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どうやら、ホラー映画のモブに転生したらしい  作者: 御仕舞
第一章 何がKに起こったか

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3/3

3 . 謎の霧が立ち込める


「ああ!いいぞ!どこにだってついていくぞ!」


 金光先輩は満面の笑みで頷き、車のドアを開けた。


「噂の確認か…。それなら、キャンプ場の管理棟はどうだ?行方不明や何かしらの情報がありそうだ」


 さっすが、サークルリーダー!

行動力と積極的姿勢は尊敬できるものがある。

映画の強制力とはいえ、彼女持ちなのに私にアタックしてくる死亡フラグ乱立浮気男だと思ったけど、強制力ない先輩は普通に尊敬できる陽キャなんだよな。

陰よりの私もサークルに誘ってくれるし、陰陽男女関係なく友達多いし、人望の塊。

もちろん、教授陣からの信頼も厚く、スポーツ万能、頭脳明晰のなんでもこざれ。


 なんで映画研なんてマイナーなサークルやってるのかは謎だけど、しかもどうやら今年サークル作ったばかりらしいし、それまでいたサークルメンバーからは必死の引き止めにあってたらしい。

だけど掛け持ちすることなく、映画好きとしての知識のある人だけを選抜して、現メンバーが映画研に所属することが決まった。


 ちなみに私はおまけ合格である。

大人しめで人見知りしがちな美咲が、一年生が一人だと心細いからと先輩に掛け合って、私も一緒にとサークルに入らせてもらった。

映画は好きだけど、クイズ出されてもちんぷんかんぷんである。

金光先輩ファンに知られたら、私が殺されるかも知れないサークルの秘密である。

なんか、キャンプ場じゃなくても、死亡フラグ立ってるな。


 私は金光先輩に促され、重たい足取りで車を降りた。

私一人だったら、絶対に管理棟に近付けないまま死んでいただろう。

私の気分とは真逆に空気は澄んでいる。


「金光先輩」


 まあ、今管理棟近付かれたら詰むのだが。

映画の知識では、私たちが着いた時には既に管理人は死んでいた。

つまり今は殺人鬼が管理棟にいる時間なのである。

管理人不在の時もあるキャンプ場なので、不在時の注意事項さえ守ればキャンプは行える。

だから、管理人の死亡は序盤気付かれず、物語は進んでいったのだ。


「管理棟に行く前に、このキャンプ場の全体像を把握していいですか」

「おう、いいぞ。さすが絢音、冷静な判断だな!じゃあ地図でも見るか」


 この男、ノリノリである。

これが圧倒的コミュ力???

絶対に金光先輩は噂を信じていないのに、私が怖がってるというだけで、ちゃんと噂を調査し、私を安心させようとしてくれる。

光の申し子か?

地球の裏側にいる好感度が、ロケットで戻ってきそうな勢いだ。


 私たちはまずはメインエリアにある案内板へ向かった。

そこにはこのキャンプ場と主要施設が記されている。


「管理棟、バーベキュー広場、テニスコート、湖畔の遊歩道…そして一番奥に『旧管理棟跡地』」

「昔はそこがメインの管理事務所だったらしいが、今は使われてないぞ。でも何故か定期的に整備されてるんだとさ。不気味だよなぁ」


 あからさまな誘導と説明ありがとう。

そう、この『旧管理棟跡地』こそが問題なのだ。

映画本編ではそこで惨劇の始まりが描かれていた。

あそこに行けば確実に何らかの証拠を見つけられる。


 問題は現在管理棟にいる殺人鬼がキャンプ場の防犯カメラで我々全員を見張っているということ。

おそらく、旧管理棟に行けば、即座に我々に襲いかかってくるだろう。

私、こういう脱出ゲーム苦手なんだけどな。


 目の前に広がるキャンプ場全体図の中に、『旧管理棟跡地』という文字と同時に、使用禁止区域という警告マークが赤いインクで丁寧に書き込まれていた。

しかし肝心の位置関係は、樹木のイラストに埋もれてしまい判読困難だった。


「湖に霧立ち込めた時に怪物が現れる、か」


 霧は過去と繋がる。

取り壊されたはずの殺人鬼の家と死刑にされたはずの殺人鬼が出現し、誰にも気づかれずに惨劇は繰り返される。


 無茶苦茶B級くさい話だ。

製作者としては、こじつけもひどいが、とにかく殺人鬼を出したかった。

だけど、殺人鬼がどうして捕まらず、死体も発見されないのか考えて、タイムスリップ作を強行したらしい。


 死体は霧と共に殺人鬼と過去へ消える。


「し、死にたくないでちゅ…」

「絢音?」


 思わず恐怖で赤ん坊返りするところだった。

もうこれ以上死んで転生して赤ちゃんからやり直しは嫌だ!

そうだ、金光先輩なら何とかしてくれる。

私より全然頼りになる金光先輩に賭けるしかない。

私は縋り付くように金光先輩にしがみついた。


「先輩ならどうします!?今管理棟には殺人鬼がいて、防犯カメラで私たちの行動は見張られています。でも、問題解決の鍵は殺人鬼のアジトである旧管理棟にある。ここから殺人鬼にバレずにどうやって、旧管理棟に行けばいいですか!?」


 突然大声で発狂する後輩にも優しく、金光先輩は縋り付く私の背をポンポン叩き、真剣に考え込んでくれた。








→【金光先輩に頼る】

【自分で考える】



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