表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冬馬君の秋と冬  作者: だかずお


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
69/72

ピッグスー

ザッ 男はジャケットを羽織る。

ジャケット下には小さな文字で大量に豚と書かれたガラシャツ、ズボンの両膝には豚の顔。カシャ グラサンをかけ完成 ジャジャ~ン!!(良くこんな服見つけたな、きみ子)

名付けてピッグスー。

「ゆこうか」

おお〜っ、なんか喋り方まで違う。

「格好いいよピッグスー、これならサツキさんも惚れるよ」満足気なコーディネーターきみ子。

「なんかワクワクするね」冬馬君と大喜は駆け足で玄関の外の車に向かう。さあ車に乗っていざ出陣。

ピッグスーは平静を保っていたが実は失禁していた(おっと、ちょっと盛りすぎたか、失禁はまだしてないがあまりの緊張に失禁しそうだった)。ああ緊張する、なんか僕はとんでもない勘違いしてるんじゃ?こう冷静に考えてしまう自分もいる。

だが男は一歩踏み出しこう言った。

「行こうぜ、ピッグピッグベイブ」

サーは、なんじゃとひっくり返り、子供達は歓声をあげる「イカス」ブゥゥーン、車はサツキさんの働く店に出発する。

車の中、ピッグは(あっ、略された)告白する瞬間を想像していた。

「サツキさん」スーは片膝を地面につけこう言う。

「ピッグピッグベイブ」(何語じゃ!)(英語じゃい)

スーは会話の予行練習をしていた、何を話そう?どんな会話?会話のシュミレーションが始まる。

「美しいっすよね(絶対に言えない)」「あっ、そんなスーさんったら、私嬉しい(間違いなく言わない)」「君に出会えて僕は嬉しい」「私も」

そうだ、どんなポーズでサツキさんの前に座ろう、どんな表情で話を聞こう、どんなキャラでいこう?そこまで考えていた。

こっから今夜はスーの精神を奥深くまで皆さんは覗き込む事となる。が、あまりに浅すぎてすぐ底にコツンと着いてしまうかも知れない。

ブゥゥーン、そんなスーを乗せ車は店に到着する。

「着いたよ」ズギャアアアンッ 何気ないサーの一言が胸を貫いた(すげー効果音、着いたよ言っただけじゃ)。

男は躊躇する、やっぱ帰ろっかと。サーに背中を押されようやく店に入ったピッグスー。

「あっどっ、ども、どうも、おはようございます」現在19時。


店の中にはサツキさん一人


スーはこのシチュエーションに歓喜した。やったチャンスじゃ、これなら話しやすい、絶対に他の客よ来るな〜!スーが祈る。

「本当に来て下さったんですね、嬉しいです」

スーはその言葉に泣きかける。

何か粋な返事をしようと思ったが「あっがはっ、ありがとぅ」噛んだった。

「スーさんって本名はなんですか?」サツキさんのただの社交辞令的な質問を、このいとおめでたき男はこう思う、あっサツキさん自分の事に結構興味あるんだと。

「とけたみです」

「そうなんですか〜」

会話は終わる。

この沈黙が異様に気まずいスー、何か言わなきゃ、何か喋らなきゃ一人テンパりだす。

「あっ、あの今日寒いですよね」

「そうですよねー」

終わる会話

「サンマとサバどっちが美味しいですか?」

「えっ?私はサンマが好きです」

「かはっ」不気味で気まずい笑みを浮かべるスー。

再び沈黙

「今日昨日より寒いですよね?」

きみ子がずっこけ頭を抱える。

するとサーのナイスアイデアが友人のスーを救うキラーパスを繰り出した。

「スー僕は運転で飲めないけど、良かったらお酒飲みなよ」

「えっ、悪いね。それじゃお言葉に甘えて」

多網がこんな注文をする「テキーラショット3つ」

ギョッとするスー、むっ無理だよ。

驚くサツキさんが「えっ、一気に飲めるんですか?」

「サツキさんはお酒強い人好き?」きみ子の質問に「大好き」と返事した瞬間だった。

男はグラサンをかけ、こう言った「テキーラ6ショット下さい」

椅子から転げ落ちた冬馬君と大喜とサー。

「えーっ、凄い本当ですか?お酒強いんですか?」

「まっ、ショットくらいは毎日たしなみますよ(嘘つけ〜)」

「凄いです、じゃ私からのサービスも込めて」

10のショットグラスがスーの前に並ばれたそうな。

気を失いかけるスー、まじか!!

