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2話
むつが篠田に呼ばれて、晃と引き合わされてから4日が経とうとしていた。あれから不審者が、という事もなくいつも通りの日々を過ごしていた。
日々の細々とした事をしているうちに、晃が話そうとしていた事も颯介に対して抱いた、疑いも自然と忘れ去られていた。
だが、そんな4日目の昼休憩中にデスクに出しておいた、むつの携帯がぶるぶると震動を始めた。
むつは携帯の液晶を確認し首を傾げた。相手はこさめだった。最近、篠田に携帯を与えられたこさめは、ちょくちょくむつに電話やメールをしてきていた。だが、昼間に電話してきたのは珍しい。
不思議に思ったが、オフィスには颯介しかいない。むつは、まぁ良いかと思い電話に出た。
「はーい?」
『あ、むつさん…篠田です』
「は?えっ…」
『しっ‼こさめと電話してる体でお願いします』
「はいはい?どーしたの?むーは仕事中なんだけど暇じゃないのよ?」
颯介が目で、誰?と聞いてくる。むつは、こ・さ・めと口を動かした。すると颯介は、くすっと笑った。




