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異世界からの現代社会に転生しました。  作者: ヘッジホッグ
3章 小学生になりました。
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~生命の雫と学び舎の策謀!第2クエスト開始!~

朝の恩田家。  聡一は登校前の忙しい時間、3歳の妹・唯奈がマグカップで水を飲む様子をじっと眺めていた。  普通の水に見えるけれど、そこには水の精霊スイが、聡一の「おまじない」を受けてとびきりのキラキラを詰め込んである。  「にいたん、今日のおみじゅ、なんか甘い気がする!」と笑う唯奈の頭を撫でながら、聡一は心の中でスイに語りかけた。  「スイ、俺が学校に行ってる間、唯奈のことよろしくな。この水が、唯奈を元気に守ってくれるバリアになるように」  「——まかせてください、若様!きらきらの魔法で、お姫様を守ります!」というスイの頼もしい返事を聞いて、聡一は元気にランドセルを背負った。


 玄関で父・翔太と「男の約束」のグータッチを交わすと、外には春の風が吹いていた。  通学路の曲がり角では、お気に入りのリボンをつけたアイラが待っていて、聡一を見つけるとブンブンと手を振った。  「聡一、おはよー!ねぇ、昨日考えてた『スーリアの美味しいお薬』のレシピだけど、お砂糖をちょっと多めにするのはどうかな?」  アイラの提案は、商人の娘らしく「飲みやすさ」を重視したものだ。  聡一は「それ、いいな!唯奈も甘い方が好きだし。学校の算数の時間を使って、どれくらい甘くすればいいか計算してみよう」と笑って応えた。


 一年一組の教室。  ひらがなの「あ」を練習する授業中、聡一のノートの隅には、教科書には載っていない不思議な図形が並んでいた。  それは、VR世界で見た薬草の力を、現実の食べ物に応用するための「秘密の暗号」。  休み時間になると、後ろの席のアタルが「おーい、聡一、アイラ!作戦会議だ!」と二人を呼び寄せた。  三人は校庭のジャングルジムの一番上に登り、そこを自分たちの「秘密基地」に決めた。


 「俺さ、空手の練習で学んだんだけど、力いっぱい叩くより、優しく触れるほうが魔力がうまく流れる気がするんだよね!」  アタルが、地頭の良さを活かした発見を自慢げに話す。  「へぇ、アタル、すごいじゃん!じゃあ、スーリアの図書館で調合の実験をする時は、アタルの『優しいパンチ』で魔力を混ぜてみてよ」  聡一がそう言うと、アタルは「任せとけ!爆発的に優しいぜ!」と胸を叩いて笑った。


 「ねぇ、スーリアに行ったら、唯奈ちゃんに可愛いお土産も探そうよ」  アイラの提案に、聡一は頷きながらひとつの名案を口にした。  「……OWOにはログインさせられないけど、お父さんの会社の『幼児用VR』なら使えるはずだ。俺たちがスーリアへの道中で見つけた美味しいものの『味覚データ』を、唯奈にお土産として届けるのはどうかな?」  「それ最高!」とアイラとアタルが声を合わせる。  VR世界の薬草は現実に持って帰れないけれど、そこで得た「どうすれば病気が治るか」という知識と、妹が笑顔になる「味のデータ」は、絶対に消えない宝物になる。


 給食のカレーを「これ、元気が出るポーションの味がする!」と言いながら完食し、掃除の時間も「魔素を払う修行だ!」と箒を振るった。  そして放課後を告げるチャイムが鳴ると、三人はランドセルを揺らして走り出した。  「じゃあ、また後でOWOでね!」  「おう!街道の入り口で待ち合わせだ!」


 家に帰り、母・亜希に「お帰りなさい、聡一。今日は楽しかった?」と迎えられると、聡一はとびきりの笑顔で答えた。  「うん、最高に面白い作戦を立ててきたよ!」  自分の部屋に戻り、ベッドにダイブする。  「(待っててね、唯奈。今から、最強に甘くて美味しい『答え』を見つけに、スーリアへ出発するからね)」  意識がふわっと浮き上がり、世界がキラキラと反転していく。  行き先は、大好きな仲間たちが待つ冒険の街道だ。

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