「まあ、ゆっくり飲んで下さい」サツキさんの優しいセリフをかき消すかの如し多網が「一気にいくの?」

ギョッ「何言ってるの多網、駄目だよ」サーが止める。

「今どきバーで一人10ショット飲む人も珍しいですよ、なんか惚れ惚れしちゃうな」サツキさんのその言葉に男は飛び出した。

ごキュッ。

「わぁ〜良い飲みっぷりですね」

男は微笑み、そして言うたそうな「甘いね」

冬馬君と大喜は顔を見合わせる「大丈夫なのか?」

そして男は間髪いれずクビッ二杯目「凄い」

男は言うたそうな「水だね」

「本当お酒好きなんですね」

するときみ子が「お酒強いスーは好き?」その質問にサツキさんは答える「うんっ」スーのブレーキは消し飛んだ。

クビッ「かははははっ、砂糖だね」

クビッ「うん心地良い」

「ちょっと大丈夫ですか?」

クビッ「あはははこれは酒だ」

一瞬鼻からゲロとテキーラが飛び出しそうになる。

「ちょっとスー何してんのハイペースで飲み過ぎだよ、無理しないで」サーが止める。

「何言ってんの?僕が無理?いつもこれくらい飲むじゃない」

サーは思う、何だこの見栄はりは(己のいつもの姿)

「まだまだ大丈夫だっほ〜いピッグピッグベイブ」既にやばい。

「飲めるのは分かったからゆっくり行こう」サーの発言に一瞬、我にかえる「そうだね」

大喜が「サツキさんはこの場所で生まれ育ったんですか?」

「そうだよ」すると男は小さく誰にも聞こえない様な声で囁いた

「オーッベイブッ」

きっとサツキさんは思っただろう、なんじゃこいつはと。

「スーさん良かったらお水飲みますか?」

「やだなこれくらいで水なんか」

グビッなんと男はワンショット追加。

これにはみんなびっくり、ちょっと飛ばしすぎだよ。

次の瞬間男は目ん玉からゲロを吐きかけたが、必死に堪えていた。

そして男は酔い覚醒してしまった「オーッピッグピッグベイブ」

ギョッとするサツキさん、いや一同。

多網、きみ子大爆笑「来た〜っ、何かが来た〜っ」

「ベイブぅ〜う〜ぅ〜ぅ〜」この雄叫びを聞き冬馬君は思った。こ奴大丈夫か?と。

多網ときみ子は言う「ここにカマーン正子とウェルカムウィメン居たらやばかったね」(その名前だけで既にヤバさをかもし出している)

「スーさんちょっと飲み過ぎましたか?」

「オーッノーノーノーオッケーッケー(何故か英語)」

きみ子は思う、よしっこのテンションで会話じゃ、スーの背中を軽く押して合図する。今ならゆける〜!!

「サツキさん」突然のスーの呼び掛けに皆一瞬肝を冷やす。

まさか、いきなり告るとかか?やばいっ!!今のテキーラピッグスーは何をしでかすか分からないっ。

「ふふっ、サツキさん、このテキーラまいう〜でふ」意外に普通な言葉だった。

大喜が冬馬君に耳打ちする「スー相当酔ってるね」「確かに」子供二人に気づかれるくらいだ、サツキさんはもちろん気づいているだろう。

「スーさん酔は大丈夫ですか?」サツキさんの心配にスーは「ならはははっよってないっスー」また見え透いた嘘を。

「あっは〜なんか喉が乾いちゃったなぁ」ショットグラスを持ち上げて更にグビッ

みんなは目をまんまる更にプラス大口を開けて驚く「スー飲み過ぎだよ」

スーは飲んだ直後、目と鼻とけつの穴から、おゲロ様を出現させそうになる、やっ、やばいこのままじゃゲロゲロピッグスーになっちゃう。サツキさんに嫌われちゃう、男は必死に耐えた。

だがこれはやばかった、ちなみに店に入って五分足らずの出来事である。

酒の事を考えるだけで、奴が身体の内から噴出しそうなのだ。

目の前のテキーラが視界に入らないように上を向く。

「スーさん凄い飲みっぷりでなんか格好良かったです」

サツキさんのこの言葉にピッグスーは息を吹き返した、うぅ〜〜っピッグピッグスー!!

この後ピッグスーが大爆発する。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