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2話
『すみません…あの、今夜お暇でしたら来て頂けませんか?』
むつは唇を尖らせ、鼻の下につけるように持ち上げた。颯介がそれを見て、笑った。
「はー?何でよ?」
『宮前警視正からお話があるそうで…この前のホテルに19時なんですが』
『あー…はいよ。おっけ‼またメールするよ、用はそんだけかし?』
「はい。お願いします」
『はーい。ダーリンによろっ‼じゃねっ』
むつはそう言うと電話を切った。そして、うーんと唸り、椅子を軋まれるようにもたれかかった。
「どうしたの、難しい顔して」
「ダーリンに作るお菓子のレシピと服をご所望だそうで」
面倒くさいなぁとむつは、文句を言いながらもキーボードを叩いて言った通りにお菓子のレシピの検索を始めた。
「へぇ、猫又が料理するんだ…篠田さんも不思議な生活してるよな」
「本当よね…ってかさぁ、最近社長見ない気がするけど。また、これ?」
むつは何かを掴むように指を曲げて、左右に回すように見せた。だが、颯介は首を傾げた。
「俺も最近会ってないな。まぁ、行くとしたらそれだろうね」
「それしかないよね」




