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3話
「パソコン白だったし…靴も前に見たやつだった」
「前のはパソコン白だったぞ」
「ちょっと前のしろーちゃんって事か」
すでに、何をされたかは気にもしていないのか、むつは難しい顔をして考えている。
「ちょっと前の俺?」
「うん。あたしの記憶にある、少し前のしろーちゃんって感じじゃない?」
冬四郎は言われている事は分かっても、あまり理解が出来てないのか首を傾げていた。
「こんなタイミングだし…何か関係あんのかな?最初に先輩と一緒の時の不審者も気になるし…あっ‼」
何かを思い出したのか、むつは冬四郎の方を向いた。そして、また内緒話をするように冬四郎の耳元に顔を近付けた。
「沼井の奥さんの写真欲しい。顔が分からないと…あと、昨日見た。社長、女と一緒に居るのを」
「…分かった。兄さんに写真の事だけ伝えておく。なるべく早く写真回して貰うようにするよ」




