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雨音完結篇〜A DrizzleTone
静かなお話。
しばらく道を歩くと、あの少女を見た道に出た。
空はあの日と同様に雨が降っていた。
人混みも、あの日に戻ったかのように同じだった。
「……ねぇ」
振り返ると少女が居た。
「うあっ!?」と反射的に声が出た。
少女はそんなに驚く事か、と目で訴えていた。
「お兄さん、私を見たことあるよね?」
と聞く。
「な……、何でそんなこと知ってるんだ!?」
と聞くと少女らしからぬ笑い方をし、くつくつと笑った。
「だって、私、亡霊ですよ?知らないことなんてさほど無いですよ?」




