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青春学校  作者: むにょこ
小学校編
33/124

小学校編 33時間目

※けい視点

―――夕食後―――


「ぜひこの後は、お風呂に入ってゆっくりしてくださいな。」

「そうだね、すみれさん」

「分かりました。」

「ここのお風呂凄いんだ!めっちゃくちゃ大きくて!あ、安心して。俺別におまえらの体見ても何とも思わないから。」

「……大丈夫……。」

「へえ。さすがすごいね!」

「そのタイミングは何に対してか分かんないぞ。流石に風呂……大浴場の事だとは思うけど。」

「楽しみだなー!ね!けい!」


風呂……。


「けい、どうかした?」

「ん?大丈夫か?」


どうしよう……なんて言おう……もし見られたら……なんて断ればいい……どうしたら……


「ハァ ハァ」

「ちょっ、大丈夫?」

「けい!けい……!けい……」


はっ。俺、どうしたんだ?まさか倒れて……。

やってしまった……。どうしよう……。怒られる……。


「けい?あ、よかった!気がついた!」

「けいくん?大丈……」


ぶたれるっ……


「ごめんなさい!」


あ…なんで俺りひとさんにまでそんなこと思って……


「不安にさせてごめんね。大丈夫だよ。……ちょっとごめん、見るね。」


あっちょっ……


「あっ……」

「これって……」

「まじかよ……」

「……。」


っっ……。


「今も痛む?」

「……今は、大丈夫です。」

「気づかなくてごめんね。一応見てもらお……」

「……大丈夫ですっ!あ……ごめんなさ……」


俺、何して……


「大丈夫だよ。いいお医者さんいるからね。念の為すぐ見てもらおう。ちょっと電話してくる。じいや、すみれさん、はなさん、少しの間よろしく。」

『分かりました。』



―――――――――――――――――――――――――――



「あ、もしもし?今日休みって言ってたよな?今から家来れる?」

「え?東京?」

「別邸の方。みてもらいたい子がいて。」

「……分かった。今から向かう。」


「まさか虐待までとは……」



―――――――――――――――――――――――――――



「けいくん、来たよ。お医者さん。」

「えっ?あれっ?」

「たいようどうかした?」

「いや……なんでもない。」


みんなに迷惑かけて……。どうしよう……。


「すみません……。」

「謝ることないよ。見せてごらん。アザになってるね。大丈夫。治るから。」

「ありがとうございます……。」



「どうだった?」

「悲しいけど虐待の跡っぽいね。」

「そうか……。」

「治る傷なのが救いだな……。」

「はぁ。これは想定外だった。」

「お前が何考えてるのかは知らないけど……。……それでさ、この子達、もうみんな一緒に住んでんの?」

「ああ。……これからね。今日は休みなのにありがとう。」

「いやいや。ついでに顔でも見れたら、と思ったけど……いなかったな。」

「会ってく?」

「ううん。大丈夫。じゃあまた何かあったら呼んで。」

「ありがとう。」



「おまたせ。けいくんも、大丈夫?」

「……はい。ご迷惑をおかけしました。本当にすみません……。」

「けい……。」

「迷惑なんかじゃないよ!むしろいっぱい頼ってね。それでね、けいくん。君をお家に帰す訳には行かないんだ。」


……えっ!?


「どういうことですか……?」

「……そうだね。しばらくの間でもいいから、うちにいてみない?みんなもいるし、安心だと思うんだ。」


……。


「俺、は……。」

「よし、じゃあさ、君たちもどうかな?」

『……えっ!?』

「悪い話ではないと思うんだよね。どう?乗ってみるって言うのは。」

「え!!いいじゃん!みんなも俺らと一緒に住もうよ!超・快適〜」


もし、あの人たちが連れ戻しに来たらどうしよう……こんなこと勝手に決めたら怒られる……


「お・れ・は!まだりくと達と一緒に住んでること納得してないからな!!ほぼ敵みたいな奴らだぞ!?」

「じゃあさ、お前が加わればさらに優勢になるんじゃない?」

「は!?優勢って?」

「さっきも話してただろ?お前らが全員加われば8対2だぜ?」

「確かに……!……どうせ俺捨てられたり拾われたり何回もしてきたから……思い切っちゃおうかな!」

「その意気だたいし!」


「はるとくんはたいしくん使いなのかな……?……まあ、そんな無理にとは言わないからさ、自分で決めていいよ!」

「いえ、ここはぜひ!!よくよく考えてみればこんな環境で暮らせるなんて最高じゃないですか!……憧れの御曹司くんとスペシャルプリンセスライフ!?」

「スペシャル……なんだって?」

「父さん、こいつのことは気にしなくていいよ。平常運転だから。」

「……ああ。他のみんなはどうするかな?」

「けい!!俺、決めたんだぞ!だからけいも!!一緒に住も……?憧れのりひとさんにお近ずきになれるかもしれないんだよ……?いつものけいなら即決じゃん!」

「っっ……」

「けいくん、お家のことは安心して?俺に任せてくれないかな。だから、ここはなんにも考えずに決めてみてね。」

「……わかりました。ここにいれば、大丈夫なんですよね?」

「うん。こうみえて、ここは吉沢家別邸だからね。セキュリティもしっかりしているし、不安に思うことはないよ。」

「わかりました。……よろしくお願いします!」


りひとさんの言葉を信じて……!


「そうなると、俺ら2人だけ一緒に住まないって言うのもね……」

「どうする?とりあえず、俺、おばさんに聞いてみるわ」

「俺もおばあちゃんに聞いてみようかな。」

「あ、もう保護者の皆さんには許可を頂いているから、大丈夫だとは思うよ。でも、一応電話してきなさい?」

『わかりました!』



「じいや、後はけいくんの家の事、よろしく。」

「お任せ下さい。旦那様。」

〈水嶋けい〉

意外にも真面目な性格。好きなタイプは自分のことを好きになってくれた人。彼女には尽くすタイプ。

たいようの父のことを尊敬していて、この人の元で働きたいと思っている。将来の夢は吉沢財閥傘下の会社で働くこと。

両親から虐待を受けており、それを今まで必死に隠してきた。緊張状態で大人の人間に近づかれると咄嗟に身を庇ってしまう。

学年関係なしにモテている。

吉沢家別邸に住まわせてもらうようになってから学校のサッカークラブに所属している。

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