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どうやら、ホラー映画のモブに転生したらしい  作者: 御仕舞
第二章 怪物の園

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20/20

K end 2 . 鬚ィ縺ォ縺輔i繧上l繧句燕縺ォ




 あの惨劇から一夜明けた大学は、平穏を取り戻していた。

体育館は悪夢なんてなかったかのように、騒がしい学生たちのざわめきだけが残っていた。

私は講義室の隅の席に座り、ぼんやりと窓の外を見ていた。

佐藤先輩も美咲ももしかしたら亡くなってなくて、今にもひょこっと顔を出すんじゃないか。

そう思えてならない。

あれは夢だったのかも、と思いたい自分がいた。

どこか現実感がなく、ふわふわしている。



「絢音、大丈夫か?」



 振り返ると、金光先輩が心配そうな顔で立っていた。

昨日、高森が負傷した後、どうしたのだろう。

自分で病院に行くと言って、タクシーに乗っていったが、連絡はまだない。



「気にするな。それより高森のことだが」

「まだ病院ですか?」



 金光先輩は頷き、スマホを取り出した。

画面には高森のメッセージが表示されていた。



『絢音には関わんな』


「怪我の様子とか伝えてくれればいいのに」

「心配させたくないんだ、きっと」



 高森のメッセージを完全に無視して、金光先輩が私の手を握る。

彼の手は冷たくて、力強い。



「もう二度と絢音を危険な目に遭わせない」



 その言葉に私は複雑な思いを抱いた。

金光先輩の過剰な保護欲は少し恐ろしいけれど、同時にその存在が心強い。

GPSをつけられるのは困るけれど。



「絢音」

「はい?」

「俺を選んでくれたんだな」



 驚いて金光先輩の方を見る。

その横顔には奇妙な自信が漂っていた。



「昨日、高森と一緒にいなくなったとき、正直どうしようかと思った。でもGPSのおかげで見つけられた」

「それなんですけど、勝手につけないでください」

「嫌だった?」

「当たり前です!」

「でも結果的に役立っただろう?」

「だからって…」



 金光先輩は、令和の時代にあるまじきことに、プライバシーとかプライベートという言葉を知らないのか。



「俺は絢音を失いたくなかった。あの影たちからも、高森からも」

「高森?」

「絢音を一番愛しているのは俺だ。これだけは譲れない」



 金光先輩の瞳に見つめられ、私は言葉を失った。

彼の言葉には狂気じみた執着があるものの、根底にあるにあるのは純粋な愛だった。



「絢音、わかってくれるよな?」



 私は…縺吶″縺?な先輩のことを縺翫l縺?′縺?r縺吶″縺ォ縺ェ繧九↑だと思っていて、だけど高森が言う縺懊▲縺溘>縺ォ縺ォ縺後&縺ェ縺?何か忘れている気がする。

私はふと何かを思い出しそうだった。

前世に映画で見たシーンだろうか?

それにしてはあまりにも主観的な視覚情報の記憶。

それともデジャブ?



「絢音縺吶″縺?→縺?∴」

「金光先輩、私、何か忘れてるような」

「菫コ繧呈?縺励◆縺薙→繧貞ソ倥l縺溘s縺?」



 そうかも知れない。

小さな金光先輩の声はよく聞こえなかった。

でも、私の心には急激に金光先輩への愛情が湧き上がってくるようだった。

一番愛してくれるなんて言ってくれる人は金光先輩しかいない。

そういう一途情熱的なところが私も金光先輩のことが豁サ縺ォ縺溘¥縺ェ縺?



