表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

シャーロットの懺悔

 メイとシャーロットは、ダンジョンの中にある少し開けた場所にたどり着いた。


「メイさん!少し休憩しませんかっ?」

「うん。そうしようか」


 まだ探索を初めて1時間程度であったが、なれないパーティでの探索ということで、気疲れがあったのだろう。シャーロットだけでなく、メイも休憩には異論がなかった。

 メイが、壁際に腰を下ろすと、シャーロットは近くにやってきて、何やら装置のようなものを起動しようとしていた。


「それなに?」

「これはっ、実家から持ってきた結界です!これを張っておけば、そこら辺の魔物は入ってこれません!」

「へ~」


 シャーロットが結界を起動させると、メイとシャーロットの周りに半透明の壁が出現した。おそらくその壁を境に魔物が侵入できないような仕組みになっているのだろう。結界を持っているということは、シャーロットの実家はかなりの金持ちなのかもしれない。そんなことを考えながら、メイはぼうっと休憩していた。

 一方のシャーロットは、結界を起動させ、メイの隣に座った後は、何やら落ち着きがなく、そわそわしたような様子であった。

 特に話すこともなかったため、しばらく二人とも黙って過ごしていたが、突然シャーロットがその沈黙を破った。


「あ、あのっ……私、メイさんに謝らないといけないことがあるんですっ…」

「謝ること?」

「はいっ…えっと、どこから離せばいいかわからないんですが…聞いてもらえますかっ?」

「いいよ」


 メイが許可を出すとシャーロットは、ぽつぽつと、メイに謝らなければならないことについて語り始めた。


 話を要約すると、こんな感じだ。

 シャーロットは、今借りている借家のオーナーの借金を肩代わりしている。しかし、現状完済の目処はたっていない。

 その借金元が、一昨日メイがぶっとばした男が幹部を務めているディクソンファミリーという組織だった。

 メイにぶっ飛ばされ、辱めを受けたその男は、メイに対してお返しをしたかった。

 シャーロットは、借金をチャラにするという交換条件をもとに、メイをある作戦にはめることを強要された。

 その作戦とは、メイとダンジョンに潜り、ダンジョン内で、ディクソンファミリーから手渡された、魔物を狂暴化させた状態で集めることの出来る「魔集玉」という怪しいアイテムを発動させるというものである。

 ディクソンファミリーのやつらは、シャーロットが結界を持っていることは知っていたため、シャーロットだけ助かって、メイを魔物の集団で殺すことができるだろうという作戦を立てたのである。



「それで、シャーロットはそれを私に話してどうしたいの?」

「えっと、怒らないんですか?」

「うん。生き物なんてみんなそんなもんでしょ」

「そう、ですね…すみません」

「別に平気だよ。まぁ、黒髪の私をパーティに誘ったことに腑に落ちたから」

「…本当にすみません。私はどうしてもこの魔集玉を発動させないとならないので、メイさんは先に逃げてください!」

「いや、せっかくだし戦うよ」

「え!?」

「でも、どのくらい魔物が来るのかわからないし、ちゃんと作戦は考えようと思うけど」

「無理ですよ!聞いた話では、この階層にいる魔物が全部集まってくるって!しかも狂暴化してるんですよ!」

「でも、そんな敵と戦う機会はめったにないでしょ。強くなるチャンスだよ」

「チャンスって…」

「でしょ」


 シャーロットは、何とも言えない表情をして驚いている。


「さすがに、今の私が一人でなんとかできるとは思ってない。だから、シャーロットにも協力してもらいたい」

「…でもっ!」

「もしも、二人で生き残れたら、私がその借金全部返してあげる。その時は、シャーロットが持ってるマジックバックを借りるけどね」

「そんなのっ」

「いいから。結局、シャーロットは魔集玉を発動しないことには、どうにもならないんでしょ?違う?」

「違わないです…」

「じゃあ決まり。作戦立てるよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