露天風呂は最高
みんなは旅行の夜を満喫中である。
「もうすぐお風呂沸きそうだよ」スーのその言葉に一同の気分が高まり出す。
「ひやっほー、露天風呂にはいれるぞ〜」
既に年は越してしまっていたが、皆は顔を見合わせ言った。
「明けましておめでとう!!ハッピーニューイヤー」
なんだか、去年の婆ちゃん家旅行を思い出した冬馬君、去年は婆ちゃん家に居たなぁ、あれから一年かぁ、はやいなぁ。
気づいたら、また一年、長いようで短いような、不思議な時の流れ、あるような無いような不思議な時間と言う感覚。
気づけば今だけが、いつでも僕の目の前にある、そんな事を思った。
「しかし、この場所は静かで良いね」サーが言う。
「自分の家だって静かだと思ってたけど、周りに何も無いこーゆう場所来ると、車の音もしないし、日常の音がこんなに違うんだって驚いちゃった」
「うーん静寂だねぇ」スーも自然に囲まれたこの場所に、ご満悦である。
二人はしみじみ語っていた「豊かさって、お金や物だけじゃなく、こーゆうところにもあるよね」スーがビールをグビリと飲む。「うん、そうだよね。なんでも物、物、物質だけじゃないよなぁ〜」
二人はお酒だけではなく、この場所にも酔っている様であった。
「あー静かだ」
どどドドドッ「ん?」なんだこの音。
その時、子供達は家の中を駆けずり回り遊んでいた。
2階の和室部屋や1階のリビングを行ったり来たり「多網つかまえた」
サーとスーは顔を見合わせ「これは何処に居ても同じだね」と笑いあった。
そして、「みんな〜お風呂沸いたよ、露天風呂入れるよ〜」スーの声に子供達が一斉に集まりだす「ひやっほ〜かわばんがぁ〜」ん?どっかで聞いたことあるような?
速攻で多網がすっぽんぽんになり内風呂に向かう、内風呂からも外の露天風呂に行けるのだ。
シャワーを浴び〜の、外に通じる扉を開ける
「ひやっ」多網はあまりの寒さに声を発してしまった。
男はそこですぐさま露天風呂には入らなかった、何故か目を閉じ、動かずその姿は岩の如し、十秒後
カッと目を開く、そして風呂に飛び込む、ザプァ〜〜ンッ
「ひやっ ひやっ ひやっ は〜〜っ」あまりの気持ちよさに言葉を忘れていた。まさに最高の瞬間である。
空を見上げりゃ〜満点の星、冷え切った肌を暖かい湯が癒やす
多網は思う、生きてて良かったと。
感極まり、両手を大きく広げ空にかかげていた。その姿を後ろから来て見ていた、冬馬君、大喜、きみ子が大爆笑「なにそのポーズ」
が、風呂に浸かった三人も同じポーズをかかげていた(なんじゃこいつら)四人が両手を広げゲラゲラ笑いながらポーズを決める、これぞ新たな露天風呂通の楽しみかたになるやも知れない。
彼らは続けてこう叫んだそうな「ハヌゥぅ~~ン」もはや意味不明である。いつかこのポーズの像がイースター島にでもたてられるやもしれない、モアイ像のライバルとして。
「ああ最高だぁ〜」冬馬君も空を見上げニッコリ星空を眺める
「星空って飽きないなぁ〜いつまでも見ていられる」
「家の方でもこんな綺麗な星空が見えたらいいのになぁ」きみ子が言う。
「もしかしたら、他の星の人達も露天風呂に浸かりながらこっち見てるかもね」と大喜
「サイン送る」とボソリ多網、皆は即叫んだ「やめろ〜〜っ」
ブリブリブリコオオオンッ〜〜〜 時既に遅し、特大な屁がぶっ放されていた。
「ぎゃああああ〜〜〜っ、こんなの何処の星の人が分かるかぁ〜」
実は分かっていた。ここはプップ星、露天風呂に入り、屁が大好きな宇宙人その名もターミーはいろんな惑星の屁の音を研究していた。(どんな奴じゃい)
「どっかに良い屁はないかなぁ〜」
その時見つけ出す、この強烈な音とこの鼻につく香り、こっこれは絶品」その屁はたった今多網が放ったものであったそうな。
「エクセレント」(英語やんけ〜)
舞台は地球に戻る。
「ああ〜良いお湯だった」子供達は風呂からあがってリビングでくつろいでいる。
時刻は深夜2時近くだったが、子供達は全く眠くなかった。
「よ〜し、まだまだ旅行を満喫しよう〜」きみ子のシャウト
「おお〜〜っ」
今はサーとスーがお風呂にはいっている。
まず二人は内風呂に浸かり〜の「ああ〜〜幸せぇ〜〜」
「生まれ変わりますなぁ〜、今日は日常も過去も未来も忘れてリラックスじゃい」サーが言う。
「なんか良いねその言葉の響き、いい湯だなハハハッ、いい湯だなハハハッ」歌い出すスー。
「外は冷えるから、まずは内風呂で温まるこの作戦、僕たちって頭良いよね」「うん、天才かも」(猿かも)いい湯だなハハハッ!!
