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力の行方 ルーフェイア・シリーズ08 作者:こっこ

Chapter:03 変化

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Episode:28

◇Sylpha
「ルーフェイア、これのどこが『大した量じゃない』のよ!」
 届けられたものを見てのエレニアの一言は、あまりにももっともだった。

 部屋が埋まっている。
 おそらくクライアント側に頼んだとしても、これほどは用意できないだろう。
 ナティエスがやけに嬉しそうだった。所狭しと下げられたドレスの間を縫うようにして、うろうろ物色していた。

「すっごぉい、お金持ちって違うわね〜♪」
――そう、言うのだろうか?
 詳しく知っているわけではないが、ルーフェイアの場合は、普通に言う上流階級とは何か違う気がする。

「ごめんね、みんな袖、通しちゃってて……。えっと、そっちのサイズ、ナティエスとミル……着られるかも。
 シーモアと先輩たちは……従姉と母のが、合うと思うんですけど」
 いちおう母親などと共用しているようだが、それにしても半端な量ではない。

「ほんとうにいいの? どれも高い生地じゃない。汚したら申し訳ないわ」
 エレニアが恐縮する。
「構いません。どうせ部屋で、場所ふさいでるだけで。もしよかったら、持って帰ってください」
「持って帰るって、あなたねぇ……」

 どうもルーフェイアは、あまりこの類は好きではないようだ。さっさと数着選び出して、終わりにしてしまっている。

「ねぇねぇシーモア、これ着てごらんよ〜♪」
「あ、いい色。似合うよ、きっと」
 見れば下級生たちは、向こうで大騒ぎしていた。
 エレニアも大人びたものを数着、選び始める。

「靴と装飾品も、使っちゃってるけど、これ……」
「ひゃ〜、これホンモノじゃない★」
 あのミルが驚いた。
 だが、それも当然だろう。ルーフェイアがさりげなく差し出した装身具は、どれもかなりの大きさの宝石類を、あしらったものばかりだ。しかも手が込んでいる。

「ほんとうに……使っていいのね?」
 エレニアが念を押す。
「はい。あと、持って帰ってください」
 どうもルーフェイアの感覚は、ずれているようだ。

「じゃぁ悪いけどレセプションなんかがけっこうあるから……3つ4つ借りるわ。これ、いいかしら?」
「あ、それ、似合いそうですね」
 けっこう楽しそうではあるが。

 しばらく私が眺めているあいだに、どうやらみんな決まったようだった。
「あとはアクセかぁ。なくさないようにしなくちゃ」
「これ……あげるけど?」
「え〜、それはまずいよ。だってこれ、半端な額じゃないもん」
「え、そうなの?」

 普通では考えられないような会話が続いている。
 価値を知らないのか、それとも慣れすぎてしまっているのだろうか?
 と、ルーフェイアがこちらへ来た。

「シルファ先輩……試着、しないんですか?」
 不思議、といった調子尋ねてくる。
「いや、その、私は……」
「……お気に、召さなかったですか?」
「そうじゃないんだが……」

 思わず口篭もった。
 実を言えば、スカートの類は苦手だ。制服でさえ着たくない。
 いったいどう、言い逃れたものか……。




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