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下っ端と引きこもり

ここから未投稿の所。

「ん~ふっふっふ~~んのふんっ!」

 あっちにぶらぶらこっちにぶらぶら~♪。

 きょーおも、いい天気~ぃ♪

 町はへーんに騒がし~いぞぉ~♪

 っと!

「ねぇねぇおじさん。どうしてこんなに今日は変に騒がしいの?」

 ボクは近くで果物の露店をやったおじさんを見上げて声をかける。

 おじさんは『は?』って間抜けた顔と声。

『何言ってんだこの餓鬼』

 って目が雰囲気が言ってる! 

 変なの~!

「ボク。悪いことは言わないから、ママのところに戻んな」

 しっしっしっ。

 って、もう!

 ボクは犬猫じゃないぞ!!

 あ。

 ちなみに今ボクの姿、子供だよ!

 良いねこの姿。

 人間が勝手に解釈してくれるもん。

「え~?」

「今は魔族を世界中の勇者様方が討伐にむかってくださってるんだ。変に出歩いてお死んでも知らねぇぞ?」

「えー! ウソ?!」

 うわぁ。

 マジか!

 ……………ボク戻ったら絶対タコ長に叱られるなぁ……。

 で。

 そのあとは額に青筋浮かべて微笑むマイファス様。

 あぁ。

 消滅した本とか、書類とか。

 修復のせいで徹夜か………………。

 何日で終わるかなぁ……。

 ふふ。

 でも。

 マイファス様ってすっごーく面白いんだよ~。

 めんどくさいってお仕事放棄したら。

 張り付けたお面みたいな顔で剣振り下ろしてくるの~。

 ボクには当たらないけど!

「本当さ。ほら、さっさとママんとこ帰んな」

「は~い! おじさんバイバイ!!」




 ―――――――――――


 ―――――――




 窓から見える世界は赤と黒。

 這いずる虫。

 押し寄せる、腕に自信のある人間達。

日々の鬱憤をはらさんと嬉々としてそれらを迎え撃つ魔族。

 私はそんな魔族の中に、親しい者の姿を無意識に探した。

 大切な、大切な存在を。

 ……我が存在を恐れず、話かけて来た男。

 男は私に、しかも正面から言ってきた。

『あれ? 次の魔王は女? うわぁ、マジで~……嫌だなぁ』

 勝手に女と決めつけ、『めんどくさい奴が来たな』と言わんばかりの顔をした。

 初対面でありながら。

 誰が見ても男と即座に判断できる私を見て、だ。

 この時。

 男の頭の中があまりにも悲惨過ぎ。

 何より哀れに思え。

 可愛そうなものを見るような目で見てしまったものだ。

 ……まぁ、男は所詮。

 救いようのない馬鹿だったのだがな…………。

 世界を焼け野原にして高笑いするような男だ。

 常識と言うものが存在しない。

 自身の力を磨くことに喜び。

 何よりの娯楽としていた。

 目を離した隙に世界の半分以上を消滅させた奴だ。

 まぁ、その結果。

 草も生えないような焼け野原となった場所が私たちの居場所となったのだが……。

 さすがに焼け野原に生きて行けるわけもない。

 あの馬鹿から目を離さず、見張り、修復を行わせた。

 ……が。

 あの日。

 私がどうしても外せない用が出来、部下に任せ。

 馬鹿を野放しにしたのが間違いだった…………。

 そう。

 傍を離れる前まで。

 前までは……。

 大まかに緑を取り戻し、透き通った水がわき、蝶や鳥が飛びまわるようになっていたんだ。

 なのに。

 それなのに…………。

 帰ってみたら大まかに戻った緑の葉は赤黒く色を変え、茶色の様な色をしていた幹は、白く変色し。

 透き通った水がわき、流れていた水は血の様な濃い赤と変わり。

 優雅に飛んでいた蝶や鳥は………………ただの怪物に成り果てていた……。

 私はあまりの事にその場で倒れ、九日寝込んだ。

 原因の男に反省の色は皆無。

 むしろ私を侮辱する始末……。

 これ以上変なことをされてなるものか。

 そう、考えた時期もあった。

 だがな。

 この男、死なんのだ……。

 むしろ暗殺万歳と剣でたったっ切られる始末。

 もう嫌気がさしたんだ。

 と言うより、あきらめだな……。

 なのでしぶしぶ。

 男を傍で見張ることにした。 

 まったく。

 統治者として生まれながら、何故部下たるものに振り回されねばならんのだ…………。

 ――それから私は、この男に何千年と振り回された。

 しかし、今思えば良い思い出だ。

 ……まぁ、つい数百年前かそこら。

 お前が突如として『俺、もうすぐ死ぬんだ』っと、笑って話した時は呆れたがな。

『俺さ、自分と同じ名前の奴見つけたんだよね~! しかももうすぐ死ぬっぽいしぃ? 俺もそろそろやばいから~、この体やろうかなって思うんだ』

 まるで天気の話をするように言い、笑う男。

 体に傷は一つもない。

 が。

 魂が消耗し、消えかけていたのは知っていた……。

 私が『そうか』と頷くと、奴はニッと笑う。

『ちゃんと他の奴らの記憶もいじるし、頼んだぜ? 相棒』

 奴はそう言って消えた。

 私はまだ、何一つ了承してなどいないというのに……。

 まったく。

 お前は本当に厄介な奴だよ。

 体、渡すならもっとまともで、常識の通じる人間にしてくれればよかったものを…………。

 ……だがまぁ。

 お前はそれで満足なのだろう?

 我が友………………サンダニオよ……。

 




 あぁ、それと。

 お前の選んだ人間は、私を殺しかけ。

 また寝ぼけて十七回目の魔王城破壊を行ったぞ……?

 もし、お前に一言言えるのであれば。

『余計なことしやがって!!』

 そう、怒鳴り散らしてやるのにな…………………。

 クソ野郎…………………。



 ん……?

 あぁ、目から汗が…………。

魔王様は悪い事一つしていないというね。

そして続き書くか不明。

所詮息抜きですからね~。

ま、気が向いたら書くと思います。

以上。

読んで下さり、誠にありがとうございました。


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