その頃リビングで子供達はトランプをやっていた。
「なんか旅先のトランプって和むんだよねぇ〜」きみ子が茶をすすり、みかんを口にほうばる。良いな日本の冬。
「うん、最高の気分」冬馬君も大ご機嫌である。
リビングで寝っ転がりながら、深夜2時の旅行先、皆でトランプをする、快なり〜〜っ。
すると大喜が少しうとうとしているのに気づく多網、即ぶっこいたプリッ(ソフトである)「えっプリン?」と訳の分からない事をつぶやき大喜は起きたそうな。
「そうだ、サーとスーに露天風呂で一杯飲めるように熱燗持って行こうか」きみ子の気の利いた提案に皆は大賛成、そりゃ喜ぶよ。
さっそくリビングから外のベランダに出る。
「うきょ〜寒い、目が覚めた」大喜覚醒(なんじゃ?)
「また露天風呂に入りたくなるね」と冬馬君
露天風呂を覗くと、眼鏡をくもらせた男二人が両手を天にかざしていた。皆はずっこけた(こ奴らもやっとる)
「サースー、お酒持って来たよ」「うきょ〜ここで熱燗はたまらんっ、みんな気が利くねぇ〜ありがとう」
さっそく、暖かいお湯に浸かりながら、とっくりにお酒が注がれていく。
まずは香り、そして湯に浸かる身体の暖かさと外の冷たい風を感じ、ニンマリワロウタそうな。
「いただきます」グビッ グビッ
「あぬゆまやらやまやる〜〜」うまいっ〜〜〜っ!!
「夜の森を眺め、上空には満天の星空、そして温かい風呂にお酒、くううう〜〜っ、生きてるってワンダフォ〜〜」
子供達もサーとスーの二人の姿に大満足「お酌作戦大成功〜」
「とりあえず、寒いから中に戻ろう」冷たい風に耐えられなくなり子供達は走って部屋の中に戻る。
「うひゃー暖かい」
サーとスーはまだまだ風呂からあがる気配はない。
「いやぁ〜最高の年明けだね、これもスーがこの場所予約してくれたからだよ、ありがとう」
「いやいやそんな、こちらこそみんなで来られて良かったよ」
ビュ〜冷たい風も湯の中に浸かっていると心地良い。
「かは〜ったまらん、最高の年になる予感」
上機嫌なスーが詩をつくり語りだす
「美しい星空が歌い出す、お湯の中に包まれる二人のイケメンに酔いしれたタヌキがひっくり返る、ああ森が笑う、大地が囁く、あの眼鏡をかけて湯に浸かる男はだあれ?と」
サーは思った、ことごとく出会いをしくじり、スーよっぽど悔しかったんだと。
サーは少し寂しげなスーの横顔に気づく、そして気を遣い「先に出てるけどまだ浸かってる?」「うん、もう少し」
サーが居なくなった風呂に一人、男は空を眺めこうつぶやいたと言われる「ああ少夜さん、会いたいなぁ」と。
小さきつぶやきは夜の森、あたたかき湯気の中いつまでもスーと一緒に湯に浸かっていたそうな。いい湯だなははは〜んと。
「お元気でさようなら少夜さん」
男は新しい道を一人踏み出した。
スーがリビングに戻ると、部屋の中は依然賑やか、子供達はまだ起きていて、サーも再び飲みだしている。
この状況にスーはなんだかホッとした。
「よーし、宴はこれからだぁ〜〜」
「おおーーっ」
冬馬君達の旅行の夜はまだまだ終わらない!!
と、その前にこんな前置きがあった。
「みんな、僕から重大発表があるんだ」それはスーの言葉
「えっ、何?」
と、こんな所で次回に続くとしよう。




