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壊れかけた世界で死神は抗う  作者: 黒い水
白髪の少女
21/28

外伝 世界の外側に行くべきではなかった

外伝、裏設定に近いもの本編には出てこないかも

別のお話に両足突っ込んでるんで(?)


少女は天才だった。

本来なら覚えられないはずの魔術を理解できたのだ


その力で、人を救い、化け物を救い、世界を救い。


いつしか彼女は、魔女と呼ばれるようになった。


魔術を極めた彼女は、不老の存在になった。

それでも、世界は未知であふれ、どんなに年月を過ごしても、すべてを理解することなんてできなかった。


彼女は探求することが楽しかった。

でも、未知が未知が完全になくなることはなくても、未知は少しづつ減っていく。

時代が進むたびに、世界は平和になり彼女の出る幕はなくなっていった。

それが正しいことだと、知っていた。

でも、少し寂しかった。


時は進み、彼女は一つの扉を見つけた。

世界と世界を区切る扉を

この世界とは別の、世界の入り口を

彼女は、未知に心を躍らせそれを開けようとした。

しかし、その扉は開くことも壊すことも、できなかった。


ここがターニングポイントだ。

ここで、少女が扉を開けるのを、きっぱり諦めていればなにもおこらなかった。


彼女は、開けてしまった。

世界の仕組みを、魔術という形で理解していた少女には、時間と努力の意志さえあれば、開けられるほどの能力があったのだ。


なぜそこまでしてこのドアを開けたがったのか。


少女は、この世界に自分の居場所がないことにうすうす気づいていたのだ。

複雑になりすぎた今の時代には、魔術という彼女にしか扱えない非現実的な力は、脅威となり、誰もが欲する力であり、戦争の火種だ。

友人はみなとっくに老衰で死んだ。

この世界に彼女が固執するものはない。

未練がない。




だから、彼女は別世界にあこがれた。

人に迷惑をかけることのない、己の居場所をそこに求めた。


不老の彼女の精神は、外見相応にもろく、優しかったのだ。


扉を開けたその先は。



図書館のような部屋だった。


少女は、困惑した。

彼女にとって、異世界とはホラーゲームのようなエイリアンがいる世界か、スライムみたいなモンスターがいる世界だと思っていたからだ。


いや、この図書館が、「ただの図書館か?」っと聞かれると返答は

『違う』、だ。

木の根が、至る所に這っていた。

本棚という本棚全てに、木の根があるのだ。

木の根が動き、本を整理し、時には取り出す。

取り出された本はどこかに持っていかれる。


少女は嫌な予感がして、後ろを振り向く。

くぐったはずの扉が消え、左右に並ぶ本棚の、通路があるのみだった。

あ、っと落胆したが、絶望はしていなかった。

どっちかというと、異世界に行くにあたって荷造りをしていたので、その荷物が持ってこられないことに対しての、困ったという感情だった。

服もローブとかではなく、普段着の白を基準としたズボンとシャツだ、こう..なんというか締まらない..

それだけの感情だった。


もう帰れない、そのことがあまりにも心に響かない自分に驚きつつも

異世界である、この図書館を調べ始めた。

永遠に続いているんではないかと思えるような、本棚の通路を進んでいく。


一度、本棚の本を取り読もうとしたが

本を開いた瞬間、ぶつりと意識が途切れ、気づくと、床に倒れていた。

仕組みはわからないが、ここの本を読むことはできないようだ。

本の外見は、表紙の絵も出版社の名前も書かれていない、白い紙だけでできた質素なものだった。

革で、できたカバーなどではない。

なんともロマンにかけた、現代的な代物だった。


ただ、進んでいくだけの退屈な時間。

本棚に這う木の根は、こちらに興味を示さずただひたすら、本の整理と、本を運んでいく。

いま彼女は、本が運ばれる方向とは反対に進んでいる。

あとで、そっちにも行こうと思いながら、進んだ。


何日歩いただろう、同じ景色が続くことに少し不安になってきたところだった。

しかし、少しの不安で済むのは彼女が彼女であるが故だった。普通の人ならとっくに発狂している。


だいたい数百年、彼女は一人で生きてきた。

自分が戦争の火種にならないよう、魔術で空間を作りそこで生きたからだ。

不老の彼女に、睡眠や食事は既に必要ない。

暇をつぶす手段なら、いくつでも用意していた。


まあ、その暇つぶしといううのは、あまりにも見ていて痛々しい(精神的に)ものだった。

人形を二つ取り出して、喋らせたり。

物語りを頭の中に創り出して、にやにやしたり

知っているお話の主人公が、自分だったらこうすると妄想したり。


生きてきた年月が年月なので、案外ものすごいドラマになったり、臨場感あったりと、すごいのか痛々しいのか、何とも言えない妄想だった。


少女の創作が、犬になった主人公と、タヌキになったヒロインが人型兵器「フラーイ」に乗り、敵である主人公の父親の祖父の生物兵器「どらごん☆」を倒して、全人類を猫にする悪あがきを始めた主人公の父親を、どう止めるかを考えるラストパートに来たところだった。