「私も先輩が好きです」



 彼の目が大きく見開かれ、そこには今まで見たことのない柔らかさが宿っていた。



「ほんとに?」

「はい」



 言葉が喉に詰まる。

本当はもっと慎重にならなければいけない。

高森の警告が頭をよぎる。

でも目の前の金光先輩の喜びに満ちた表情を見ると、それさえも些細なことに思えた。

金光先輩が私の手を両手で包み込む。



「嬉しい」



 彼の声は震えていた。



「初めて会った時から、絢音のことが頭から離れなかったんだ」

「私も先輩に助けてもらった時から」



 彼の指が私の手の甲を撫でる度、電流のような快感が走る。



「明日から、毎朝、迎えに行く。授業が終わったら一緒に帰るぞ。休日は」

「先輩、ちょっと待って」



 突然湧き上がる幸福感に戸惑いながらも、私は金光先輩の言葉を遮った。

心地よい圧迫感が私の胸を締め付ける。

これが恋人になるということなのか。



「どうした?」



 金光先輩が心配そうに私の顔を覗き込む。

その瞳には疑いのかけらもない。

ただ純粋な喜びだけが溢れている。



「そんな急に予定詰められても困りますよ、私にだって予定が」

「あるのか?」



 ないわ。

美咲がいなくなったから、ボッチ確定だし、自分の人望のなさに愕然とする。



「じゃあ2人で今後の予定を決めよう」



 浮き浮きした様子の金光先輩を見れば、辛い現実を忘れられた。

私もどこか浮かれた気分で、金光先輩の話を聞く。

と、そこで私のスマートフォンが震える。

通知音に金光先輩はわずかに眉をひそめた。



「メールだ」

「見せて」

「え?」



 金光先輩の声のトーンが微妙に変わった。

さっきまでの喜びの色が薄れ、代わりに何か粘り気のあるものが混じる。

金光先輩は私のスマホを取り上げ、ロックを解錠する。



「わー、パスワード式のロック止めよう」

「絢音、俺たちの間に秘密なんて必要ない」



その言葉に反論しようと口を開いた刹那、新しい通知が画面に表示された。

高森からだ。



『連絡をくれ』



 金光先輩が素早く画面を確認し、冷笑を漏らす。



「やっぱりな」

「何がですか?」

「高森の狙いは最初から絢音だった」



 私は金光先輩の手からスマホを取り戻そうとするが、彼は強く握りしめて離さない。

その瞳に映る熱が異様なものに変わっていくのを感じた。



「あいつは危険だ」



 金光先輩の声が低く、暗くなっていく。



「縺ゅd縺ュ縺ォ縺ッ縺翫l縺?¢縺ァ縺?>」



 この瞬間、突然湧き上がった幸福感が蜃気楼のように揺らぎ始めた。

何かがおかしい。

金光先輩の目に宿る狂気じみた輝き。

それに気付いた途端、私の背筋に冷たいものが走った。



「先輩?」

「怖がらなくていい」



 金光先輩の声は再び甘さを含んだ。



「ただ、絢音を守りたいだけなんだ。これからはずっと一緒だ。永遠に」



 その変貌に恐怖を覚えながらも、私はどこか奇妙な安堵感を覚えた。

彼が私を必要としている。

その実感が、私の中の何かを満たしていく。



「俺がいれば大丈夫。何があっても絢音を守る。だから…」



 彼の指が私のスマホの画面を操作する。

高森からのメッセージを開き、ブロックボタンを押した。



「これで安心だ」

「先輩…」

「もう誰にも邪魔されない。朝起きて俺がおはようって言うところから一日が始まり、おやすみって言って終わる。それが続くんだ、永遠に」



 彼の言葉に胸が熱くなる。

それってなんて素敵で幸せなんだろう。

多幸感が押し寄せてくる。



「だから、俺以外の男のことはもう考えなくていいよな?」

「はい」



 私は即答し、笑って答えた。



「だって金光先輩が守ってくれるから」

「いい子だ」



 繧ゅ≧縺励↑縺ェ縺上※縺吶?

金光先輩の唇が私の頬に触れた。その感触は甘美で、私を恍惚とさせる。



「そんなそんなところも大好きだ」







→××→×××→×××× →×→→××→×一つ前の選択肢にもどる

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