旅へ・・・
翌朝。俺は一番に目が覚める。
体を起こし装備を少しチェックした後外に出て空気を吸う。
この村は山の崖にくっつくようにできている。
そして山の頂上には貴重な湧水があり村の中央に川が流れている。
水を求めにきた盗賊や他の村の連中から湧水を守るためセレナ率いる警備団が存在する。
「ふぅ」
朝の気持ちのいい空気を吸い吐く。
展望台に上り辺りを見渡す。
辺りにはひたすら枯れた地、荒野しかなく殺風景だ。
そしてセル、ビースト級のムーメントたちが寝転がっている。
あと1時間半もすれば目を覚ますだろう。
「はぁ、まだ寝てるあのバカ共を起こしに行きますかね」
俺は展望台を降り家に戻る。
中へと入ると案の定二人はすやすやと寝ていた。
「すー、起きろーーー!!!!」
息を吸い思いっきり叫ぶ。
「な、なんだ!?敵襲か!?」
ノアは武器である古代兵器、警棒ソードを手に持ち警戒する。
リゼは布団に丸まり怯えている。
「あほか、さっさと起きろ」
そんな二人に呆れた視線を送りながら俺の相棒、棒を取り腰に掛ける。
ノアの警棒ソードはノアが名付けたものだ。
その名を聞いて最初思ったことは、「なんだそのクソみたいなネーミングセンスは・・・」だった。
だって考えてみてくれ。古代兵器に警棒ソードなんてつけるか?
ありえないだろう・・・。
ちなみに警棒は数千年前の人類のけいさつ?とやらが使っていたものだそうだ。
あるボタンを押すと超音波ブレードと呼ばれる謎の光が飛び出し大岩をも切断する凶器になる。
ただその光を持続できる時間は10分が限界らしい。
でんち?っていうものがコアらしい。
でんちをじゅうでん?するには太陽光が必要でじゅうでん時間は1時間。
最強の攻撃力を誇るがその分持続力が短いってことだな。
まぁ、警棒ソード本体でも威力は大したものだが・・・。
「お前も起きんかいリゼ」
いまだに布団にくるまっているリゼに手をのばしこちょこちょをする。
「きゃ!?ど、どこ触ってんの!?」
リゼは顔を真っ赤にして飛び上がり胸を両手で隠しながら睨みつける。
「ん?あ、すまん。小さすぎて気づかなかった」
俺は煽るように笑いリゼに言う。
「……!!死ね!」
リゼの回し蹴りが飛んでくる。
「うお!?」
咄嗟に左手で受けるが体が飛び机と激突。
「いっててて。手加減しろっての」
俺は背中をさすりながら毒づく。
「リゼもスキャナーゴーグル忘れんなよ」
「わかってる。私の役目だからね」
リゼはさっきまでの動揺はどこへやら。
きりッとした顔つきになる。
「はいはい。さっさと飯食って村でるぞ」
リゼの頭をチョップして飯を食うため席につく。
「いったぁ!?もう!ひどいなぁ・・・」
意外とまんざらでもなさそうに呟き俺の隣の席に座る。
「朝からいちゃつくな。飯がマズくなる」
「だーかーらー!!!いちゃついてないって!!」
リゼは大声で否定し飯を口にかきこむ。
コンコンコン。
ドアがノックされる。
「入ってくれ」
俺がカギを開け出迎える。
「起きていたか」
セレ姉が入ってくる。
「今朝食か。少し急げ。マーゲジカントの群れがそろそろ起きる」
「マジか!急げ急げ」
3人で飯をかきこみ装備を装着し家を出る。
「準備はいいな?忘れ物は絶対にないように」
セレ姉に言われ3人は忘れ物がないか確認する。
「ない」
「ないです」
「私も」
「そうか、ならいい。あとこれをやる」
セレ姉から丸い物体を渡される。
それは少し水色に光っており綺麗だ。
「なにこれ?」
気になったのでセレ姉に聞いてみる。
「命の危機に陥ったらそれを使え。使い方は地面に投げつけ割るだけだ」
「ふ~ん。ま、ありがたく受け取っとく。サンキューな」
それから4人で雑談しながら村ので口へと向かう。
「くれぐれも気を付けて行くんだぞ」
「わかってるって。物資期待しときな」
「はい!俺がこいつらを守って見せます!!」
「私も、できる範囲で頑張ります」
「そうか。ならば行け!武運を祈る!!」
「はい!」
「おう!」
「・・・はい」
そうして俺たち3人は50キロ先の廃都市へと向かった。
物資を、調達するために・・・。
だが、その時リゼのスキャナーに【何か】が感知された。




