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よろず屋-人形の街-  作者: 幹藤 あさ
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4話

「何が起きてるの…?」


むつは人形の指を肩から引き剥がすと、辺りを見回した。頭も着物もない人形がゆっくり、むつに近付いてきていた。足があるという事は、男なのだろう。


「けいやく」


「けいやく」


よく見ると、操られてもいないのに頭の眉が動いたり目をぎょろぎょろと動かしたりしている。


「けいやく」


けいやく、という言葉はどうやらその頭が口々に言っているようだ。どうにもあり得ないが、そうとしか思えない。だが、これだと断定出来るような妖の気配なんかはしない。


本能的に危険を感じているのか、むつの腕にはびっしりと鳥肌が立っていた。山上を追い掛けるか所では、無さそうだった。


むつは仕方なく、人形を払い除けるようにして来た道を戻るとドアから出た。


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