48/334
45
親ドラゴンを倒したことで、周りにいた子ドラゴンが崩壊していく。
(今のは……属性剣)
帝都でも、極限られた人間しか使えない技だった。それは魔力に色をつけるようなもので様々な属性をつけれると言われている。彼の魔力が少し青く光り剣を纏ったところを見ると、付け足した属性は水の魔力だろうか?
(一つだけ残念なことは、彼が男だということだろうか)
男性で属性剣を使える人間は初めて見た。だからこそ勿体ないと思う。もしこれで彼が女性なら、恐らく剣で大成することができただろう。
(いや、男だからこそ、ここまで必死に成長したのか)
結局、彼女の考えはありえない過程をもとにした予想でしかなかった。
そこに途中で戦線を離脱した領主の娘のクラウディアが寄ってきた。
「子ドラゴンが死んだってことは、終わりましたかしら?」
「ああ、今しがた終わったよ」
通常の人間であれば彼女の行動が正しい。勝てないと分かっていて飛び込むのは、勇気ではなくただの無謀だ。だが結果として彼はドラゴンに勝ってしまった。
「さすが『四芳姿』の称号は伊達ではありませんね!」
この状況化では勘違いは仕方ない。彼女の間違いを訂正しておく。
「止めを刺したのは彼だよ」
「――――えっ?」
彼女は心底信じられないという顔をしていた。




