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エンゲージ・リンク  作者: 花酔
第2章 巡る思惑のカノン編

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Link.50 とある???の目覚め

ダーナによって転移されたアマネ

狂った転移の鏡はどこにアマネを送るのか──


◆


ダーナによる転移後

??にて──


「はぁっ………はぁっ………はぁっ………!」


アマネは走っていた。

砂(・)に足を取られながらも走っていた


「ぁぁぁあ!!もう!!ここっ………どこだよ!!」


ただ怒りのままに叫ぶが、ギラギラとした日差しの下、ただその声は砂海に沈んだ


そう、ここは本物の砂漠

そしてアマネの後ろにいるのは

──本物の、悪魔だった


「っ………『火球(ファイアボール)』ッ!!」

【───!!】


アマネの放った火球は背後に聳える──巨大なサンドワームに当たり、霧散した


「くっそ効かないんだけどぉ!?」


一瞬でもペースを崩せばワームに飲まれる。

アマネのすぐ背後、数秒前にいた場所は今、サンドワームの捕食動作で口の中だった


黒い天輪を持つのは堕天使だけではない。

むしろ、堕天使はこういった魔物(モンスター)、いわゆる悪魔が原型だった


「はぁ………はぁっ………」


逃げながら、たまに振り返って魔法を放つ。

アマネがワープしてきた瞬間から5分

この捕まったら死のおにごっこは行われていた


「絶対効く気がしないけどっ………『水球(ウォーターボール)』っ!!」


ぱしゃり、と水の弾ける音が砂海に響く

がむしゃらに、あまり攻撃としてイメージできない水魔法をワームに向かって放ったアマネは再び走り出す

すると、着弾と同時にワームの動きが停止した


「はぁっ………はぁっ………って、え………?」


まだ追ってきていると思っていたものの、急に止まったワームの移動による地震が収まったことで振り返るアマネ。

そこで、その巨躯が地味に震えていることに気づいた


「あ、あれ………なんかやっちゃいまし───」

【────orrrrrruuuuuUUUUUUU!!!!】

「──たねぇ!?なぁんか怒ってる!?!?」


まるでネタのような綺麗なノリツッコミをかまして再び逃げ始めるアマネ

しかし──この悪魔は先ほどよりも速度を増してアマネの頭上で一瞬にして口を開くに至ってしまった


「まずっ──」

「──ほぉっら!!!ひれぇっ………伏せぇ!!!」


全身がワームの影に覆われる。痛みを覚悟して転び、固く目を閉じた。

——だが、その痛みは訪れなかった。


代わりに、可愛らしい女の子の声が耳に届き、一瞬だけ空気が涼しくなった気がした


遅れて大きな地震がアマネの体を揺らし、転んだままの姿勢のアマネの目には一人の少女が映った


「──さて、ボ(・)ク(・)の(・)領(・)地(・)で………なにをしていたのかな?──オラトリオの魔法使い?」


砂漠に合わない美しい菫色(すみれいろ)の瞳に、白と水色の髪

何より目立つその頭に輝く小さな王冠は、彼女の立場を物語っていた

俺、何かやっちゃいました?(被害者)

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