファニーさん、まだステファン呼びを諦めてはないみたい。
自己紹介している内に先生が来たみたいだ。
何か初日から癖の強い人と仲良くなったなぁ~。




