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僕の死にかた。彼女の生きかた。僕と彼女の向き合いかた。 『向きかた。』  作者: まーぼー


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第31話 ユキメ

緑を呪殺した幽霊の正体とは...?

カール「おォはようッ!!!少年ッ!!」

「うおわっっ!」

目を覚ましたとたん、ものすごく大きな声が聞こえ、思わず肩をビクッとさせてしまった。

「だっ誰!?ていうか柳井さっ、なんで居るの!?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「なぁるほど?」

あれから、二人?に説明を受けた。

まぁ、取り憑かれた末柳井さんに手を出しかけ、

そこをカールさんが止めてくれたということはわかった。

いやしかし、ふむ。

なかなかにヤバいことしてないか?僕。

「本当にごめん!!」

「取り憑かれていたとはいえ、危うく柳井さんを...」

柳井「あぁいや、取り憑かれたのは渡くんのせいじゃないですから。」

カール「それにッ、襲っていた君はあっさり美波クンに撃退されてしまっていたからなッ」

カールは人差し指をピンと立て、なぜか自慢げな顔で言った。


まぁ、そう...だろうな。

いや...うーーん。

イラッとは来なかった。

でもなぁ...

僕、そんな弱いのか...


柳井「いやっ!ほら!!ねっ?こうして二人とも無事だったんですから!」

僕の表情を読み取った柳井さんが、あわてて取り繕う。

やめてくれ、同情される方が惨めになる。

気持ちは嬉しいのだが...



カールさんはどうやらここ数年のうちに日本に来ていたらしい。

幽霊が海を越えてくるのかと少し関心した。

意外とそういう幽霊も多いのだろうか。

まぁ、僕が幽霊なら海くらいいくらでも越えるだろうし。

そこまで珍しいことじゃないのかもしれない。


そして、包丁をもった僕を偶然見つけ、ギリギリのところで悪霊を引き剥がすことが出来たと。


僕らはかなり幸運だったようだ。

なんせ、カールさんはとてつもなく強い。

強いというか、霊とはまた別のものまで感じる。

やはり時代が違うからだろうか。


日本語は緑さんから学んだらしい。

さすが最強霊媒師。

一から日本語を教えるなんて、普通の人に出来ることじゃない。

少なからず、どちらかが挫折する。

なんせ生きていた時代が違うんだ。

普通に教えるのとは訳が違う。


カールさんに事件のことについて相談してみた。

カール「なるほどねェ...なるほどなるほど。そうかソイツが緑さんをッ...」


緑さん?

今緑さんって言ったか?ー


柳井「やはり、その霊が祖母を?」

柳井さんの発した声には、言い表せない「黒い」なにかがこもっていた。

カールさんは頷いた。

カールさんにも、今のは感じ取れたのだろうか。


カール「せっかくだからその霊、いや、祟り神の名を教えて上げよゥ。」

祟り神。

聞いたことくらいはある。


カール「ソレの名は『ユキメ』。どれだけ強い霊媒師も、術も、それの前では無意味となる。それほどまでに凶悪で最悪な古き祟り神。それがユキメだッ。」


ユキメ。

それが、お祖母さん、緑さんを呪殺した祟り神。


一つの仮説が脳裏をよぎる。


『ソレは、柳井さんを狙ってるんじゃないか』と


狙ってたとして、どうする?

勝てる見込みはない。

相手がどんなものなのか、すべてが未知数だ。


そもそも、祓えるのかさえ。

僕にはわからない。


柳井さんに限ったことではない。

力の強い僕やカールさん。

そして、因縁のある択矢さん。

どうにかしなければ。

死ぬ。

全員。


余命一年の僕は、まだ無茶が出来る。

でもみんなは違う。

家族が居る。


今回に至ってはいつもと一味違う。


なんせ祟り神相手だ。


死ぬ気でかかって勝てるとか、そういう話じゃない。

まぁ、とはいえ...



頑張るしかないか。



いやぁ、頑張れ。

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