とうとう行き止まりにたどり着いたのだ。

行き止まりは、金属の壁だった。

改めて上を見上げる。

目を凝らすと九十度の角が見えた。

どうやらここは、ものすごく大きな箱のような場所だらしい。

外に出られるかもと、魔術を組み上げ壁に撃ってみようと...



「それはダメ。」

その一言ともに、くみ上げた魔術が消えた。

壊されたとか、妨害されたとかではない。


根本から、まるで魔術なんて()()()()()()()()かのように消されたのだ。


全身から冷や汗が出る。ありえないはずなのだ。

だって、だって、魔術は世界の仕組みを使ったものだ。

そんなものが、消えるということは、世界の仕組みを書き換えるぐらいのことをされt............

「そうだよ」


少女は椅子に、座っていた。

さっきまでの本棚がたくさんあった場所ではなく、広い空間にいた。



何が...起きた?

冷や汗をかいた後のコンマ一秒ほどの間に、何が起きた!?


「あなたは誰?」

誰かと問われた。

話が通じる。

「っ!」

緊張が一気に解け、体が崩れ落ちそうになったが気合で無理やり耐え、自己紹介をしようとして


目の前にいたのが人間でないことに気づいた。



それは、木に寄生されていた。

いや、人が木に寄生しているともいえる。

木の根が、ツタが


自分よりも少し上の11歳ぐらいの年齢の子の体に入り込み、一体化しているのだ。


背中から生えた木の、枝が、樹木がある種の翼に見えなくもなく。

まるで、天使のようにも見えた。

しかし、外見はおぞましく化け物のようだ。

片眼から木が生え、片腕は完全に樹木と一体化している。

下半身は、もはや面影すらなく樹木になっている。

残った片眼はうつろで、本当に自分を見ているのか怪しくなる。

美しい金髪の髪と対照的な衣服のボロボロの白衣、それが『何か』があったことを想起させる。


声が出ず、口をパクパクさせる。

「わたしは、マリア、ヴォウルカ」

自己紹介が先に行われる。

「ねえ、助けて」

言葉を探していると、一言そういわれた。


なに...を?

そう返すのが精一杯だった。

「可能性がいるの、私たちだけじゃ足りない。終焉を回避するにはもっと必要なの、回数が足りない。」

悪寒が走る

このままだとやばい。

死よりもひどいことが、起こる気がする。

椅子からとっさに立ち上がったことにより後ろに椅子が倒れる。

うつろな目が、こちらを見つめる。

その目に映るのは、自分ではなく。

自分の中にある、自分が自分であるために必要で大切なものだ。


「ッ!!」

手を広げ、意識を集中させる。

光の槍が放たr(改ざん中)

「意味ないよ」


放たれなかった。

「えっ?」

放たれたはずだった。

「なんd」

「大丈夫、後でわかるよ」


手にツタが巻き付いていた。

グン!!と上に引っ張られ体が宙を舞う。

宙を舞う、彼女の体を木の根とツタが巻き付き拘束し身動きが取れなくなる。

後頭部に根が突き刺さる。

「がああああ!!」

「大丈夫、大丈夫だよ」

改ざん中

改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざん中改ざ

ん中...

「あっあああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

流れ込む、私が消える私が奪われる消える消える塗りつぶされる。

知識があふれる。理解する。共感する。絶望する。

「全部、うまくいくんだ。きっとうまくいくんだ。全部終わったら戻してあげる。日常が戻ってきたら戻してあげる。だから手伝って」

嫌だいやだ、いやだいやだいやだやめて

せかいじゅを、つかうなそれで、わたしの、かのうせいをうばうな、せかいをつくるな、ひげきをうむな、いみがないのはわかるだろ、そこにいみはないやめろ、ぎせいしゃをふやすな、それはかんりしゃのちからじゃない、おまえはしってるだろ、それはかんりしゃが、つくったものがたりのふくしゃをして、つくりだすだけで、きまったおわりをかえることは

「その口を閉じて、不愉快。進まないといけないの、助けられないのは嫌。日常に戻りたいだから、止まらない。黙れ」



こうして私は、神になった。



ずっと考えてた設定をかけてすっきりした。

来週の土日か祝日に、たぶん本編が出ます。

長らくお待たせしました。

方向決まったので、お楽しみに!

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